2018年2月11日 放送内容 DASH島 無人島を開拓できるか!?

この日、城島と達也は波穏やかな真冬の海辺で、旬の味を狙っていた。
達也「この時期の牡蠣は“マガキ"」
それは、DASH島、冬恒例の味。
ビタミン豊富で、疲労回復にも効果があると言われるマガキ。
産卵を控え、太り切った今の時期を待っていた。
いつもは、岩場の波打ち際にいるのだが、
達也「いつも獲ってるやつより小っちゃくね?」
岩にびっしりと張り付いていたのは、見た目は牡蠣だが、直径は5cmもない。
試しに一つ獲って、中身を確かめてみると、
城島「小さいけど牡蠣やね」
達也「(身を食べて)うめえ!味が凝縮されてる」
達也「これから大きくなるのかな?」
調べてみると、これは“バージンオイスター"。
生まれて1年未満、まだ卵を産んだことのない牡蠣で、
甘くとろけるような舌触りが特徴。
値段は、成長した牡蠣の10倍になる事も。
でも、この時はそれが分からず、
城島「これだけいたら、大きくなったら相当獲れる」
達也「この牡蠣は置いといて、もう少し大きいの探そう」
そして、潮の流れが激しい岩の突端に移動。
波がある場所ほどプランクトンが豊富、それが牡蠣の餌となる。
達也「もう少し潮引いてくんねえかな、牡蠣いるんだけどな」
潮が引き切らない上に、踏めば滑る海藻の中。
城島ではあまりにも危険なので、波の合間を縫って達也が。
手の平サイズの牡蠣を舟屋に持ち帰り、今回は一味違った味わい方で。
殻は十分なサイズでも、中身が一致するとは限らないが、
達也「おー!立派!デカいじゃん」
城島「これをワンランク上の食べ方“燻製"にしたい」
無人島開拓は6年目、冬はもっぱら焼きだった。
とは言え、さすがに代わり映えしないので、今回は、
島の周りに棲息する深海魚・ヌタウナギでも試した、煙で燻す燻製に。
その始まりは石器時代。
人口の増加により、食材の長期保存が必要となり考えられた。
雑菌や害虫が、煙を嫌い寄り付かないだけでなく、防腐効果も期待できる。
これで、ヌタウナギも香りも旨味も増していた。
マガキも、ワンランク上の味わいに。
まずは、集落跡で見つけた水瓶に、十分に熱した炭を入れたら、そこに煙の源。
城島「桜のチップ」
これは、無人島に唯一、倉庫跡の脇に生える、シナミザクラの、
枯れ落ちた枝を削った、燻製ではスタンダードな桜のチップ。
去年のヌタウナギの時は、トベラ、ビワ、桜、それぞれ香りを楽しんだ。
チップは炭に直接触れれば、燃えてしまう。
そこで、チップを鍋に入れて熱していけば、
城島「温めるとチップから煙が」
その上に網を置いて、牡蠣の身を燻す。
じっくり火が通るだけでなく、桜の強い香りで、風味も増す。
城島「煙がもったいないから蓋する」
これで、香りが強く付くだけでなく、熱がこもって早く仕上がる。
そして、燻すこと60分、その出来栄えは、
達也「小っちゃ!こんなになるの?」
城島「これ縮みすぎやろ」
白くプリップリだった牡蠣が、茶色く縮んで5分の1程の大きさに…
しかも、その味は、
達也「酸っぱいね。牡蠣の風味が無くなった」
調べてみると、牡蠣の表面についた水分が原因。
水が煙と反応すると、酸っぱさの元、酸になってしまう。
つまり、しっかりと水気が取れるまで乾燥させるべきだった。
とは言え、タウリンたっぷり。
海の幸でスタミナをつけたら、森の中にも試したいやつが。
城島「あった、あった、“ムベ"」
それは、ツル科の植物でアケビの仲間。
真っ赤に熟れた4つが、高さ3mほどの枝に。
こんな時は、自称・木登り名人、松岡が。
幹の丈夫な部分に足をかけ、折れないよう体重を移動させながら、
ムベの実16個を収穫。
食べるのは、アケビと同じ実の真ん中の部分。
太一「美味い!甘い!ライチみたい」
城島「ワンランク上の楽しみ方で“スムージー"出来へんかな?」
スムージーは、野菜や果物を、ミキサーで丸ごと粉砕して作る飲み物。
モデルや、海外セレブをきっかけに4年ほど前からブームに。
これまでの野菜ジュースは、果汁や軟らかい実だけを使った物だが、
スムージーは、皮や種など余すことなく。
