2014年7月27日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

初夏のある日、国分坂で見つけた新たな食料。
それは食べ頃には少々早いが、
鈴なりに200個ほどの実が生っていた“ビワ"。
ビワが中国から日本に伝わったのは奈良時代。
江戸時代に栽培が始まり、その葉はお茶にして、
夏バテ予防やお腹に効く薬として飲まれていた。
松岡「DASH島に先にいる鳥たちも食べてるだろうね」
そんな野生の“島ビワ"だが、
鳥だけでなくTOKIOにとっても貴重な実。
松岡「少しだけビワの実をご相伴したいね」
そこで鳥たちに、ビワを少しだけ残してもらうための対策。
城島には、心当たりがあった。
それは、住居跡の物置に長年放置されていたらしき漁業用の網。
これを福島DASH村でサクランボの実を守った、
鳥除けネットのように使えないか。
この目の細かい網を掛ければ、
鳥が実をついばむのを防ぐだけでなく、
成長に欠かせない日光を遮ることもない。
と、城島が物置の網を確認していると、
松岡「ヘビの皮だよ、それ!」
網の合間から、ヘビのマダラ模様が。
慌てて飛び退く松岡だが、よく見ると、かつての住民の物か、
ヘビの皮で出来た加工品。
念のため、生きたヘビがいないことを確認し、再び網に目をやると、
城島「けっこう網が破けてる」
ネットを掛けるのはビワの木のほんの一部。
今後、この網を漁で使うことも考え、
痛んで破れている端を最低限の大きさに切って、
鳥除けネットにする。
そして、このネットをビワの木の端の方の実に、少しだけ掛ける。
風が吹いても、太く大きな枝葉が実を守るのと同じように、
ネットを支えてくれる。
松岡「これで多分、(ビワの実)20~30個は確保できるでしょ」
さらに、もう1つ“案山子(かかし)"での鳥除けも。
これもDASH村で、男米の実りに備え、準備した。
無人島にも、この江戸時代からの知恵を。
そこで、案山子の材料集めは城島が担当。
まず、土台には枯れた切り株、胴体には木の棒を立てて、
さらに、去年の冬、砂浜の奥の小屋近くで見つけた衣類。
念のためにとっておいたこれを、案山子に着せる。
そして、頭はDASH島ではお馴染みの「堂本くん」。
去年の春から、浜に数か月おきに流れ着いていたマネキンの頭。
額に“堂本"と記されたもの以外にも、島では何体か見つけていた。
保管していたものの、使い途に困っていたので、丁度いい。
リアルな案山子ほど効果があるらしいので、今回は髪のある子を。
さらに松岡は、他のマネキンも木の枝に配置する。
服を着せ、瞳を描いて愛らしくしてみても、やはり不気味だが、
松岡「絶対ここのビワ取らないね」
彼らがリアルすぎて、鳥も近寄って来ないはず。
そして、城島の案山子は仕上げへ。
頭には“バンダナ"、首には“プロデューサー巻き"。
松岡「あなた(城島)のアイドル時代だね」
そんなアイドルを意識して、今も城島はタオルを巻いている。
こうして、昭和のテレビ業界風のコーディネートの案山子が完成。
そして、恒例の命名。
まず、茶髪の彼は、80年代風に「ジョニー」と名付け、
奥の小麦色の案山子も80年代風に「マリア」、残りの1人は、
完全な思い付きで「センター」に決定。
半ば強引に名付けられた、この3人がビワを見守る。
それから月日は流れ、まだ青かった実は徐々に色付き、
完熟一歩手前に。
観察カメラには、花の蜜や果汁を好むメジロの姿も。
ネット以外の部分は、この子たちの取り分だが、
ジョニーたちを意識してのことか、実は食べなかった。
そして、ある雨の日、鳩のような形の鳥が現れた。
調べてみれば、天然記念物のカラスバト。
日本の鳩では最大で、小さな島の森に棲息する。
雑食だが、木の実や果実を好んで食べる。
始めは2匹が鳥除けネットの外にいたが、1羽がネットの下へ。
しかし、見慣れぬものに警戒してか、ネットの実には手をつけず、
他の場所の実を充分についばんで飛び去った。
そして、雨が治まると、今度はキリギリスの仲間、ヤブキリが。
昆虫や小動物を食べることが多い雑食性だが、ビワの実も食べた。
しかもコイツは、一匹じゃなく、大量に発生していた!
