2016年7月10日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

DASH島の水路づくりは、時に風速30mも越す
最大の難所・洲へ突入。
水に強い和製コンクリート・三和土の樋が、
波風の影響を受けぬよう、できるだけ低く勾配を測量。
流れ着いたブイを目印にし、その高さに合わせて水路を引いていくことにした。
そして今回、その水路を支える土台づくり。達也が考えたのは…
達也「“錦帯橋"の土台みたいに石を丸く積んで橋を繋いでいく」
それは10年前、ソーラーカーで訪れた山口県で見た、
江戸時代初期に架けられた日本三名橋の1つ。
錦帯橋が架かる錦川は、大雨のたびに氾濫し、被害が出るという暴れ川。
そんな中で、240年耐えた強さを生むのが、丸みを帯びた橋脚の形だった。
橋脚に平らな面があると、波風をもろに受けてしまう。
しかし、丸みを帯びることで、波風の力を土台に逃がすことができる。
そこで島で土台に使う石も、円状に並べて積み上げていくことに。
城島「尖った石で積んでいったほうがいい」
四角い石で丸く組むと角が当たって隙間だらけになってしまうため、
強度に不安が残るが、尖った石なら、隙間のない円になる。
早速、尖った大きめの石を集めて、円形に並べる。
その内側に小石と砂利を入れて、できるだけ隙間を埋める。
そして、円形に並べた1段目を、より動かないようにするため、
左官職人・纐纈さんが教えてくれた技術、三和土で石を固めていく。
伊勢湾で100年、波風に耐えてきた堤防も、
石と石の間を和製コンクリート・三和土で固めていた。
棟梁・達也が目指すのはそんな、100年波風に耐える水路。
円形に並べた一段目の石を三和土で固定。
しかし問題は2段目からだった。石を無造作に積んでは、噛み合わない。
そこで、石のプロ・藤本さんから石橋作りの時に学んでいた技術で。
アミダくじのようにジグザグに、噛み合わせながら積んでいく。
同じ形が2つとない自然の石、見極めることが重要となる。
積むほどに感覚を思い出し、30分ほどで高さ1m、5段を積み上げた。
そして、さらに丈夫にするため、
纐纈さん「石の間を全部、三和土で詰める」
隙間なく三和土を詰め、土台が1つ完成した。
だが、土台1つに石30個、三和土20kgも使用していた。
松岡「これは三和土の無駄遣いですか」
と、いうのも、三和土の材料は島で集めたものだった。
土は山の斜面を掘り、砂利は浜を掘り、石灰は集めた貝殻を焼いて、
調達するにも手間がかかる。
もっと土台に使う三和土を節約しなければ。
そこで、次の土台の位置は、
達也「ギリギリ樋が渡せる間隔で」
つまり、2つ目の土台を樋の長さいっぱいまで離す事で、
作る土台の数を減らす。
さらに、三和土を節約する一工夫。
達也「出来るだけ隙間を石で詰めていけば」
大きい石と石の隙間をそのまま三和土で塞ぐのではなく、
小さい石を詰める。その上から三和土を塗っても、石は十分固まる。
これで、石を詰めた分だけ、三和土の量を節約できる。
そして、三和土の量を3分の2節約し、
2つ目の土台が完成し、三和土の樋を載せる。
松岡「いいじゃん、(樋が)安定してる」
とはいえ、測量した傾斜が少しでも狂ってはいないか、
水を流して確認してみることに。
達也「水流れてるね。傾斜ある」
だが、洲の石橋まで、土台は残り97個。
しかし、近場にある手頃な石は、使い果たしてしまった。
水路の近くは、波風で削られた丸石ばかり。
松岡「北側の浜で調達しよう」
というのも、強い波風が打ちつける島の北側は、
石は波風で削られる前の角張った状態。
崖崩れで落ちたと思われる山の斜面の石が、そこかしこに転がっている。
尖った石を調達するため、島の北側へ行くと、
松岡「なにこれ!?石に木が生えてる」
調べてみると、木ではなく、ホンダワラ類の海藻で、
海底の岩などに、根のような繊維で張り付き生長する。
茎が太いため、枯れても根元だけが残り、
潮が引いて枯れ枝のような状態になっていたようだ。
そして、尖った石を探し、石を水路の建設予定地まで運ぶ。
だが、1つ5kg以上、しかもその距離、約300m。
踏ん張りの利かない石の浜、足下に体力も奪われる。
まずは200m、潮が満ちても流されない場所に一旦集めることに。
半日を費やして、なんとか約200個の石を移動させた。
しかし、ここから先は、さらに足下の悪い坂道。すると、
長瀬「シーソーみたいので(石を)投げる?」
つまり、投石器のこと。
元々は、巨大な石を遥か遠くまで飛ばす兵器で、
中世ヨーロッパでは、火の着いた石で城壁を破壊していた武器。
それは、1400年前、唐の国でも。
動力のない時代、木材や縄を使って作られた。
ならば、材料の限られる無人島でも、
テコの原理を応用すれば作ることができる。
早速、投石機作りへ。
舟屋作りで使った足場丸太と板を番線で組み、支点を決めて固定。
1本25kgの枕木の重りを板の先に付け、
その反対側には流れ着いた網を取り付けて、石をセット。
つっかえ棒を抜いて重りが下がれば、テコの原理で板がしなり、
遠心力で、石を遠くへ飛ばせるはず。
まずは、動作テスト。
ソフトボール大、2kgの石を水路の近くまで投げてみる。
直線距離30m、高低差2.5m。
長瀬「3、2、1…GO!」
と、板のしなりとロープの遠心力で、
見事、石は弧を描き、飛距離およそ40m。
長瀬「笑えないくらい上手くいっちゃった。方向もいいでしょ!」
松岡「兄ぃ(達也)来た時ビックリするね」
恒例の命名は、
長瀬「"ローリングストーンズ"にしようか」
では土台用の石5kgで本番!…が!
城島「あー!折れた!」
板は十分にしなったが、石の重さに耐えられず、支点から真っ二つ!
石は5m後方へ…。
で、結局、手作業で運ぶことに。
そして、ローリングストーンズの改良は、スタッフに託された。
AD足立と大西、折れた板の代わりに、足場丸太で。
こうして、再結成したローリングストーンズは…
足立「おーいった!坂越えた!」
土台の石を見事40m飛ばし、土台の建設予定地へ。
こうして再結成したローリングストーンズは、連日のフル稼働。
飛ばした、およそ200個。
しかし、作る土台は、あと97個。
これで石は足りるのか?
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