2016年11月6日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!? ~サメ駆除 宮古島~

それは残暑の中、スタッフが遭遇していた。
DASH島の小島、南わずか100m。
海面からのぞく背ビレ。
イルカなら島の周りで度々見かけるが、この、カナヅチのような頭は、
達也「イルカじゃない。“シュモクザメ"だ」
別名・ハンマーヘッドシャーク。
群れで行動し、時に人を襲うことも。
達也「去年くらいからニュースになってるもんね」
昨年から続く、各地でのサメの目撃情報。
その原因は、海水温の上昇。
サメは25℃以上を好むが、日本近海は秋に入っても高温が続いており、
太平洋側では、どこにサメが現れてもおかしくない状態。
城島「危ないなあ。結構、潜るやん、この辺」
サメが現れた場所は、岩や海藻なども多い、サザエなどの漁場。
サメが潜んでいたら、カナヅチ城島がもがくバタつきに、
カメなどの餌と間違えて、やつらが集まってきてしまう。
ならば、サメ駆除の方法、学ばねば!
訪ねたのは、この道15年のサメハンター・前泊清繁さん。
やってきたのは、沖縄県宮古島。
宮古島は水温が高く、あらゆるサメが生息。
1年中、そいつらとの戦いが続いている。
前泊さん「イタチザメ(漁)で経験しておけば大丈夫」
英語では、その体の模様からタイガーシャーク。
食欲旺盛で、口に入るものは何でも食べてしまう。
DASH島で見つかったシュモクザメより、一回り大きく凶暴。
こいつの駆除を学べば、島の帆船も使い、サメから漁場を守れるはず。
それを学ぶのは、宮古島の沖30分の場所。
そこは駆除が急がれる場所だった。
前泊さん「島の人たちの漁場」
この辺りは、根と呼ばれる岩礁帯。
そこに魚が集まり、地元漁師のいい漁場になっていたが、
最近はそれを狙ってサメが集まり、魚が食い荒らされているという。
城島「魚がいるとこにはサメが来るんですね」
DASH島にも、こんな魚たちが集まる根がある。
そんな漁場を守るための駆除方法は、
前泊さん「延縄です」
浮きを付けたロープを重りで海底に固定。
餌の付いた針は10本ほど。
一晩仕掛けておけば、サメが食いつき、翌朝引き上げる。
その仕掛けには、長年サメと戦い続けた知恵が。
達也「ロープにワイヤーがくっついてる」
前泊さん「ロープが(暴れる)サメに当たって切れないように」
実は最も厄介なのが、俗に言う、サメ肌。
ワサビおろしなどに使われるが、そのザラザラした表面は、
エナメル質の突起が無数に飛び出した状態。
これが水の膜を発生させ、抵抗をなくすことで
サメは泳ぐスピードを格段に高めている。
その構造は水着に応用しても効果抜群。
2008年北京オリンピックでは、世界新記録を連発!
スピードが出過ぎて、現在、サメ肌水着は使用禁止に。
サメは仕掛けのロープに肌を擦り付け、切ろうとするため、
ワイヤーで強度を高める。
ちなみにワイヤーの太さのベストは1.5mmとのこと。
太ければ滑らかな動きが失われ、細ければ切れやすくなってしまう。
餌は、カツオ丸ごと1尾。
サメは嗅覚がとても優れており、カツオなど血合いの多い魚によってくるという。
DASH島では、今のところ、ウマヅラハギが最大の大物、
これでもサメは掛かるか?
この日の延縄を仕掛けたら、前泊さんが前日に仕掛けたポイントへ。
前泊さん「船から覗き込むと横から尾ビレでやられる」
引き上げの際、サメは尻尾を振って暴れる。
身を乗り出すと、最大1トンを超えると言われる衝撃を受け、
大ケガだけでなく、海に落ちればサメに食われかねない。
さらに、ロープの持ち方も、
前泊さん「綱引きみたいに(真っ直ぐ)引く」
引っ張られる力は最大1トン以上。
ロープに角度を付けて握っていると、一瞬放すのが遅れ、手に引っかかり、
そのまま海に引きずり込まれてしまう恐れが。
真っ直ぐ握れば、突然サメが走っても
すぐにロープを放すことが出来る。
城島「あと足元に気を付けるってことですね」
引っ張り合いに集中し過ぎると、足元のロープに巻き込まれてしまう恐れが。
これも、海に引きずり込まれれば命の危険も。
そして、いよいよ引き上げ。
と、
達也「でかい!でかいよ!」
その引きの強さに、芸能界屈指の腕力を持つ達也もよろける。
船のへりでサメの力を殺しつつ、引き上げのタイミングを伺う。
水面に見せた大きさは全長およそ3m。
この強い引きは、強力なアゴと強い力が特徴のオオテンジクザメ。
サメには珍しく海底に潜むタコを好んで食べる。
ロープを引き寄せてから10分。
一向に弱る気配は見られない。こんな時は、一旦ロープを固定。
サメが弱るのを待つ。
しかし!ロープをしっかり巻こうと、目を離したその時、
達也「(サメが)いないよ!」
ロープを掴んでいれば、サメの動きに合わせ、
いなすことが出来るが、完全に固定してしまったことで、
衝撃を吸収できず、その結果、針が外れてしまった。
そして、日を改めて、駆除の方法を学ぶのは、
DASH島の開拓を、TOKIOと共に日々支えるAD足立。
サメ駆除の技術、身につけておかねば。
足立「スゲー!でけー!!こわッ」
水面から見える影、推定4m。
ロープはいつでも放せるよう、足元にも気を付け、格闘!
だが、いかんせん、デカすぎる!
前泊さんでも年に数本の大物、重さは足立のおよそ10倍。
船に上げることはおろか、縛り付ければ転覆の危険も。
こんな時は、ロープに浮きを付け、
前泊さん「(サメが)走ったらロープを放す。弱ったら引く」
つまり、サメがロープを深くに引き込もうとするほど、
浮きは水圧で浮き上がろうとする。
1時間もすればサメは勝手に疲れ、弱ってくる。
浮きならばDASH島にも流れ着く。
ロープを引いても抵抗しなくなったらチャンス。
サメの体力が回復する前に、船に縛り付ける。
弱ったと思っても油断は禁物。
死んだふりをして急に攻撃してくることも。
ここで大物専用の道具が。
前泊さん「(ワイヤーで)尻尾を縛ると尾ビレが動かなくなる」
尻尾と針の掛かった口、2点でサメの動きを封じて船に縛り付ける。
尻尾にワイヤーが掛かったら、船の後ろへ固定。
いたずらにロープを引かず、サメの動きに合わせて時には伸ばす。
この道15年、腕力が衰えようと、冷静さと経験でカバー。
ならば、スタッフはもちろん、TOKIOもこんな大物を仕留められるはず。
しかし、一つ気がかりが、
足立「僕らの木造の小さな舟で大丈夫ですかね?」
島の舟の大きさは、このサメとトントンといったところ。
前泊さん「4mサイズのサメなら引っ張って舟が沈められる」
そんな大物に出会わないよう、祈りつつ、もしもの時の備えを。
達也「ロープだけだと切られるっていうからね」
ロープに前泊さんにお借りしたワイヤーをロープにくくりつける。
ひとまずこれで、漁場を荒らされぬよう、あいつへの備えは出来た。
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