2018年3月4日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

去年の秋、列島を襲った台風18号。
最大風速40mを超える暴風と、600mmを超える豪雨で、
日本各地に深い爪痕を残した。
その猛威はDASH島にも。
建設中の反射炉のアーチが崩落。
さらに、高波により、大量の漂着物がアーチの中に。
石橋は、波がアーチを抜けることで、水を逃す構造。
アーチが塞がった状態で再び高波が来れば、崩壊の危険もある。
城島「ゴミは掻き出しておかないと」
その作業に、この日やっととりかかれた。
水に浮く、プラスチック製の漁業用ウキなどが大量に溜まる。
と、その中に、鼻が欠けたマネキンの頭が。
この傷跡、かつて見たことがあった。
それは一昨年の夏、帆船でDASH島の沖へ繰り出した時。
沖から流れてきたマネキンに、全く同じ鼻の傷が。その際、
城島「アイツ島に流れ着きそうやな」
まさにその予想通り、上陸していた。
調べてみれば、美容師見習いが腕を磨くための練習用のカットウィッグ。
練習の結果、長く艶やかだったであろう髪が坊主に…
さらに、半分まで掘り進むと、
城島「カメラや!」
今では珍しい、フィルム式のカメラが。
城島「“現場監督"って書いてある。業務用?」
調べてみると、1994年に工事現場専用に開発されたカメラ。
その名も「現場監督シリーズ」の一つ。
過酷な現場に対応する防塵・防砂・耐ショック仕様。
工事の記録用に重宝された頑丈なカメラ。
反射炉建設にも使えるかもしれない、と保管。
さらに、出てきたのは見慣れた形の缶詰。
達也「ツナ缶だよ、ツナ缶」
であれば、島で採れた野菜と和えればツナサラダが楽しめる。
が、開いてみると
松岡「砂肝だ!しかも塩だぜ」
しかし、表面は錆びてボコボコ。少しでも穴が空いていれば
腐食の可能性もある。試食は諦め、漂着物の除去を。
石橋アーチの下の漂着物は概ねかき出したが、
いつまた来るとも知れぬ嵐に備え、済ませておきたい作業があった。
達也「波が当たると水路が倒れちゃうからね」
島と島を結ぶ、洲の部分は遮るものが何もないため、強風と高波が打ち付ける。
そこで、和製コンクリート・三和土で樋を作り、
石の土台の上に、およそ100本の樋を繋げ、150mの水路を作った。
しかし、台風の猛威で樋が崩れてしまった。
波の力を受け流すよう、土台は楕円形にしたが、
横からではなく、想定外の下から突き上げる力が。
日々復旧は進めているが、また高波が来れば同じ事。
その対策が必要だった。
達也「ここ(水路の側に)にブロックみたいな物を置こう」
つまり、波が強い海岸沿いに設置される、消波ブロックを。
積み重なったブロックの隙間を波が抜けることで、力が分散、緩やかな流れに。
強烈な波もブロックがあれば格段に力が弱まる。
DASH島では、漂着物のネットに、石橋や水路の土台に使った石を入れ、
簡易の消波ブロックを。
50㎏の樋を持ち上げるほどの波の力に負けぬよう、重い石をいっぱいに詰める。
さらに、噛み合わせを良くするため小さな石も入れ
達也「これでOK」
石同士の細かな隙間が、波の力を分散する。
土台の間に置けば、樋への直撃を防ぎ、力を逃してくれるはず。
長瀬「(石を入れた)カゴもいい。隙間から(波が)抜けてくから」
それは、集落跡に残っていた農業用のコンテナ。
水も抜け、手早く設置できて一石二鳥。
一方、復旧を進める間に、あの獲物を捕らえる時期が。
それはわずかに暖かさが増してきた頃。
港跡で、食料調達の準備が始まっていた。
干潮になると、港跡には多くの生き物が取り残される。
例えば、岩の下には、高級魚・ギンポの仲間、ダイナンギンポ。
また、浅瀬の砂地には、片方のハサミが大きいテッポウエビ。
最大で6cmほどだが、片方のハサミは3cm。
それで衝撃波を出し、獲物や縄張りを荒らす者を気絶させる。
身は甘く、殻も柔らかで食用にも。
さらに、スジエビモドキは、テナガエビの仲間で体長4cmほど。
一匹では食べ応えもないが、たくさん捕まえれば、かき揚げにも。
しかし、さらに上手い使い道が。
長瀬「生きたエビを針にかけて待ってるだけでいい」
そう、活きたエビは、魚達の大好物。
針にかければ、スズキ、クロダイ、メバル、イカなど、
季節の美味い獲物が食いつく万能の餌。
そこで、そんな生き餌を探すことに。
岩の下に潜んでいる所を捕まえようとするが、いかんせん小さい上に無色透明。
さらに、魚たちの目からも逃げるすばしっこさ。
苦戦しつつも、結局、30分で30匹ほどを捕獲。
これで、この季節に狙うなら、
長瀬「メバルとか」
それは、岩場や海藻の間に潜む高級魚。
目が大きい分、視力がよく警戒心も強いと言われるが、
春先、海水が濁るにつれ警戒が弱まり、よく釣れ始める。
そのため、釣り人からは、春を告げる魚・春告魚と呼ばれ、
尺越えサイズは1匹1500円以上の値がつく事も。
定番は煮付けだが、型のいいものは刺身にしても絶品。
では、一足早い春の味を目指し、港跡から舟で島の南側の岩場へ。
そこは、水深10m程で、体長1m前後のコブダイを見つけた場所。
海底の岩場に海藻が生い茂り、メバルが好む環境が揃っている。
エビは水中で跳ね回り、その振動が魚を誘う。
エビを模した疑似餌は数あれど、本物の動きに勝るものはない。
手は動かさず、動き回るエビに糸を委ねる。
すると、わずか1分で、
長瀬「なんか引いてる、メバルかも」
しかし、釣れたのはベラ。
食欲旺盛で、年中よく釣れる魚。
刺身が美味いが、この日の狙いは春告魚。
長瀬「今回はメバルだから(ベラは)リリース」
と、その様子を上空から伺ってるやつらが。
達也「(トビ)が狙ってるねえ」
放した魚の中には、すぐに潜らず海面付近を漂うものも。
トビは、1km以上離れた上空からでも、弱った獲物をその目で捉える。
しかし、その後も掛かるのはベラばかり。
長瀬「もう(生き餌の)エビ無くなっちゃうよ」
そして、全員が最後の一投…と、
長瀬「ぐんぐん引いてる、メバルちゃん来たかも」
というのも、メバルは針にかかった後も最後まで抵抗するため
ベラに比べ明らかに引きが強い。しかし、
長瀬「ダブルでベラがきました…」
ベラは、「餌取り」と呼ばれるほど、食いつくのが早い雑食性。
対して、警戒心の強いメバルは、餌をよ~く観察してから食いつく。
しかも、メバルが好む環境ではあるが、メバル以上にベラが大漁。
先に餌を取られてしまったと考えられる。
達也「餌あげに来ただけだな」
城島「また釣り方考えよう」
と、リリースしたベラをトビがさらっていき、結局、餌も魚も盗られてしまった。
長瀬「我々にはまだ春は来ないですね」
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