2014年12月7日 放送内容DASH ご当地PR課
~宮崎県都城市 巨大弓矢で100m先のリンゴを射抜けるか!?~

ご当地名物をDASH流にPR!DASHご当地PR課。
これまで、広島県尾道市で行った全長1kmの流しそうめんや、
兵庫県姫路市で名物のマッチ20万本を使って作った巨大火文字などを行い
そんな各地の名物をPRすること全国5カ所。
ついに、とある町の市役所からPRの依頼が舞い込んできた!
宮崎県都城市役所の村田淳一さんから番組宛に届いた手紙には、
「私たちの町には名物がたくさんありますが、
そのPR方法がわかりません。助けてください」との依頼が。
ならば今こそ、培ってきた経験を生かして町をPRするため
城島と長瀬が宮崎県都城市へ。
村田さんが務める“みやこんじょPR課"は、
都城市の良さをPRするため今年4月に発足。
しかし、いざ業務を開始してみると、
どうPRしていいのか迷ってしまったとのこと。
そんな時、静岡県焼津市名物、発泡スチロールの浮力と緩衝性をPRすべく、
お椀型の舟で激流下りに挑むTOKIOの姿をテレビで観て、
ぜひうちの町でもとお便りを下さった。
では、都城市にはどんな名物があるのか?
村田さん曰く、日本一の物が町にはたくさんあるという。
まず、ここ都城市は肉の町。
牛、豚、鶏、その産出額はどれも郡を抜いてダントツ日本一。
特に宮崎牛は松坂・神戸をおさえ肉質も日本一に輝いている。
だが、PRするにも
長瀬「肉は食べる事しかできないからなあ」
ならばと、見せてくれ頂いたのは、
大きさ8.8mの日本一大きい二本足のかかし大地くん。
都城市は専業農家数が全国2位。
中でもらっきょうは生産量日本一の都城名物。
そんな農業の発展を願い、自作のかかしを展示する祭りが、
毎年行われているのだが、
城島「巨大化得意やけど…もうすでにでっかいからなあ…」
村田さん「日本一の物まだまだあります!」
次にでてきたのは木刀。
都城名物、林業を生かした木刀作りは大正時代から始まり、
国内生産量は9割以上。
その全てを市内にいる19人の職人が作りあげている。
中でも貴重な黒檀(こくたん)で作られた木刀は、
最高品質の材質と伝統の技で、そのお値段40万円。
そして、村田さんが最後に推してきたのが、
村田さん「都城は“弓"の町なんです」
実は都城市は弓の生産量も日本一。
都城を治めていた藩主島津義久が、
弓作りを強く支援したことにより、その技が現代に引き継がれ、
現在市内には7名の弓師がいる。
長瀬「弓を巨大化して何かを射抜く?」
城島「弓といえば頭の上のリンゴの射抜く話あったよね」
城島が思いついたのは、スイスの英雄ウィリアムテル
が頭の上に置いたリンゴを、見事射抜いたという伝説。
そこでPRの方法は、都城の弓を大きくしてリンゴを射抜く!
さっそく、村田さんの紹介で伺ったのが、
弓を作る事28年、弓師・楠見純寛(すみひろ)さん。
楠見さん「都城の弓の長さは世界最長の部類なんです」
都城の弓は世界最大。
海外の弓と比べ、矢を長く大きく引けるため、
強い威力で放つことができる。
そして、城島、その弓を手にして驚いた。
城島「(ツルが)堅い…!四十肩で引くの無理や」
それもそのはず、ツルを目いっぱい引いた状態では、
一升瓶18本を片手で持ち上げているのと同じ重さ。
楠見さんの弓工房にお邪魔して見せて頂いたのは、
その反発力を生み出す秘密。
楠見さん「(弓の素材は)竹の間にハゼの木を挟んでます」
この竹のしなりによって矢を遠くに飛ばす。
そして竹と竹の間に木を挟む事でその強度が上がる。
この三枚を接着剤で張り合わせ、ひもで固定。
さらに、ひもの間にくさびを打ち込み、締め付けていく。
城島「これで弓の形に曲げていくんですね」
この状態で1日乾燥させ、縄を解くと弓の形になるが、
麻を編んだツルを張るのは、曲げた方向とは反対側。
長瀬「反発力を付けるために、わざと逆に反って曲げてるんだ!」
こうして出来上がった世界一大きな弓は、長さ2m21cm。
江戸時代から受け継がれる世界に誇る都城の技術。
これを、さらに巨大化するとどこまで飛ぶのか?
