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2017年7月9日 放送内容新宿DASH ~大都会に人と生き物たちが一緒に暮らせる未来の街をつくれるか!?~
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新宿にあるTOKIOのベース基地に咲いた、明雄さんから頂いたカブの花。
達也「アブラナ科ですね」
菜花も白菜の花もカブの花も同じアブラナ科で、
その花の全てを「菜の花」と呼ぶ。
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そんな花に止まったのは、
達也「モンシロチョウを新宿で見るとは思わなかったな」
大都会新宿もかつては畑が広がり、たくさんのモンシロチョウがいた。
しかし、昭和40年代から始まった大都市化によりほとんど
その姿は見られなくなってしまった。
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川上さん「アブラナ科が生えるとモンシロチョウが来るんです」
モンシロチョウの行動範囲は、およそ2km。
ベース基地の近辺にある緑からやって来て、上空から、
この大好きな菜の花を見つけたということ。その見つけ方は、
川上さん「人間には、黄色い花にしか見えないけど、チョウには模様が見える」
菜の花は模様があり、チョウはそれが見え目印にする。
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達也「モンシロチョウが来てくれたおかげで、
明雄さんのカブの種が繋がっていく」
チョウのように、花粉を受け渡す生きものの事をポリネーター(送粉者)といい、
蜜を吸う際、体の毛におしべの花粉をつけ、別の花のめしべに交配。
それがやがて膨らみ、種ができる。
世界中でポリネーターとして活躍するのは、およそ2万種類。
花をつける植物ほぼ全ての種を交配させ未来へ繋いでいる。
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そして、モンシロチョウのおかげで花が種へと成りはじめた5月中旬。
明雄さんから頂いたホウレンソウの横に見慣れない植物が。
川上さん「オオイヌタデかな?」
本来は草むらなどに生えるこの植物がなぜこの畑に?考えられるのは…
川上さん「元々、土の中にあった種」
城島「だったら、江戸時代の種じゃないの?」
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このベース基地の土は元々、東京都庁からわずか2kmにある、
新宿区荒木町、江戸時代大名屋敷だった池の底からすくった泥。
その泥の中に入っていた江戸時代の種が、春の暖かさに刺激されて、
400年ぶりに芽生えたということか!?
いつの種か特定はできないが、成長すれば、実をつけ、
それを食べに鳥がやって来る。
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さらに、別の植物も発見。
川上さん「ヘクソカズラじゃないかな」
その葉は、スカンクと同じ悪臭成分を出し、そのあまりの臭さから、
奈良時代には「糞(くそ)カズラ」と呼ばれていたのに、
江戸時代に「屁」までついてしまった植物。
こんなヘクソカズラも秋には実をつけ、やはり鳥たちのエサになる。
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オオイヌタデはタデ科、ヘクソカズラはアカネ科。つまり、
城島「アブラナ科が好きなモンシロチョウ以外にも、ポリネーターが必要」
川上さん「ポリネーターとしてはもっと優秀な生き物がいます」
川上さんいわく、その生き物は、野菜だけでなく木や草など、
約500種類のタネを繋ぐ最強のポリネーターらしい!
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しかし、その生き物は新宿では「幻」とさえ呼ばれる存在。
わずかに生き残るそいつを探して向かったのは、
世界最大のターミナル駅である新宿駅のすぐ隣にある新宿御苑!
