秋田杉や木曽檜(ひのき)と並ぶ日本三大美林の一つ“青森ヒバ"。
湿気に強く腐りにくいことから、寺社仏閣に多く使用される。
岩手県、中尊寺金色堂では築900年の耐久。
文句なしの資材、有り難く使わせて頂くことに。
まず、馬車に使えそうなものを探す。
使えそうなのは、簀子と丈夫なベッドのヘッドボードか。
続いて、道子の道草も収納できる、小物入れタンスも欲しい。
そして、吉田さんにも手伝って頂き、馬車の手直し開始。

まずは傷み切った底板を剥がし、青森ヒバの簀子を敷く。
足りない部分の底板は、ベッドのヘッドボードを切断してはめ込む。
横板は、小学校の下駄箱の廃材を利用し、馬車のサイズに合わせて加工。
手綱をつなぐ連結部は、定男さんがヘッドボードの枠を使って創作。
そして、鈴木さんから受け継ぎ、30年の時を経て、道子専用の馬車へと復活。
道中も将棋を楽しめると、椅子には将棋盤を使用し、道子の草を収納することが出来る小物入れも完備した。

下り坂や止まるときに道子に負担がかからないよう、ブレーキとサイドブレーキも取り付け、完成。
いよいよ、かじをとるための梶棒(かじぼう)を道子に取り付け、馬車とつなぐ。
まずは、太一が乗り込む。
そして、道子も落ち着いた様子で歩を進めていく。
太一「乗り心地、最高だよ!楽しい」