2017年10月22日 放送内容DASH海岸

9月上旬、横浜DASH海岸。TOKIOが探していたのは、
8月から9月にかけ、強くなる黒潮の流れに乗ってやって来た流木。
その下には、身を隠しながら移動する南の生き物の赤ちゃんたちも。
そして、流れ着いた流木3本を、トンネルの入り口に設置。
城島「流木の隙間に色んな生き物が棲みついてくれるはず」
その1か月後の10月。
達也「全然違う。こんなんじゃなかったのにね」
水中の微生物の働きにより、流木がボロボロに。
これは微生物が分解・発酵して、栄養を出す。
それを食べに、小さなエビなどが集まっていた。
木村さん「コイツらが大きな魚を呼んでくれますからね」
達也「環境も良くなってきたんじゃない?」
すると…
達也「なにこれ!?初めましてじゃない?」
木村さん「メガネカラッパっていうカニです」
その顔がメガネをかけているように見えることからその名で呼ばれる。
「カラッパ」とは、ヤシの実という意味。つまり、
木村さん「元々は、南の方にいる生き物」
このメガネカラッパは、沖縄など南に住むカニだが、黒潮の流れに乗って、
東京湾の入り口まで稀にやって来ることも。しかし、
木村さん「横浜では初観測ですよ!」
そんな貴重な奴が、なんともう二匹!
城島「メガネ三兄弟!」
木村さん「そんなにいるもんなの…!?」
さらに、海中を落ち葉のように漂う、謎の生き物が…。捕まえてみると、
城島「南の魚?」
木村さん「ナンヨウツバメウオです」
見た目は落ち葉のようだが、南の海に生息する魚で、漂流物に付く。
およそ1万2千kmを流木などに隠れながら、黒潮の流れに乗ってきた、
と考えられる。小さい頃は、枯れ葉に擬態し、大型魚から身を守る。
そんな南の生き物がDASH海岸にいるという事は…
城島「温暖化ってことですか?」
木村さん「一概にはそうは言えない。黒潮の蛇行が東京湾に向いている」
今年、12年ぶりに黒潮が大蛇行をしている。
普段は本州に沿って平行に進む黒潮が、今年は、紀伊半島からガクッと迂回し、
東京湾に直接入り込むように流れてきている。
そのため、メガネカラッパやナンヨウツバメウオのように、
黒潮に乗った生き物たちがたくさんやって来ている。
そんな黒潮と言えば…
城島「カツオ」
初夏のイメージが強いカツオだが、一番脂が乗るのは、実は秋。
春~夏に黒潮に乗って高知県から北上したカツオは、宮城沖の豊かな海で
たっぷりの小魚を食べて大きくなる。
脂を蓄えたカツオは秋になると、再び高知県沖を目指す。
そんな南に泳いでいくカツオを、12年ぶりの黒潮の大蛇行が、東京湾付近へと
押し上げている。
そんな秋のカツオは「戻りカツオ」と呼ばれ、5千円を越える高級魚。
夏のサッパリとした初鰹に対して、秋は脂ノリノリで別名「トロガツオ」と
呼ばれている。しかも、今年は特にデカくて量が多いという!
そこで向かったのは、横浜から45分、東京湾の入り口の三浦市三崎町。
お世話になるのは、東京湾の巨大魚ハンター・小菅さん。
小菅さん「ぜひ今年は釣ってもらわないと!」
実はTOKIOがカツオを狙うのは3度目。
2年前はシイラ、昨年はサバと、過去2回カツオに出会うことができなかった。
城島「3度目の正直!」
小菅さんの船に乗り込み、早速、カツオのポイントへ向かうと…
城島「鳥山だ!」
達也「カツオがいるってことだね」
普段、海中を泳ぐ小魚たちが、カツオなど肉食魚に襲われて海面に追いやられて
パニックになる。するとそれを見つけた鳥たちが集まり、鳥山を作り出す。
つまり、その鳥山の下に、カツオの群れがいるということ。
早速、鳥山の近くでエサとなるオキアミをばら撒き、
カツオの集団をおびき寄せ、針がついたオキアミに食いつかせる。
早速、仕掛けを海に入れて、竿をシャクるとすぐに…
城島「来た!カツオ!」
推定80cmの大物!しかし、マグロも捕まえられる糸が切れてしまった…。
小菅さん「残念!カツオがデカすぎた」
達也「マジか~」
そして、今度はその達也の竿に当たりが!
その重さに、力自慢の達也でさえも悪戦苦闘!
