2016年7月31日 放送内容DASH海岸 ~コウイカ~

6月、梅雨の合間の横浜DASH海岸にTOKIOが設置したのは、
あの高級イカ「コウイカ」を呼ぶための産卵カゴ。
梅雨の時期は、コウイカにとっては恋の季節。
深場でカップルとなり、浅瀬にやって来て、木の枝や海藻に卵を産み付ける。
その習性を生かした網目に産み付ける産卵カゴは、
昭和初期から使われてきた伝統的な方法。
達也「産み付けてくれたらいいですね」
1週間後、産卵カゴを引き上げてみると、網にはマンハッタンボヤが。
アメリカ原産で貨物船の底に付着してやってきた外来種。
達也「コウイカの卵がカゴに付いている気配はない」
さらに、網の中に入っていたのは、
城島「魚の骨が入ってますよ」
網をよく見ると、設置前にはなかった穴が。
丈夫な網を破って、中に入り、魚を食べたやつがいるということか?
そこで、水中カメラを設置し、1週間、産卵カゴの様子を撮影。
城島「なにが映るかな?正体」
変化が映ったのは、設置1日目の夜。
大型魚の大好物であるイサザアミの大群の中にいたのは、
体長1mを優に超える巨大アカエイ!
尻尾には危険な毒針があるが、外敵から身を守る時しか使わない。
つまり、みずから網を破るようなことはしない。
網を破った正体が判明したのは、設置後5日目の映像を観た時だった。
産卵カゴの中にウミタナゴが入ったと思いきや、
カゴの外から猛スピードでやって来る黒い影。
城島「気持ち悪!」
海の専門家である木村さんは、その正体が一目でわかった。
木村さん「カワウですよ」
達也「鳥!?」
DASH海岸にも、時折やって来る体長約80㎝のカワウは、
大食漢で、自分の体と同じ大きさでも一飲みし、
目の前のモノは何でも食べる習性がある。
潜水し、エサとなる魚を捕らえることから、
別名「空飛ぶ漁師」と呼ばれるハンター。
その泳ぐ速さはマグロと匹敵し、
鋭く硬いクチバシで頑丈な網をも破ってしまったと考えられる。
木村さん「これはどうしようもない」
城島「海中・水中の食物連鎖を考えてきたけど、上空は読んでなかった」
カワウは海の生態系の頂点であるだけでなく、
頭がよく、一度、エサがあると分かれば、狩りの場所として狙い続ける。
これではコウイカが警戒して産卵に来ない恐れがある。
達也「なんとかしないとダメだな」
そこで、TOKIOが作ったのはカカシ。
鳥には人の気配が一番の効果だということを福島DASH村の田んぼや、
DASH島でも学んでいた。
DASH海岸に流れ着いたブイ、竹、使い古したTシャツでカカシを作り、
木村さん「思いきり、目をでかくしてください」
カワウにとっての天敵である、フクロウやタカの目を真似た大きな目を
書くことで、より効果が期待できる。
城島「他人思われへん。カカしげる」
水面からカワウが見られる位置にカカしげるを設置し、様子を見ることに。
その効果は、翌日から表れていた。
カワウが警戒して産卵カゴに近づかなくなったことで、小魚が泳ぐ姿が。
そして、カメラがその瞬間を捉えたのは、
コウイカの産卵シーズンとしては終盤のこと。
達也「来てる来てる!これは間違いなくコウイカ!」
念願のコウイカの姿が!そして、産卵カゴに産卵しているような動きも。
城島「さっと映った」
産卵カゴを引き上げてみると、網にはびっしりとコウイカの卵!
木村さん「すごい量」
その数、なんと115個!
卵の中には、すでにイカの形になっている赤ちゃんの姿も。
漏斗と呼ばれる口で元気に呼吸し、目で外の様子をうかがっている。
木村さんによると、今にも出てきそうな状態だというので、
ハッチアウト(孵化)しそうな卵だけを水槽に移し、見守ることに。
テントを張り、日差しから守ること10分。
達也「この子来そう」
達也の読み通り、一匹の赤ちゃんイカが元気よくハッチアウト!
その光景に、男たちも思わず目頭が熱くなる。
木村さん「感動しちゃった」
米粒サイズと小さくても、見た目も習性も大人のイカと変わらない。
捕食されないように、周りの砂に体の色を合わせて擬態し、
ヨコエビなどの小さな甲殻類を捕まえて食べる。
やがて、成長したイカは大きなエビやカニを探しに、
DASH海岸を離れ深場へ旅立っていく。
親となって来年もDASH海岸に戻って来て欲しいので…
達也「じゃあ、海に戻します。帰っておいでよ」
DASH海岸で生まれた、また新たな命。
再会する頃には、大きく立派に育っているはず。
また一つ、楽しみが増えた男たちだった。
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