非加熱のため、ビタミンや酵素も摂ることができる、いわば飲むサラダ。
栄養価が高い葉野菜に、果物の糖分が持つエネルギー、
レモンなどのビタミンを加えるのが一般的。
城島「この時期(島に)あるものをいろいろ探そう」
ここからは、二手に分かれて材料集め。
松岡と太一は、洲に自生する植物を。
松岡「“ツルナ"。沖縄では“ハマホウレンソウ"って呼ばれてる」
海辺に自生することから、その名が付いた。
鉄分が、ホウレンソウの1.5倍。
江戸時代から栽培もされている日本伝統の野菜。
産地の沖縄ではホウレンソウの代わりに、味噌汁の具や、
お浸しとして親しまれる。
太一「噛んでくうちにしょっぱさが出てきて美味い」
しょっぱい理由は、表面の白いツブツブ。
根から吸い上げた塩分を、葉の外側へ追いやる、塩のう細胞。
体内に塩分が溜まるのを防ぐことで、植物が育ちにくい海沿いでも生きられる。
エネルギーとなる糖分はムベ。
食物繊維や鉄分をツルナで。
そして、ビタミンは城島が集めていた。
城島「サボテンの赤い実を使おう」
これは、島に自生するウチワサボテンの実。
秋に生る実は、別名インドイチジクとも呼ばれ、
原産地の南米やメキシコでは、フルーツとして一般的。
アラフィフに嬉しい、アンチエイジング効果や利尿作用も。
さらに
城島「アロエは万能薬やから」
これも島に自生する、キダチアロエ。
主な成分のアロエチンには解毒作用があり、二日酔いや肝機能改善に効果が。
他にも便秘や整腸作用もあるとされ、江戸時代には
「医者要らず」と呼ばれ重宝された。
これでビタミンは十分。と、舟屋への道すがら
城島「この小さい赤い実なに?たくさん生ってるやん」
城島「トゲがある、バラ科か」
調べてみると、バラの仲間でグミ科のアキグミ。
秋から冬にかけ実が熟すことからその名がついた。
枝を細かく砕いて煎じて飲めば、心臓にいいとされ、
葉を干して粉末にすれば、喘息の症状を軽くするとの一説も。
城島「(一粒食べて)甘そうに見えて渋い!」
渋味成分タンニンを多く含むため、生食用ではないが、
加工すれば、ジャムや果実酒に。
しかも、整腸作用に優れ、血糖値を下げるリコピンが、トマトのおよそ17倍。
城島「これも入れよう。大人にはこれくらいの味も必要」
ウチワサボテンの甘みと万能薬と呼ばれたアロエ。
スパイスにアキグミを加える。
これで、DASH島特製スムージーを。
まずは、下ごしらえ。
アロエの皮は苦味成分が多い。
ガブ飲み出来るように取り除き、ビタミン・ミネラル共に豊富な中身だけに。
ウチワサボテンの実も、表面はトゲで食べられないので、果肉だけを取り出す。
濃い赤い色素にはポリフェノールが含まれ、血液をサラサラにし、
動脈硬化の予防ができるとも。
ならばムベも、実の甘い部分だけを。
城島「長寿に効くみたい」
古くから疲労回復の生薬として知られており、
栄養剤としての効果もあるとされる。
材料の準備は済んだが、ここは無人島、ミキサーなどない。
こんな時は、昔ながらの方法で。
城島「石臼で潰していく」
まずは、繊維質が多いツルナとアキグミから。
松岡「最初は小さい木で(潰す)」
アキグミが潰れ、ツルナもしんなりし始めたら、ベースとなるムベを。
しかし、スムージーというより、
城島「サラダやな」
そこで、ウチワサボテンの果肉と、果汁も加えれば、
松岡「アロエでだいぶ水分が出た」
太一「粘りがすごい」
あらかた混ぜたら、杵で叩いてガブ飲みできる液状に。しかし、
太一「スムージーになるのに半日はかかる」
見た目はもはや、もんじゃ焼き。
松岡「スムージーというか、シマージー」
これでは、ガブ飲み出来そうにないので、止む無く、ヘラでこそげ取って。
松岡「苦い!種が潰れて苦みが混ざってる」
調べてみると、ツルナには動物に食べられないよう苦味成分シュウ酸が大量に。
食べるには、アク抜きが必要。しかし
城島「美味しいけどな」
しかも
城島「スムージー飲んだことないからわからん」
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