2018年2月25日 放送内容DASH海岸

冬の横浜DASH海岸で作業中のTOKIOに、またしても贈り物が。
その中身を見た達也は、すぐにそれが何かピンときた。
達也「カゴ網」
それは、タコを捕まえる時に使うプロ専用の道具のタコカゴ。
美味しい匂いがするエサをカゴの中に入れて海に投げこむと、
腹ぺこのタコだけでなく魚やカニまでカゴの中に引き寄せられる。
しかも自ら進んでカゴに入るため、魚を傷つける心配がない。
同封された手紙を読んでみると、
達也「“46歳誕生日おめでとうございます。達也さんが欲しがったタコカゴの
プレゼントです。ぜひ使ってください"臼井さんだ!あのボウズの!」
贈ってくれたのは、昨年6月に東京湾横須賀の海でお世話になった、
タコカゴの名手の臼井さん。実は、達也と誕生日が1日違い。
達也がタコカゴが欲しいと言っていたのを覚えていてくれたようだ。
達也「タコカゴのプレセントなんて、生まれて初めてだぜ。何よりも嬉しい」
達也が大喜びするこのタコカゴ、実は…
木村さん「特注なんですよ。既製品で売ってないんで」
カゴの大きさや形、穴の角度などが海や漁師さんによって異なる一点もの。
かつては日本中の港の近くにオーダーメイドでつくる「カゴ職人」さんがいたが
時代とともに減少し現在では日本に数件しか残っていない。
さらに、カゴと一緒に入っていたのは、エサの干しエビ。
匂いが強く、身崩れしにくい干しエビは、カゴ漁に最適のエサ。
早速、干しエビをカゴの中に入れ、DASH海岸の生き物調査!
木村さん「こうやって定期的に調査することって大事」
水深3mの地点にカゴを落とす。
達也「新年1発目!なにがかかるか!?」
タコカゴを設置して、数日後。かかっていたのは…
木村さん「相当珍しい。カゴカキダイ」
普段は、暖かい四国や九州で群れをなして暮らしている魚だが、
黒潮にのって関東に来る事もしばしば。
冬の間は比較的暖かい工業地帯に身を隠しにきたと思われる。
カゴカキダイに混じっていたのは、コロダイの子ども。
昨年の夏、東京湾入り口の定置網で見たコロダイは、体長50㎝の大物だったが、
この子どもには、大人には見られない縞模様が。
この縞模様により、カゴカキダイやゴンズイのような同じ縞模様の魚に紛れる
ことで、外敵に襲われにくくなる。
達也「2018年1発目の調査で、コロダイ、カゴカキダイとめで“たい"ものばかり」
木村さん「でも、厳密には、“タイ"じゃないんですよ」
いわゆるマダイなどのタイの仲間は、日本では13種類のみで、
それ以外は、タイのイメージに乗っかった、いわゆる“あやかり鯛"。
そのあやかり鯛の中には…
木村さん「“冬の女王"って呼ばれる高級魚がいる」
そこで、城島も合流し、東京湾の入り口・三浦市へ。今回、お世話になるのが、
木村さん「“冬の女王"釣りの名人の岩野さん」
岩野さんは、三浦で50年続く漁師の跡取りで、“冬の女王"を狙う大物ハンター。
その岩野さんが使う仕掛けは独特で、TOKIOも初めての仕掛け。
岩野さん「ストローを使います」
城島「ストローでエサを作るんですか?」
ストローを使って作るのは、エビの疑似餌。
城島「リアルだなあ」
その軽さと中の空洞に潮の流れが入り込むことで、
本物のエビよりもエビらしい動きをするという。
果たして、“冬の女王"は釣れるのか?
それぞれのエビの疑似餌が完成したところで、“冬の女王"がいるポイントへ。
達也「千葉県と神奈川県に挟まれて、一番狭い所ですね」
“冬の女王"は、東京湾の一番潮の流れが速い、およそ100mの海底に穴を掘り、
エビやカニが流れてくるのを待ち構えている。
早速、エビの疑似餌を海へ投げ入れ、海底についたら“冬の女王"へアピール。
すると、城島に当たりが!