しかも、
城島「ちょっと待って!サメじゃないですか!」
達也が引き上げているカツオを狙ってサメの姿が!
引き上げているカツオの匂いを感じて船の下で待ち伏せている様子。
実は、海の中のカツオは時速60キロ、この猛スピードではサメは追いつけない。
しかし、達也とカツオが格闘している最中なら、カツオを横取りできる。
サメに食われる前に、カツオを引き上げねば!しかし…
達也「やられたっぽい」
小菅さん「サメがカツオ食っちまったか?」
そして、サメにカツオを横取りされてしまい、
重さ30kgまで耐えられる仕掛けも壊されてしまった。
サメはその後も船の近くを泳ぎ、チャンスを見計らっている。
こうなると、カツオはサメの気配に怯え、深場の方へ逃げてしまう。
この辺りの地形を知り尽す小菅さんは、カツオが逃げ込む深場も想定済み。
カツオが逃げたポイントへ移動し、再度、カツオを狙う。
すると、今度、当たりが来たのは木村さん。
しかし、今度はエサのオキアミそのものにサメが食いついてしまった。
さらに、木村さんの竿に直接かかったサメが、水中で暴れまわり、
全員の仕掛けに絡んでしまった。
小菅さん「サメを上げなきゃダメだ」
しかし、元気なまま船の上に上げても、その歯で攻撃されてしまう可能性が。
噛みつかれれば命の危険性もある。
そこで、体制を整え、サメが弱ってから船に上げることに。
竿にかかったのは、体長3m、重さ130㎏のヨシキリザメ。
城島「迫力はDASH海岸史上最強ですね」
ノコギリのようになっている歯は、噛まれればひとたまりもないが、
英名「ブルーシャーク」と呼ばれ、サメの中で一番美しいと言われる。
本来なら太平洋沖にいるが黒潮大蛇行の影響で、
カツオと一緒に東京湾の入り口まで来たという。ところで…
達也「カツオは釣れませんでしたね」
小菅さん「カツオはサメが食っちゃったから仕方ないよね。
カタキは討てたんだから良しとしよう」
ヨシキリザメは、フカヒレはもちろん、
その身は、青森、広島、三重では家庭料理にもなり、
肝臓はサプリメントに、革はカバンやバックにと、余すとこなく使われる。
達也「釣るだけじゃなくて有効に使わないと」
しかし、TOKIOはもちろん、巨大魚ハンターの小菅さんも木村さんも、
その調理法を知らない。
そこで、この日は料理を断念し、ぶつ切りにして冷凍保存することに。
その数日後、助っ人としてやって来てくれたのは、
木村さんの15年来の親友で、築地場外にお店を構える、
サメ料理の名人の森山さん。
自ら釣った獲れたてのお魚を振舞う事もあり、巨大ザメの調理もお手の物!
まずは、尻尾の部分で、
森山さん「しゃぶしゃぶにしようかな」
そんな新鮮なヨシキリザメの身の中でも、しゃぶしゃぶに使うのは尻尾の部分。
海のハンターのサメは、尻尾だけをしならせ、時速40kmで餌を追いかける。
そのため筋が多く、生では固くて食べれないが、火を加えるとトロトロになる。
そんな尻尾の部分を薄く切り、昆布とお酒をコトコト煮詰めて出汁を作れば、
ヨシキリザメのしゃぶしゃぶの完成!
その後、サメの美味しい部位を調理して出来たのは…
切り身に小麦粉をまぶし、オリーブオイルで焼き、塩コショウ、
バターで味付けしたヨシキリザメのバタームニエル!
そして、胴体の部分で煮付けに。
皮は硬くて食べれないため、皮と身の間のギリギリで切り分ける。
通常、煮付けは、水を入れるものだが、ヨシキリザメは、
別名を水ザメと呼ばれるほど水分が多いため、今回は、お酒、醤油、砂糖のみ。
そして、味が染みこむまで煮込んで、完成!
城島「煮汁でしっかりと味がついてチャーシューみたい!」
城島「美味しい!」
達也「焼いても煮てもソテーにしてもなんにでもなる」
森山さん「火の入れ方で食感が全部変わる」
城島「目が“サメ"ました」
そんな城島に対し、達也も一言。
達也「“シャク"にさわるわ~」
城島「シャーク(サメ)だけに?」
今度こそはと挑んだ3度目のカツオは、今年も獲れなかったが、
代わりに、サメの美味しさを知ることができた。
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