さすがに、ネットとジョニーたちだけでは、虫は防げない…。
そして、数日後、水路にかかりきりの達也が、
達也「なにこれ!」
久しぶりに国分坂を通った時に、ジョニーたちと初対面。
そして、彼らのおかげか、黄色く色付いたビワも…
城島「けっこうそのまま残ってるな」
日陰の部分は、少々青さも残るが、日向の実は7割ほどの熟れ具合。
しかし、気になることが、
達也「ビワの実って、もうちょっと縦長じゃない?」
確かに、ここのビワは丸い形をしている。
調べてみれば、広く栽培されている「茂木(もぎ)」などの品種は、
どれもお馴染み細長い形だが、手入れをせずに野生化すれば、
実は丸くなってしまうことも。
では、鳥が残してくれたありがたい実、味はどうか。
達也「うまっ!スモモっぽい」
城島「デビュー前の山口達也って感じかな」
つまり、フレッシュと言いたいらしい。
そして、この夏、急がれる水路作り。
しかし、その手を止めてでも、取り組みたいことがあった。
それは、港跡で見つけた“タコつぼ"。
主に夏が旬のマダコを穫る漁法で、ロープでつないだ壺を海に落とし、
暗くて狭い所に入るタコの習性を利用して、
タコが壺に入ったところで引き上げる。
弥生時代から行われていたとされ、壷に入ればタコはなかなか出ない。
長く陶器製の壷が、のちにコンクリート製、
最近では蓋付きの物も使われている。
それをDASH島で見つけたのは、真夏の初上陸の日のこと。
かつての島民が残した物か、数はかなりあった。
島でタコつぼ漁ができるとすれば、貴重な食料となる。
ひとまず、舟屋ができる前の港跡で“タコつぼ漁"を試す。
これが、DASH島初めての食料調達だった。
数日後、沈めたタコつぼを引き上げてみると、
達也「(タコつぼ)空っぽ…そう簡単には(タコ)入らないか」
しかし、去年、タコの姿は、潮が引いた港跡の岩の下、
岩場の潮溜まりでも見つけていた。
港跡周辺にタコがいることは分かったが、残念なのが、
達也「見つけたタコがみんな小物なんだよね」
タコは、貝殻を使わない貝の仲間。
身を守るために、体が密着する狭い場所に隠れている。
しかし、ここには割れずに残るタコつぼが一つしかない。
そこで、タコつぼの代わりになりそうな漂着物を探すことに。
達也「竹はアリだな」
まず、最初に目を付けた漂着物は竹筒。
その太さ、小振りなタコにはもってこい。
というのも、鹿児島県谷山(たにやま)市などでは、20年ほど前まで竹つぼが
使われ、コストが安く、小振りなマダコが良く入った。
これなら、そのままタコつぼとして使える。
さらに、北半球に広く自生する、もみの木の流木。
魚などが住み着けばそれをエサにするタコも入ってくるか。
そして、城島が見つけたのは、四角い筒状の道具のようなもの。
片方の口が網で塞がれ、その奥は空洞になっている。
と、この道具に付いている、白いフタでピンと来た。
城島「ヘビ捕まえる罠か?」
連想したのは、沖縄でハブの駆除に使った三角トラップ。
弁のような入口、一度入ったら出られない作りは同じ。
調べてみれば、これはウナギの仕掛け、筌(うけ)の一種。
これも入ったウナギは出られない構造、タコつぼ漁にも使えるか。
そして、またもDASH島名物の人形の頭部が。
彼は、モヒカンというファンキーで目立つ髪型。
そこで、仕掛けを引き上げる時の目印として使うことに。
と、さらに漁業用の大きな浮きを見つけたその下に、
これまで見た中で最も大きい魚の骨を発見!
