2013年12月1日 放送内容DASH 0円食堂 ~淡路島~

日本全国、捨てちゃう食材探して料理旅!0円食堂!
今回、城島と太一がやってきたのは、兵庫県の淡路島。
温暖な気候で、海の幸も山の幸も豊かな島だが、
城島「シラスとかエビとか」
太一「玉ねぎも有名でしょ。かき揚げできないかな」
さっそく、食材探しのヒントを求めてやって来たのは、明石海峡大橋のたもとにある道の駅「あわじ」。
その特徴は、取り扱うモノによって、店舗が分かれている事。
八百屋さんには、名産の淡路島たまねぎが大量に並び、魚屋さんには、明石海峡でとれたタコをはじめ、獲れたての鮮魚が豊富に並ぶ。
そして、名物の生しらす丼は、1日に600食も出る人気メニュー。
ここで、0円食材のヒントを見つけたい!
と、まず目に付いたのは、淡路島の名産「ジャンボフルーツ玉ねぎ」。
太一「1箱1580円!こんなに優しく(包装)されてる玉ねぎ、初めて見た」
瀬戸内海の安定した暖かい気候の中で、貝殻や魚の頭など、こだわりの肥料を使って育てられた、淡路の玉ねぎ。
その糖度は10度以上!スイカや梨と同じ位の甘さ。
しかも火を通して甘さを増したオニオンスープは絶品!
以前、淡路島の玉ねぎバイトのロケでも学んだが、玉ねぎは専用の小屋で2ヶ月干し、熟成させることで甘さが増す。
その間に、出来の悪い玉ねぎが出てくる事もあるという。
そして、淡路島が誇るブランド牛肉、「淡路ビーフ」。
この最高級の霜降り肉に、捨てちゃう部分はあるのか?
これまでの経験から、お肉は捨てちゃうところがほとんどない食材。
でも、諦めきれないので、ハンバーガー屋さんで情報収集。
店員「“新谷ビーフ"というお肉の加工場があります」
どうやら、お店の淡路ビーフは、そちらから卸しているとのこと。
しっかりメモって、次はお魚屋さんをのぞいてみる。
すると、従業員の皆さんが魚を捌いている真っ最中。
従業員「漁業組合の販売所で上がった魚を、道の駅で売ってる」
その漁業組合のある港は、道の駅から歩いて5分程の漁港。
しかも、あと小一時間で魚市が始まるという絶好のタイミング。
太一「おっしゃ!絶対、捨てちゃう雑魚が上がるはず」
城島は玉ねぎと淡路ビーフを目指し、南へ。
まず訪ねたのは道の駅で売られていたフルーツ玉ねぎの栽培元「善太」。
直売所にもなっているようだが、フルーツ玉ねぎは売り切れの様子。
こちらの清水さんに話を聞いてみると、6月末までに収穫を終え、いまは倉庫に保管しているとのこと。
中には一部痛んだり売り物にならなくなってしまったものもあり、お客さんにおすそ分けしているという。
さらに、お客さんにあげることすら出来ないのが、芽が出た玉ねぎ。
もうオブジェにするしかないとのことで、有り難く2玉頂くことに。
一方、太一は道の駅から歩いて5分の漁港「岩屋漁港」へ。
と突然、話しかけてたお母さん、旦那さんが漁師とのこと。
しかも、もう10分すれば漁から帰るというので待つことに。
そして、帰港した旦那さんである漁師の小濃さんに捨てちゃう魚がないか聞いてみると、
小濃さん「あ!お前、0円食堂か」
太一の顔を見ただけで、企画を察した小濃さん。
ならば話が早い、選別作業の魚貝の中を見せてもらうと、
太一「これ、太刀魚!捨てちゃうの?」
さらに、桶に大量に入った小エビやアジも、
小濃さん「小さいから品物にならへん。死んでもうてるのもあかん」
雑魚は単価が低く、利益が少ないため海へ廃棄しているという。
まず、息絶えて間もない太刀魚とアジ、大量の小エビをゲット。
太一「ああっ!サメだ!これ食べられるの?」
上がっていたのは“シロザメ"という小型のサメ。
海の底で、名産「明石海峡のタコ」の赤ちゃんを食い荒らすため、網にかかったものは港に上げて捨ててしまうという。
穫れたてならば食べられる、ということなので、これも頂くことに。
そして、別の船の漁師、谷口さんから頂いたのは、なんとハマチ!
