2014年3月2日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

寒さが身にしみる砂浜で、城島と達也は食料調達。
すると、砂浜の一角、枯れた植物の茎にいくつもの白い綿毛が。
城島「綿?綿やったら、糸作れるやん」
図鑑で調べてみると、枯れてしまってはいるが、その葉の形から、この植物はヨモギに間違いない。
その綿は実のようにも見えるが、繊維に覆われた球。
ヨモギにこんな物が出来ているのを、二人は見たことがなかった。
そこで、綿の中を割いて見てみると、
達也「幼虫みたいなのがいる」
ご当地バイトで駆除したスズメバチの巣の中にいた、ハチの幼虫にも似ているが、あれは栄養豊富な食材だった。
達也「(城島に)食える?」
城島「これは食べるもんちゃうやろ!」
しかも一つの綿毛の中に何匹もうごめいていた…
調べてみれば、中にいたのは“ヨモギワタタマバエ”の幼虫。
毒はないが、食用ではない。
城島、食べなくて正解…。
植物に虫が寄生すると、その部分に「虫こぶ」という塊ができるが、ヨモギの場合、茎にヨモギワタタマバエが寄生すると、ヨモギがそれに刺激され、葉の裏に生えている毛と同じ繊維でこぶを作り、虫が寄生した部分をくるんでしまう。
しかも、その白いふわふわの綿のような繊維の成分は、お灸の“モグサ”として利用されているという。
モグサは、ヨモギの白い綿毛を集めたもので、これを体にのせて燃やす事で血行を良くする効果を期待した、日本古来の伝統療法。
本来は裏側に白い綿毛がついたヨモギの葉を摘んで、葉を細かく切ってすり潰し、ふるいにかける。
これを何度も繰り返せば、葉の裏の繊維だけが残り、まとめた物が、モグサになる。
そこで、このヨモギの虫こぶでお灸を作り、試してみることに。
後日、そのために城島が島に持ち込んだのは、水に漬け込んだ菊とクルミの殻。
以前、城島が体験した、中国伝統の民間療法「クルミ灸」。
菊とクルミの殻を、三日三晩水に浸けることで、クルミの殻に菊の成分が十分に染み込む。
それを、目に載せてモグサの熱で温めれば、菊の成分が、目の周りへと染み渡るというもの。
これが、クマや眼精疲労に効果があるとのことで、さっそく。
城島「最近、かすみ目が酷くて…」
ヨモギの虫こぶから取った繊維を集めて、クルミの上に固めて載せ、お灸の形にしたら、モグサに火をつけてチリチリと燃やす。
人への施術には資格が必要なため、自分で目に載せる。
城島「(風でモグサが飛ばされ)熱っ、アチチチチチ!」
それでも何とか数分施術すれば、世界は見違える?
城島「DASH島って、こんなに色鮮やかやったんや!」
一方、舟屋の作業は、ようやく壁板張り。
舟屋の壁全面に張るには、およそ畳80枚分の板が必要となる。
そこで、浜の漂着物の中から、使えそうな板をかき集め、343枚の板を調達したが、それでも足りないのは明らかだった。
そこで、船着き場となる1階の壁は、棟梁・達也の提案で、小屋で見つけたスダレを運び、板の代わりとすることに。
1階は船着き場、多少の雨風は吹き込むが、問題はないはず。
そして、2階部分、集めた壁板をどう張るのか?
達也「前、大分に行ったときに見た、板を重ねる張り方」
それは8年前、ソーラーカーで訪れた大分県臼杵(うすき)市でのこと。
伝統的な木造の民家の外壁に見られた“鎧張(よろいば)り”。
それは、まさに鎧のように板を重ねて張った壁だった。
雨の多い地域に見られ、板の隙間から風が吹き込むことはなく、雨も全て下へ流れ落ちる。
その張り方は、柱をまたぐように板を打ち付ける。
まず、浜で拾ってきた幅も厚さもまちまちの板を、舟屋に必要な長さ、179cmに切り揃えていく。
その仕事を買って出たのは、松岡。
と、さっそく、棟梁・達也から松岡に注文が。
達也「先端を縦20cm、横45cmで三角に切り落として」
つまり、瓦がせり出す部分を切り落とさねば、一番下の壁板を張ることができないということ。
その三角形が上手くハマれば、そこから壁板張りがスタートする。
しかし、松岡が仕上げた板材は、先端が柱の中心から少し飛び出てしまっていた。
これでは隣に張る壁板とぶつかってしまう。
松岡のこの横着な仕事振りが原因で、結局、5mmだけ切るという余計なひと手間が増えたが、
達也「さあこれがスタートだよ」
とにかく、壁板の1枚目を張り、あとは切っては張っていくばかり。
だが、思いのほか、松岡が切り揃える作業に手こずっていた。
松岡「これ栗の木だから堅いんだ」
14年前、DASH村で役場となる前の建物は、20年放置されたままで傷みが深刻だったが、栗の木の柱だけは頑丈に残されていた。
それ以来、松岡は木に触れるたび、堅そうなら何でも「栗の木だ」と発言していた。
しかし、共に作業し、木を見る目がついたスタッフは、
スタッフ「この木は“松”ですね」
それでも、繰り返すごとに手際は見る見る良くなり、着々と壁板張りの作業は進んでいった。
そして、数日後、2階の壁板はおよそ半分を張り終えた。
壁2面で、板は173枚、少しは家らしくなったか?
城島「(窓から)ちょうど海が見えて気持ちええね」
TOKIOが作業をできない日は、スタッフが作業を進め、舟屋の壁、最後の面に取り掛かったのは、冬晴れの日だった。
朝からの作業で、残りはわずか。
舟屋の正面、屋根の下の三角の部分を張るだけとなっていた。
この日は、太一が板を壁板の形に合わせて切るが、持ち前の要領の良さで、作業は松岡の3倍の早さで進んだ。
こうして、海を漂い、無人島に流れ着いた板が、舟屋の壁板として甦り、ようやく舟屋、2階の壁が仕上がった。
しかし、船着き場となる1階は手付かずのまま。そこで、
城島「一旦、休憩せえへん?」
城島が用意していたのは、ある実を煮詰めた特製ドリンク。
それは、樹液が整髪料にもなるサネカズラの実。
夏に花が咲き、秋にはたくさんの赤い実をつける。
去年見つけた時は、その一つ一つが落ち、残り僅かとなっていた。
しかし、その実は古くから漢方薬にも使われているということで、急いで集めた、サネカズラの実40房を井戸水で煮詰めること10分。
香りこそフルーツティーだが、実は崩れてドロドロの状態。
心なしか、色も黒ずんでいて、食欲はそそらない。
作り方が正しいか定かではないが、古くからの漢方に変わりはない。
メンバーのために作った、滋養強壮ドリンク、その味は、
太一「ゔあー!苦い!」
城島「え?美味しいやん…体に良さそうな味」
43歳の体が求めていたのか、満足したのは城島本人だけだった。
そして、休憩が済んだら、壁はいよいよ仕上げへ。
廃屋から運んだスダレを1階の壁板代わりに掛けていくが…。
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