2018年3月4日 放送内容新宿DASH ~大都会に人と生き物たちが一緒に暮らせる未来の街をつくれるか!?~

新宿区高田馬場にあるTOKIOのベース基地で、雨水をつかって池を作り生き物たちが棲める新たな場所を!
そのためには、空気の汚れの影響で、白く濁った雨水をろ過しなければ。
新宿でもらったワイン樽の中に、上から、砂、炭、小石の順に敷き詰めることで、汚い雨水をキレイにできる。
小石はDASH海岸から持ってきたもの。そして、炭は…
太一「新宿にあるものを炭にしちゃえばいい」
そこでやって来たのは、ベース基地から神田川を挟んでわずか420mの、鎌倉時代から続くお寺「薬王院」
お目当ての材料は、
城島「松ぼっくり」
川上さん「これはいいですね。エサにする生き物もいないし」
松ぼっくりは冬、乾燥してカラカラになるとカサを開き、種を飛ばす。
その瞬間を狙い、鳥たちがやってくることはあるが、種を出した後のカラは、土に還るにも時間がかかり、毎年、掃除には一苦労しているという。
太一「いっぱい炭作れるんじゃない?」
集めた松ぼっくりは230個!
炭は、材料となる木を密閉状態で不完全燃焼させて作る。
空気(酸素)があると、炎が一気に上がり、灰になってボロボロになってしまうが、わずかな酸素だけで、じっくり焼く事で、木の水分や油分などが抜け、火をつけると遠赤外線を出しながら、ゆっくりと燃える炭素の成分だけが残る。
かつて福島DASH村では、土の釜で作ったが、今回は新宿流で。
お菓子の缶に松ぼっくりを詰め、アルミホイルで蓋をして密閉させる。
その缶をガスコンロで焼く。すると、白い煙が…。
炭づくりは、木に含まれる水分や油分などを、煙として吐き出すことで、ギュッと絞り、炭素成分だけに。
これで元々植物に空いた無数の穴が、髪の毛の1/100程の穴になり、汚れを吸着し、閉じ込める事ができる。
そして、水分が白い煙になって全て出きると、煙の色が黄色く変化。
これは、松ぼっくりに含まれる油分の松ヤニによるもの。
さらに20分焼いて、
太一「ちゃんと炭になったね!いい感じ!」
そして、焼いた松ぼっくりを、素早く砂に埋めて冷やす。
冷たい砂をかけ、急激に冷やす事で、さらにギュッと締める事ができる。
焼く前に比べると半分程の大きさに。
表面を調べてみると、髪の毛の1/100分程の穴が無数にできていた。
その後も、仕事の合間を縫いながら、ベース基地に通い、炭を作り続けた。
完成した炭を、小石の上に30cm程、くまなく積み上げ、最後に、DASH海岸の砂を30cm入れる。
太一「間違いなく水がキレイになるんじゃない?新宿の雨水飲めるんじゃない?」
こうして、新宿の雨水をキレイにするろ過システムができあがった。
そして、乾燥注意報が続き雨のない1月を過ぎ
待望の雨が降ったのは、2月22日。
城島「結構キレイじゃない?ろ過前と全然違うなあ」
ろ過のおかげで雨水はかなりキレイになったが、まだ安心できない。
城島「pH(ペーハー)ですね」
それは、映画などでも取り上げられる酸性雨問題。
川上さん「あまりに酸性が強いと、魚が死んでしまう事もありますから」
酸性雨の被害を受けた湖では、魚のエラがうまく動かなくなってしまい死んでしまうことも。
新宿の雨水も、ろ過してキレイにはなったが、強い酸性だと生き物が棲めない。
そこで、井戸掘り業の方々も御用達の井戸水検査セットを使い、調べてみる事に。
検査薬と反応させ、その色で酸性度を調べられる。
色がオレンジに近いほど酸性が強く、緑色に近いと生き物が棲める。
その結果は…
城島「めっちゃ赤いんやけど…」
川上さん「pH5より、さらに酸性ってことですね」
つまり、測定できない程、酸性が強いという事。
考えられる原因は、新宿を絶え間なく走る車や、工場の煙に含まれる多くの硫黄分。
それが雲に溶けこむ事で、強い酸性の雨水に。
それを浴び続けると、銅像は溶かされ、建物にも被害が。
つまり、新宿の雨水をろ過しても、目指す清流の生き物たちは到底棲めない。
太一「ここまできたからには、生き物が棲みやすい水にしないとね」
そこでやって来たのは、群馬県の北部 草津温泉。
ここに、新宿の雨以上に酸性が強い“死の川"と呼ばれた吾妻川が。
見た目は普通の川だが舐めてみると、
城島「酸っぱ!」
なんとレモンと同じくらいの酸っぱさが。
「温泉と同じ酸性の水が流れているんです」
草津温泉は、地下に染み込んだ水がマグマに温められ、硫黄の成分が溶け込む事で酸性の熱湯に。
これが温泉として湧き出るだけでなく、川にも。
温泉では、強い酸性の殺菌力が人を癒してくれるのだが、川に流れこむと
城島「これだけ酸性だと生物が棲めない」
下流70kmに渡り、強い酸性のため、水に含まれる鉄分が錆びつき、河原一面が真っ赤な死の川だった。
生き物だけでなく、コンクリートですら溶かしてしまうため、橋を立てる事もできなかった。
しかし、今は、川の流れに網を入れると…
城島「いました!カジカ!」
全国的に数を減らす、準絶滅危惧種。卵を持ったメスも発見。
本来はキレイな川に棲み、酸性が強い水だと、卵がうまく育たない。
なぜ、死の川と呼ばれた川に棲むことができるのか?
その理由は、国が作った工場に!
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