ちなみに弓道の的の距離は28mだが、
城島「100mはいきたいね」
今回の目標距離は、100m。
飛距離を伸ばすためには、より大きな反発力を生み出す巨大な弓
作る必要がある。
この挑戦に都城の5人の弓師が集まってくれた。
竹の間に挟む木は割れにくく丈夫なカエデを使い、
薄いカエデの板を接着剤で7枚貼り合わせることで、
しなりと強度を持ち併せた巨大な弓の芯を作っていく。
そして、この挑戦のために作って頂いたあて木に沿って、
曲線を付けていく。
くさびの代わりにクランプで押さえて、固定したまま半日。
長瀬「きれいな形に曲がりましたね」
しかし、これだけでは反発力は生まれない。
次は、弓の内側に竹を張り合わせていく工程。
使用するのは南九州に群生し、
ほとんどが都城の弓に使用されている“うさん竹"。
その反発力の強さで、より鋭い矢を放つ。
そして、この巨大な弓も通常の弓と同じく、
反り返してからツルを張らなければならない。
楠見さん「麻だと切れてしまうので、ワイヤーのツルにしましょう」
強力すぎて人の力で反り返す無理なので、重機の力で押し曲げる。
フォークリフトで巨大弓を押し曲げてから、
金属のワイヤーを引っ掛ける。
そして、無事にワイヤーのツルが張れ、
長瀬「やあ、出来た!」
どう引っ張るかは別にして、6mの巨大弓矢が完成。
これで100m先のリンゴを射抜くことはできるのか?
矢を放つ舞台は都城市一の観光名所、高千穂牧場。
標的は、都城名物かかしの上のリンゴ…のような風船、直径2m。
その距離は100m。
そして、6mの弓は、ユンボの手に固定することに。
もちろん矢も巨大化。
その長さ2.5m、竹を1本丸々使い、特製の矢に。
ろくろ職人・元吉弘行さんの手による伝統技術で、
巨大矢に合ったオンリーワンの矢じりを製作。
さらに、方向を安定させる矢羽根も都城名物で。
キジは食用として市内で5000羽を飼育。
抜け落ちた羽をありがたく頂戴した。
こうして完成した都城産の巨大弓矢。
弓のことを知り尽くした職人たちと城島のユンボ操縦技術で狙いを定めていく。
そして、弦にロープを掛け、
都城市を愛する市民30名の皆さんが引っ張って弦を引く。
PRチャンスを逃すまいと、みんなの思いは一つ。では、
城島「都城みやこんじょう見せようぜ!」
パンパンに張ったロープを切って…発射!!
3mの巨大な矢は大方の予想を遥かに超え、空へ!
しかし、左へ3m逸れてしまった…。
長瀬「あー惜しい!高さはバッチリ」
城島「距離も十分や!」
高さ、距離共にピッタリ、あとは左右のズレの調整をすれば次こそ!
角度を調節し二発目に備える。
長瀬「3,2,1…発射!」
しかし、2回目に放たれた矢は右に逸れ、またも的は射抜けず。
弓のわずかな調整の誤差が100m先では大きなズレに。
楠見さん「こっちの2cmが的では2m違う」
しかも、今度は飛距離が落ちてしまった。
その理由は、巨大な弓ゆえに反発力が強すぎて、
内側に張った竹の反り返す力が減少したため。
楠見さん曰く、この弓の限界はあと一発。
今度こそ、本当に外せない。
伝統を守り続けてきた弓師たちの目で、慎重に狙いを定め、
城島の操縦がその微妙な指示に合わせていく。
泣いても笑っても最後の一発!外せばそれで終わり!
都城市の思い、届くか!?
長瀬「行きます!3,2,1…行けー!」
6mの弓に放たれた3mの矢は…なんと風船のど真ん中へ!
見事風船を割り、矢はそのまま木の板を貫通。
命中率だけではなく、威力も兼ね備えた、
都城の弓の素晴らしさをPRすることができた。
村田さん、そして都城市の皆さん、お疲れ様でした。
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