初代将軍の徳川家康が側近の内藤清成に与えた21万坪の
土地が始まりとされ、東京ドーム12個分の自然が、
江戸時代からほぼそのまま残る。
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新宿御苑内を散策すると、キキョウ科のホタルブクロの中に潜んでいた、
コアオハナムグリを発見。
蜜や花粉を食べる昆虫で、重要なポリネーター。
さらに、ヒメトラハナムグリも発見。
奥多摩地方など緑豊かな場所にしか棲めず、23区では、
50年前に姿を消したとされる、絶滅危惧種。
体に生えた毛に花粉が付きやすく、ポリネーターとしては優秀だが、
こいつも最強のポリネーターではない。
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達也「最強のポリネーターいないな」
しかし、散策中にまさかの大雨。
最強のポリネーターが雨宿りしているかもしれないと、
石をひっくり返して探していると、そこにいたのは、ヒガシニホントカゲ。
川上さん「肉食で、エサとなる昆虫が多い所じゃないと棲めない」
東京23区では絶滅危惧種に指定されている。
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雨の降る中、最強のポリネーター探しを続行。すると、
達也「ハチミツの甘い香りしません?」
その甘い香りを追っていくと、
川上さん「マテバシイっていう、どんぐりがなる木」
一見花には見えないが、れっきとした花で、ハチミツの材料にもなる。
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そんなマテバシイの中にいたのは、ニホンミツバチ。
これこそが、最強のポリネーターの正体。
達也「嘘だ!」
達也が驚く理由は、現在東京で見られるミツバチのほとんどが
都会の環境でも暮らす事ができるセイヨウミツバチ。
元々は海外から持ち込まれた飼育専用の品種。
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セイヨウミツバチよりも黒々としたニホンミツバチは、
古くから日本に棲む野生のハチで、福島DASH村のような
豊かな環境にしか棲めない。
そんな貴重な存在が、大都会のど真ん中に!
達也「働くねえ、やっぱり」
かつて、福島DASH村で、野生のニホンミツバチを巣箱で飼う
伝統の養蜂技術を3年に渡り経験し、その生態も学んでいた。
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見つけた二ホンミツバチの巣はどこにあるのか?
二ホンミツバチは、杉など針葉樹の匂いを好み、
わずかな隙間と空洞があれば棲みかにする。
針葉樹であるアカマツを調べてみると、棲みかを発見!
達也「よくこんな人がウロウロするところに作るなあ」
川上さん「ニホンミツバチは大人しいから人が通っても気にしないのかも」
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ニホンミツバチは、触ったり驚かせたりしない限り、人を刺すことは無い。
しかし、その巣にやって来たのは、肉食で獰猛なミツバチの
天敵であるキイロスズメバチ。
あっという間に、二ホンミツバチが餌食になってしまった。
達也「棲みかがバレてるんだ。この入り口の開き方はよくない」
福島DASH村で達也が作った巣箱の入り口は1cm弱。
スズメバチが大量に押し寄せても中に侵入することはなかった。
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川上さん「中はどうなってるんだろう?」
スズメバチがいなくなるのを待ち、棲みかの中を調べてみると、
蜜の貯蔵や幼虫を育てるのに使われる巣板を発見!
その巣板の中には卵も見られた。
この時期は女王バチが卵を産み、群れを増やす子育てシーズン。
子育ての時期は、蜜だけでなく、花粉も集め、やがて生まれる幼虫のエサとなる。
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さらに珍しいものが!
川上さん「女王蜂専用の巣穴。新女王蜂の幼虫が入っている」
それは、「王台」とも呼ばれ、働き蜂の幼虫の巣穴に比べると2倍程。
川上さん「あ!ローヤルゼリーあげてる!」
ローヤルゼリーとは、ハチミツと花粉を混ぜてつくった栄養たっぷりのエサ。
これを食べることで体格と寿命にも大きな差が出る。
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達也「これもう、分ぽう間近だ」
分ぽうとは、新女王バチが王台から出てくる直前に旧女王バチが
群れの半分を引き連れて新たな住み処を探す習性のこと。
ということは、
達也「ベース基地に棲みか作ればやって来る可能性がありますね」
ニホンミツバチの行動範囲は最大で3km程。
ベース基地の屋上に、ニホンミツバチが好む棲み処をつくれば
DASH村と同じように、ミツバチの群れがやってくる可能性が!
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しかし、新宿御苑の周りはビル街。それゆえ、
川上さん「いい棲みかが見つからなくて悪い結果になることも」
実際、昨年5月には、ベース基地からわずか150mの高田馬場駅で
ミツバチが大量発生して駆除されるニュースがあった。
達也「人にとって、高い場所の方がいいですよね」
川上さん「高い場所の方が、蜂が行き来しても、人に迷惑をかけない」
達也「都会でも安心して群れを増やせるように」
そこで、福島DASH村で培った経験を元に巣箱づくり開始!
果たして、ミツバチはやってくれるのか? |
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