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2014年2月2日 放送内容出張DASH村 ~山口県 自然薯~
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今回の出張先は、瀬戸内海に面する山口県柳井(やない)市。
この町で栽培されているのが、自然薯。
自然薯は、山に自生する日本原産の芋。スーパーで売っている長芋とは違い、粘りが強く、ビタミンEは約20倍!
稲作が始る前から食べられており、栄養豊富で滋養強壮や疲労回復に効果があることから『山うなぎ』や『山菜の王様』とも呼ばれる。 |
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自然薯は、土の中の障害物を避けながら生長するので、形がくねくねと曲がったり分岐したりと、掘り出すのが非常に大変。その為、山に自生する自然薯は1本約10000円という高値がつくことも! |
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昔から日本中で多くの農家さんが、自然薯の栽培に挑戦してきたが、成功した例はなかった。しかし、その不可能を可能にした農家さんがいるということで訪れたのは、DASH島で自然薯を掘ったばかりの城島と達也。
今回、お世話になるのは、政田健太郎さん、38歳。
元々、サラリーマンだったが、8年前に辞め、家業の自然薯づくりを受け継いだ。
城島「もう葉が枯れてますね。」
自然薯の収穫は、蔓や葉が枯れてから。その地中には、1600本の自然薯が植えられているというが、一体どういう事だろうか・・・? |
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さらに、地下1.5m程にまでくねくねと曲がりながら生えているものも多く、掘り取りに半日はかかる。DASH島の小さな自然薯でさえ、1時間近くかかったが、政田さんの畑では10分もかからないという。
不思議に思いながらも、畑を掘ってみると…
達也「なんか見えた!パイプか?」 |
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土の中から出てきたのは、工事現場で見られるような灰色のパイプ。
畑に水を供給する用と思いきや、
政田さん「このパイプの中で自然薯が育ってるんですよ」
パイプを畑から取り出し、中を見てみると、まっすぐと太い自然薯が! |
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政田さん「このパイプが発明されてから、自然薯の栽培ができるようになった」
このパイプは、政田さんの祖父である敏雄さんが40年前に発明したもので、その名も「クレバーパイプ(賢いパイプ)」。
仕組みは、地面に下に降りようと伸びる自然薯を口が広がり皿のようになった部分で受け止め、パイプの中に誘導する。そのままパイプの中で生長すれば、障害にぶつからず、まっすぐな自然薯に育つという。
さらに、このパイプを引き抜くだけなので、簡単に収穫できる。 |
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ただし、パイプあれば自然薯が育つという訳ではない。
敏雄さんは自然薯の栽培に欠かせない、ある大発見をしていた。それは、
城島「土の色が違いますね」
パイプの中に入っていた土は、畑の色が濃い土と違って、色が薄い。
政田さん「畑の土は、肥料がたっぷり入っていて、パイプの中の土には肥料分が一切入ってません」
その理由は、
政田さん「自然薯本体は、肥料分のない痩せた土の中に育っていくんです」 |
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敏雄さんは、自然薯がとれる山を200カ所以上も調べた結果、自然薯が根を張る地表部は、枯葉などが積もってできた栄養豊富な土で、芋が育つ部分は栄養が無い痩せた土だという事を突き止めた。
数々の農家さんが、自然薯が育つ『良い土』を探し続けていたが、『痩せた土』で育つということは、栽培のプロにとっては、まさに盲点だった。
そして、敏雄さんは、山の環境を畑で再現できないかと考えた結果、パイプに痩せた土を入れ、それを栄養豊富な畑に埋めて栽培する方法を考案した。
こうして、日本で初めて自然薯の栽培に成功した。 |
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達也「すごいアイディアマンですね」
政田さん「収穫も楽にできるし、折らずに掘りとりできる」
ちなみに、気になるお値段は、1キロあたり3000~5000円!
