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2016年12月25日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?
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冬の寒さが和らいだ港跡で、城島と達也は年末年始に欠かせぬ味を見つけていた。
城島「あった、あった、ユリ」
夏場には、反り返るように花を咲かせるコオニユリ。
花が落ちれば、秋には実に。
それが、冬になり、枯れた状態なのだが、
城島「ユリの下に“ユリ根"があるはず」 |
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ユリ根は、ユリの球根。
栄養価が高いだけでなく、御節料理や茶碗蒸しに欠かせない、冬の高級食材。
茹でて食べれば、ホクホクの食感。
それが、港跡、舟屋の周りでは、夏になると、情熱的な花をいくつも咲かせていた。 |
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城島「これ、完全に枯れてる」
それは港跡のすぐ脇、大潮の満潮でも浸からない、ギリギリの場所に14本も!
枯れた茎を辿れば、ユリ根があるはず。
掘っていくと、出てきたのは小さなユリ根だが、
城島「一連となって生えてるから」 |
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というのも、ユリ根が大きくなり、充分に栄養が溜まると、
さらに栄養を蓄えるために、木子(きこ)という小さなユリ根を付ける。
見つけたのが木子ならば、その下にはユリ根があるはず。 |
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達也「(ユリ根)出てきた!これでっかいなあ」
必要な分だけ、ある程度採ったら、
城島「デンプンあるから“片栗粉"も作れるよ」
片栗粉は、江戸中期から幕府に献上されていた高級品。
水に溶いて火にかければ、トロみに。
油で揚げれば、衣に。
そして、練れば団子にと、使い途さまざま。 |
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現在は、ジャガイモのデンプンから作られているが、明治までは、
野生のユリ科・片栗(かたくり)の根から作られていた。
ならば、ユリ根から片栗粉づくり。 |
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推定4年モノのユリ根を水路で引いた井戸水で洗い、
ニンニクのように継ぎ目でバラしたら、石臼でペースト状に潰す。
デンプンを取り出すには、できるだけ細かく。
繊維の少ないユリ根、20分ほど杵で叩くだけで、
城島「すごい粘りが出てきた」 |
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これを布に包み、水の中で揉みほぐして、デンプンを絞り出す。
それは、新宿DASHで、昆布からアルギン酸を絞り出した方法。
城島「だいぶデンプンが溶け出したよ」
しかし、片栗粉の白さには程遠い。そこで、
城島「しばらく置いておこう。(デンプンが)下に沈むまで」 |
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まだ不純物も水に混ざった状態。
これを撹拌して時間が経つと、重いデンプンは沈み、不純物と分離する。
その不純物が混ざった水を何度か入れ替えれば、
真っ白なデンプンだけが鍋の底に残る。
そして、これを15回繰り返すと、
達也「もう真っ白!」 |
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これを一晩乾かし、細かく砕けば、
城島「サラサラ!これで料理に使えるよ」
見た目は片栗粉だが、念のため水で溶いてみると、
城島「トロみがついた!完全に片栗粉やね」
これまでは、島で獲った物を食べるにも、
シンプルな素焼きや茹で、素揚げにしかできなかった。 |
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しかし、このユリ根の片栗粉があれば、
城島「あんかけチャーハンできるかも」
他にも食後のデザート、チキンの揚げ物も味わえる。
とはいえ、島にいるハヤブサとカラスバトは天然記念物、
獲って食うわけにはいかない。 |
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そこで、小島の南側へ。
城島「じゃあ狙いは、竜田揚げ用のアジにしますか」
潮の流れが複雑なこの辺りには、プランクトンが湧きやすい。
それを求め、冬になり、脂がのった美味いアジが集まってくる。
片栗粉を付けて揚げれば、絶品の竜田揚げに!
仕掛けは伝統漁法、サビキ釣り。 |
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元々は、サバやフグなど光沢ある魚の皮の疑似餌を使う。
無人島では、浜に流れ着いた毛糸をほどき、最新式の疑似餌をイメージして。
達也はピンク、城島は黄色の毛糸で。
あとは腕次第、舟の上からシャクリでアジを誘う。
疑似餌をどれだけエサのように見せられるか。 |
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大きく動かす城島の黄色は、まだ泳ぎが下手な小イカのように。
不規則に動かす達也の疑似餌は、海藻に紛れて泳ぐ、ピンク色の小エビのように。
しかし、釣果のないまま2時間、諦めかけたそのとき!
城島「来た、来た!2匹も!」
釣り上げたのは、竜田揚げに丁度いいサイズのアジ2匹。 |
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では、獲れたてを背開きし、藻塩をひとツマミして下味を。
そして、衣はユリ根の片栗粉。
これを全体に、薄くムラなく付けたら、アケビ油で揚げる。
城島「新鮮やから半生くらいが美味しいかもね」
とはいえアラフィフ、腹を壊さぬよう、しっかり火を通し、
城島「島の竜田揚げ、揚がりました!」 |
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島で釣れた魚に、島の海藻で作った塩で味をつけ、
島のユリ根から取った片栗粉の衣をまとい、
島のアケビを搾った油で揚げて仕上げた、
小振りだが、4年掛かって辿り着いたアジの味。
達也「うめっ!塩がいいね。これメンバーも喜ぶ」
城島「これから獲物は揚げ物にしよ!」
DASH島の料理に、またひとつ革命が。 |
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