谷口さん「死んでもうて血が回ってしもうとるから、捨てる」
本来ならば、ハマチは生きたまま市場へ出され、セリ落とされた後に、血抜きをして、臭みのないハマチとして出回るが、その前に、イケスで息絶えてしまったものらしい。
太一「こんなにいいものもらっちゃっていいの?」
ほかにも、捨てちゃう小ぶりのカワハギやタイも頂いた。
その頃、城島は道の駅にあった「ワカメ麺」を製造する井上商店さんへ。
社長は不在だったが、奥さんと工場長の片山さんに加工場を案内してもらう。
こちらでは約30年かけて、生ワカメを滑らかなペースト状にする事に成功。
これを兵庫県産の小麦粉と塩でこねる事で、強い香りと、独特の食感のワカメ麺になる。
と、丁寧な説明を受けたが、城島が欲しいのは、
城島「あ!なんか麺の切れ端ありますね」
片山さん「全部クズで処分します」
この日作っていたのは、ワカメの入っていない普通のうどん。
生地を太さ3mmに切り揃えていくのだが、その時、両端の部分などが3mm以下となってしまうため、人の手で選別して捨ててしまうという。さらに、
片山さん「ワカメそうめんの乾麺。短すぎて処分するやつ」
生ワカメのペーストを練り込み、乾燥させたワカメそうめん。
切り揃える時に飛び出したり、折れてしまった部分があるという。
奥さん「時期が来て、溜まってきたら捨てちゃう」
こうして、ワカメそうめんとうどんの切れ端を頂いた。
一方、太一は、漁港を離れ、野菜を求めて田畑地帯へ。
狙いを定めた農園を訪ねてみると、そこには養鶏場が。
ご主人の北坂さんに企画の趣旨を説明すると、案内してくれたのが
北坂さん「“卵プリン"を作ってる工場」
こちらで製造しているのが、卵を割らずにそのまま使用したプリン。
自前の養鶏場のとれたての卵を専用の機械に入れ、高速回転させると、卵の中で黄身と白身がかくはんされる。
これをじっくりと蒸し上げて、出来上がるのが「卵プリン」。
割ってみると、紛れもない100%卵で出来たプリンだ。
そこへ特製のシロップをかけて食べるのが、こちらで作っている「たまごまるごとプリン」という商品。
つまり、購入してから初めて割って食べるプリンのため、
北坂さん「(殻が)割れてるやつは完全にダメですね」
殻が欠けてたり、表面がザラザラしているものも、商品にはならず破棄するとのこと。
この日も、製造中に処分してしまうものが出たというので、そのうちのいくつかを頂くことができた。
さらに、紹介して頂いたのが知り合いの農家さん。
なんと、その方が販売されたものの残りを分けてくれるという。
実は前日、淡路の地に残る「五斗長垣内(ごっさかいと)遺跡」のPRイベントがあり、地域の皆さんが野菜や花を持ち寄って販売していたらしい。
ならばと、売れ残ったというサツマイモ、ナス、玉ねぎと、大量の野菜を頂いた。
同じ頃、城島は、淡路牛を求めて、聞き込みで伺った「新谷ビーフ」へ。
こちらでは、自前の牧場などで育てた淡路ビーフを丸ごと一頭、自前の食肉卸工場で16部位に分け、加工している。
牛丸ごと一頭を扱うこちらなら、捨てちゃう肉もあるか?
しかし、社長曰く、やはり捨てちゃう肉はないらしい…と、従業員の方が持ってきたのが、淡路ビーフの舌のタン。
通常、売られているタンは赤いが、それは加工された状態。
本来は、ザラザラした皮を被っていて、加工する際に皮を剥ぐという。
城島「(舌の皮の)表面がザラザラしてる」
社長「ワラを食べた時に引っかかって戻らんようになってる」
そして、剥いだタンの皮は見た目が悪く、固い為、処分するというので、分けて頂くことに。
城島「夢の淡路牛、ゲット!まさかこういう部分があるとは」
こうして、淡路島一帯で探した捨てちゃうところ色々。
今回は、0円食堂最多16品の食材を頂いた!
まず城島がオブジェにされていた玉ねぎをホイルで包んで、そのまま鍋に入れ、素材の甘さを引き出す『ホイル蒸し』に。
太一は、漁港で頂いた捨てちゃうハマチを、事前に道の駅の魚屋さんで下ろしてもらっていた。
血抜きをしていないのが、心配だったが、思いのほか、獲れたて新鮮なので、臭みもないとのこと。
刺身に切ったハマチにコショウを一振りし、みじん切りの玉ねぎに、お酢とオリーブオイルであえたソースをかけ、一品目『ハマチのカルパッチョ淡路玉ねぎソースがけ』が完成。
そして、牛タンの皮の固いザラザラはどう調理するのか?
そこは関西出身、ホルモン焼きを良く知る城島のアイディアで、隠し包丁を入れて、炒める。
ここへフルーツ玉ねぎを入れ、じっくり煮込む。
その間に、太一が切るのは漁港で頂いたサメの身。
これも魚屋さんで捌いて頂き、みりんとしょう油で下味をつけ、小麦粉の衣をつけて揚げていく。
さらに、売れ残りで頂いたサツマイモは薄くスライスし、こんがりキツネ色に揚げたら、先程のサメ揚げに添えて、2品目『淡路版フィッシュ&チップス』の出来上がり。
そして、捨てちゃう太刀魚は、バターでこんがりと焼き上げ、香ばしい『太刀魚のムニエル』に。
城島は、煮込んだ牛タンの皮に、うどんの切れ端を投入。
さらに、ここに卵プリンを混ぜるひと工夫。
プリンと言っているが、甘みが一切ついていない。
黄身と白身がよく混ぜ合わさった、ゆで卵のような状態。
城島「焼きうどん作ろうと思たけど、カルボナーラみたいになった…」
城島が作った5品目は、味がちょっと心配、『淡路ビーフのタン皮入りカルボナーラ風焼きうどん』。
捨てちゃうワカメそうめんは、シンプルなダシであっさりと。
『磯の香りを楽しめるお吸い物』に。
そして、捨てちゃう小エビはから揚げ。
さらに、アジやマダイなど魚まだまだ残っているので、強火で煮込んで、カレー粉とオリーブオイルで味付けし、ナスを入れて、地中海料理のブイヤベースをイメージした、『ナスの入った魚たっぷりブイヤベース風』。
スタッフも手伝い、今宵の食卓に並んだ0円料理は、全部で11品!
太一「めっちゃ豪華になった!」
さっそく、食材を頂いたみなさんと一緒に食事会。
太一「ブイヤベースは魚のダシがしっかり出てる!」
しかし、問題は城島が作った牛タン皮入りカルボナーラ風焼きうどん。
太一「牛タンの皮が柔らかくなってる」
どうやら、細かく切れ目を入れて煮込んだことで、味がしみ、柔らかくなったようだ。
兵庫県淡路島一帯の温かい人たちから頂いた0円食材で、とっても豪華な「立食パーティー」となりました。
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