城島「城(島)が女王を釣るよ!」
かかっていたのは、目的の“冬の女王"ではなく、クラカケトラギス。
パッチリとした目で可愛いと、水族館などでも人気が高いが、最近では、
白身がフワッと柔らかくて美味しいと、築地の天ぷら屋さんでも人気沸騰中。
続けて、木村さんが釣り上げたのは、ホウボウ。
城島「もはや外道じゃないじゃないですか」
城島がそういうのも無理はなく、ホウボウは1匹1万円もする高級魚。
砂地の海底に生息し、赤い体とクジャクのような青いヒレが特徴で、
江戸時代には、殿様への献上品にもされた貴重な魚。
またしてもかかったのは、木村さん。釣り上げてみると、2匹の可愛らしい魚。
岩野さん「サクラダイですよね?」
木村さん「いや、釣ったの初めてかも。なんだろこれ…」
TOKIOだけではなく、漁師の岩野さんも、海の専門家の木村さんも、
その正体がわからない謎の魚。
後日、TOKIOの海の仲間で、さかなクンも「先生」と呼ぶ、
生き物のスペシャリスト工藤さんに聞いてみたところ、驚くべき事実が判明。
工藤さん「特筆すべき貴重な魚。私の知る限り、文献上、東京湾エリアでは、
発見された記録がない。死んでても手に入れば、論文発表ができる大発見」
その名前は、ヒメハナダイ。
専門の図鑑にも生態が不明と書かれている謎の魚。
東京湾どころか日本中で幻中の幻として扱われ、その価値なんと6万円にも!
ということは、この日は2匹で12万円!
しかし、その事を知らなかったため、翌日には岩野さんの夕食になった。
そして、達也に念願の当たりが!
釣り上げてみると、目的の“冬の女王"が姿を現した!しかも、2匹同時!
“冬の女王"の正体、それは、アマダイ!
達也「きれいだね!」
下に向いた口で、砂地に巣穴を掘って、エビやカニを待ち伏せ。
出てくるのは、獲物を捕らえる時だけ。
アマダイの名前の由来は、「その身の甘さから」という説と、
「顔が尼さんに似ているから」という2つの説が。
今回、釣れたのは30㎝と50㎝のアマダイ。
30㎝でも大物だが、50㎝を超えるアマダイは「大アマダイ」と呼ばれ、
釣り人の憧れ中の憧れ、かの徳川家康も溺愛した魚で2万円を優に超える高級魚。
そんな貴重なやつを新鮮なうちに頂く!
まずは、ウロコをとって、3枚におろして、火で炙った『炙り刺し』に。
出汁をとった醤油につけて頂く。
城島「美味しい!皮の甘みと身がもっちりして」
木村さん「旨みがずっと口の中に残る。幸せ感がずっと残る」
もう一品は、ウロコが薄いアマダイならではの料理。
ウロコがついたままの身を油で揚げた『松笠揚げ』。
薄いウロコが反り上り、松ぼっくりのように見えることからそう呼ばれる。
城島「ウロコがさくっと、身がふわっと」
達也「身がフワフワ!これは美味いよ!」
そして、シメの一品は、昆布からとった出汁、酒、醤油、みりん、
香り付けの生姜、炭火で香ばしく焼いたアマダイで作った『甘鯛めし』。
城島「美味しい!繊細なんだな、アマダイって」
さらに、アマダイのアラと昆布の出汁をかけて、『甘鯛茶漬け』。
達也「今年一が出ましたね!旨みしかない!」
城島「また来年も釣り“タイ"なあ」
達也「…もう帰り“タイ"んだけど…」
そう言う達也が帰りに立ち寄ったのは、横須賀の久里浜漁港。
訪ねたのは、タコカゴをプレゼントしてくれた臼井さん。
達也「タコカゴ、ありがとうございました」
そのお礼と、達也と1日違いの誕生日のプレゼントにと達也が手渡したのは、
1匹2万円クラスの半身を、冬の潮風に当て、水分を抜き旨味を凝縮させた、
徳川家康も愛したアマダイの干物。
臼井さん「大満足ですよ!」
この日の臼井さんご家族の夕食に並び、喜んで食べて頂いた。
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