城島「サメ!?いや…謎の骨や」
とはいえ、ひとまずタコつぼ漁の仕掛け、材料は揃った。
漁業用フロートにロープとネット。
タコつぼは、形と大きさ様々の漂着物が4種類。
これをかつての経験を生かして、組み合わせていく。
上手く作れば、寄せ集めの漂着物だが、タコつぼと構造は変わらない。
まずは、竹筒の底を抜いてタコつぼ仕様に。
そして、タコは肉食で食欲旺盛、生きたカニや貝に目がない。
そこで、港跡にたくさんいるイソガニを捕まえて、
タコつぼの中でも動けるよう糸で結んで、エサに。
さらに、とっておきのエサがもうひとつ。
漂着物の中に、瓶入りのらっきょうの漬物を見つけ、拾ってきていた。
例のごとく強烈な悪臭を放っていたが、
城島「(らっきょうを)タコのエサにする?」
実は、東京湾伝統・イイダコのテンヤ釣りにも、
らっきょうが使われている。
そのツルンとした見た目や感触で、タコが好物の貝と錯覚する。
ならば、タコつぼのエサにも使えるかもしれない。
らっきょうを一粒、糸で結んで流木の中へ。
これを貝と間違え、タコは入ってくれるか。
そして、最後の仕上げで、モヒカン人形を浮きにセットしたら、
かき集めた漂着物が、タコつぼ漁の仕掛けに。
伝統のつりがね型に、竹つぼ、ウナギの仕掛け・筌と流木。
浮きやすい木の仕掛けには、重しの石を巻き付けた。
では、さっそくこれらタコつぼの仕掛け設置へ。
場所は、港跡。
というのもタコは、エサが多い砂地で、
尚且つ、隠れる岩がある海底を好む。
DASH島で思い当たる場所は、港跡の入口だった。
大潮なら、満潮で舟屋まで届いている海面も、
干潮になると、姿を現わす海底は柔らかい砂地。
その周りは、マアナゴなど大物が潜む岩場が。
つまり港跡は、タコが最も好む環境。
舟でタコつぼを落とすポイントを探る。
箱メガネで、岩のある砂地を確認、さらに、
達也「海藻の周りはタコのエサがいっぱいだからね」
タコは、小魚を食べることもある。
海藻の周りには、そんなエサが集まってくる。
そして、条件の揃った場所を発見。
砂地のすぐ横に岩場もあり、ここならタコも隠れられる。
ポイントが決まり、それぞれ4つの仕掛けを投下。
そして、このまま数日待ち、梅雨空のある日、朝一番で引き上げ。
まずは、一度入れば出られない筌の仕掛けは、空振り。
続いては、本命のタコつぼ。
タコが入っていれば、中にへばり着いているはずだが、
城島「くそー、入ってなかったか」
次は、島のタコにはピッタリのサイズ、竹つぼの仕掛け。
しかし、タコのエサのヤドカリがいただけで、これも失敗。
そして、最後の仕掛け、流木はどうか。
と、ハオコゼらしき魚が一緒に引っ付いてきたものの、
それさえ取り逃してしまう始末。
魚が棲み着いていたなら、タコがいてもおかしくないが、
肝心のタコの姿はなく、空っぽ状態。
太一「収穫ゼロ」
気を取り直して、観察用カメラの映像を確認し、
問題点をあぶり出すことに。
画面奥に、4つの仕掛け。
キュウセン、カワハギ、カレイがカメラの前を泳ぐ中、
突然、レンズに覆いかぶさる物体が!
城島「吸盤!タコや」
タコは、覆い被さるようにしてエサを食べる。
カメラレンズの反射を、貝か何かと勘違いしたのか。
しかし、ひとしきりカメラを触り、エサではないと気付いたのか、
タコは、離れていった。
と、そのタコが今度は仕掛けの方に寄って、何やら探っている様子。
仕掛けと比較すると、かなりの大物だが、
城島「試してるのかな?どのタコつぼがいいか」
タコは知能が高く、形を認識することができる。
筌に触れて、確認しているようにも見える。
仕掛けを見比べ、自分に合ったサイズの物を探しているのか。
しかし、この日は結局、これ以上タコが動くことはなかった。
観察3日目、前日にDASH島の海が荒れに荒れたおかげで、
打ち付ける波に、仕掛けは揺られ位置が変わっていた。
タコつぼ以外、木製の物は浮き上がってしまった。
と、その海底と仕掛けの隙間にタコの姿があったが、
さらに、そこへ別のタコが現われ、一方が墨を吐いて逃げてしまった。
太一「いい物件なのかな」
仕掛けを巡って、縄張り争いをしているのか?
しかし、このタコ、仕掛けには近づくものの中までは入らず。
太一「好物のヤドカリもいるし、仕掛けるポイントは間違いない」
だとすれば、おそらく問題は、波に揺られてできた、
仕掛けと海底の隙間。
あとは、仕掛けが浮いてしまうのを何とかせねば。
城島「日陰を作った所にタコつぼを入れてあげるとか」
そこで、仕掛けを海底につけて仕掛け直した、数日後…。
仕掛けに向かっていくタコの姿を、観察用カメラが捉えた!
これで、DASH島の食料調達も、また一歩前進。
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