政田さんの畑には、1畝100本の自然薯が育てられており、1畝で最高50万円! |
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そんな畑で穫れた自然薯は、山に自生する自然薯と変わらないくらい濃密。
様々な栄養を豊富に含む自然薯を無駄無く食べるには、
政田さん「皮ごと。皮と実の間に、栄養が詰まってるんですよ」
早速、皮ごとすりおろしてみると…
城島「餅やん!なにこの粘り!」
そんな強い粘りのため、皿に盛る時は、なんとハサミで切る!そして、味は、
達也「濃いんだね、味も香りも!」 |
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自然薯を味わった後は、収穫のお手伝い!
まずはパイプの周りの土をクワで掘る。
傷つきやすく、折れやすい自然薯を掘るには、本来なら1本あたり半日はかかるところを、パイプのおかげで20本分を短時間で一気に掘ることができた。
畝の土をはらうと、次はパイプを畑から抜く作業。
政田さん「抜く時にねじると自然薯が折れちゃうんで気を付けて」
その作業は、収穫というより、
達也「基礎工事現場みたい」 |
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そして、パイプから自然薯を取り出す。
城島「効率がいいな」
しかし、中には、少し形が曲がってしまった自然薯も。
政田さん「温度や水分が急激に変化した時に形が変になったりします」
自然薯が生長する上で最適な環境を作り出しても、ほんのささいな気候の変化で分岐してしまう。
それでも、パイプの中のほとんどの自然薯は、
城島「デカイ!長い!」 |
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そして、
政田さん「首の部分は食べられないので切ります」
地表から20cm下の首の部分は、味が悪く、出荷にも長過ぎるため、切り落とす。
収穫した自然薯は、泥を落とし、乾燥させた後、おがくずを敷いた段ボールに入れる。こうする事によって、2℃に設定された冷蔵庫に保管しておけば、年間を通して出荷する事ができる。 |
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箱詰め作業が終了したところで、地元ならではの自然薯料理を頂くことに!
教えて頂くのは、自然薯が大好きな玉本さん。
まずは自然薯をすり下ろすのだが、その前に。
玉本さん「ひげ根を焼きます」
皮ごと食べるので、細かい根だけを焼き払う。こうすることで、栄養を含んだ皮を一緒にすっても、滑らかなとろろを味わえる。
達也「いい粘りだ!」 |
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すり下ろした自然薯で作るのは、茶碗蒸し。
豆腐を潰し、そこに自然薯、卵を加え、空気を入れながら全体を混ぜる。
城島「ふわふわになってきた」
大きめの茶碗に移し、その上にカニカマを乗せて、蒸し器で15分蒸す。
蒸し上がったら、香りづけの薬味として、三つ葉とゆずを乗せ、仕上げに、とろみをつけた熱々の出汁をたっぷりとかける。
城島「美味しそう!」 |
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そして、もう一品。
玉本さん「自然薯を海苔に巻いて、磯辺揚げを作ります」
城島「島でも揚げてなかったもんね」
油でじっくりと揚げ、ふっくらと膨らんできたら出来上がりの合図。
磯辺揚げの完成! |
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さらに、フライド自然薯・刺身・素焼きなどもあわせて、高級自然薯をたっぷり使った計5品のメニューが完成!
まずは、揚げたての磯辺揚げ。
達也「海苔が合う!歯切れのいいお餅」
さらに、自然薯をたっぷりと混ぜ込んだ玉本さん特製の茶碗蒸し。
城島「美味しい!卵の茶碗蒸しとは違うね」
そして、とろろと言えば、炊きたての麦飯と一緒に頂く、麦とろ飯!
城島「美味しいわ、これ!とろける!」 |
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さらに、驚きの料理の登場!
玉本さん「すき焼きです」
すき焼きの上にすり下ろした自然薯をたっぷりとかけ、5分ほど煮たもの。
自然薯に火が通り、ちょっとふっくらしてきたら食べ頃。
とろろを肉にたっぷりと絡めて食べると!
達也「うまい!」
城島「こんなに美味しいんだ、自然薯って!」
不可能と言われていたが、諦めずに、努力と研究で可能になった自然薯の栽培。
その栽培の極意を学び、さらに栄養満点の自然薯を様々な調理法で味わった! |
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