2018年4月22日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

春を告げるあの木に異変を感じたのは、2月下旬の事だった。
太一「もう蕾がなってる」
シナミザクラは、大陸原産でソメイヨシノより一足早く花が開く。
日本へは、江戸時代の長崎に入り、白く美しい花が鑑賞用として広まった。
それが、かつての島民が植えたのか、倉庫跡の前に、毎年、
この時期になると純白の花を咲かせた。しかし、
城島「あれ?なんか低い?枝が地面に着いてない?」
去年と比べ枝が下向きで、全体的に低い。
そして、根元を見てみると、
城島「これ横に倒れたんや」
長瀬「根が(地上に)出ちゃってるね」
つまり、桜は何らかの原因で横へ伸び、それと共に引っ張り上げられた根が
地面から浮き上がったような状態に。
長瀬「上から石が崩れて来て桜の木が追いやられてるのかな?」
というのも、DASH島には、かつての島民が組んだと思われる石垣があちこちに。
その長年手つかずとなっていた石垣が雨風で崩れ、
桜の根に覆い被さったと思われる。
木は根を圧迫されると横へと伸びる性質が。
DASH島の桜も石に根を圧迫され、横へ。理由は他にも、
太一「陽を求めて横に伸びたんじゃないの?」
木は光合成のため、陽の当たる方へ伸びる。
陽は倉庫跡の屋根上から射してくる。
陽に当たろうと屋根のほうへ伸びた桜の枝は…
長瀬「倉庫の屋根のコンクリートにぶつかって枝が擦れてる」
このままでは、次第に重くなってくる枝を支えられず、折れてしまう恐れが。
さらに、不吉な予兆が…
城島「蕾が多い。危機を感じて子孫を残そうとしてる」
それは、福島DASH村でも。
樹齢およそ50年、シンボルツリーの八重桜が、
春の突風に煽られ、最も太い幹が折れてしまった。
その時も、多くの蕾を…
桜は身の危険を感じると子孫を残そうと蕾を増やす。
蕾の数が多い程、花から実へとなる数も増える。
その実を鳥が食べ、種を遠くへ広げ、命を次に繋げるようとする。
つまり、DASH島の桜も危機迫る状況にあった。
このまま弱り続ければ、毎年楽しみにしていた花見ができなくなってしまう。
そこで、まずは桜の根を圧迫する石を取り除くことに。
城島「土が出てきたよ」
いくつか石をどかして現れたのは、かつてあったと思われる土の層。
残りの石も取り除き、土だけの状態に戻していく。
そして、1時間でおよそ300個の石を取り除けば、
長瀬「だいぶ広くなった。少しはリフレッシュできたかな」
これで重荷が外れ、幹も本来のように上へと伸びるはず。
しかし、問題がもう一つ。
桜に覆い被さり、陽を奪っている木が。
中国原産のシロダモ。
葉が多く陽をよく遮る事から街路樹などにも。
ならば、遮っている枝を剪定して日差しの確保を。
ここは身長の高い長瀬が。
太一「(陽の入り方が)全然違うよ!」
陽が当たるようになれば、幹は上へと伸びるはず。
城島「添え木しようか。これ以上、倒れんように」
横へ伸び過ぎた幹を支える、添え木。
山梨県の樹齢2000年を超える天然記念物、「神代ザクラ」にも入れられている。
枝の負担にならぬように支えつつ、木を本来あるべき姿へと導く。
支える場所は、節が密集している折れにくく強い部分に。
すると、地面に着いていた幹が地上1.5mに。
太一「ここ(支えてる部分)で折れたりしないかな?」
1つの添え木だけで支えようとすると、1点に負担が掛かりすぎる。
本来横へ長く伸びた枝は、幾つかの添え木で支える。
ならば、添え木を増やして、重みを分散させる。
これで上へ伸びるように。さらに、後押しを。
太一「柑橘系の木には、栄養を足すために腐葉土を入れた」
それは、北側の斜面で、DASH島で初めて見つけた柑橘の実。
しかし、その木はツルに覆われ、瀕死の状態だった。
そこで、枯れ葉やミミズなどを入れ、土をかき混ぜ1年すれば、
徐々に分解と発酵が進み、栄養満点の「木の点滴」、腐葉土が。
これを柑橘の木の根元へ、弱った根を覆うように撒くと、
息を吹き返した木に美味しい実が沢山生った。
その「木の点滴」がまだ残っている。
それを、むき出しになった根を覆うように。
これで根から吸い上げる栄養が弱った体を回復させ、
2週間も経てば花も見頃を迎えるはず。
それから数日は、晴れの日が続き、蕾は徐々に膨らんだ。
しかし、作業から1週間後、雨と共に気温が下がり、蕾も冷え切ってしまった。
しかし、2週間後。
城島「咲いたじゃないですか!」
腐葉土の養分を吸い、添え木に支えられ、たっぷりと陽を浴びた桜。
擦れて、削れてしまった枝の先にも花が。
達也「(花見)やりますか。2人だけど」
奈良時代に始まった、貴族のオツな春の遊び。
それが江戸時代になると、飲み食いを楽しむ今のスタイルに。
さらに全国には、その土地に根付いた様々な楽しみ方が。
その一つが、
城島「願掛けで“かわらけ投げ"っていうのがあって」
江戸時代、桜の名所・飛鳥山で花見と共に行われ、庶民の間でブームに。
それが、春日局も訪れたという、大山寺(おおやまでら)でも。
かわらけと呼ばれる素焼きの杯を、20m離れた、直径2.5mの輪めがけて投げ、
くぐり抜ければ願いが叶うと言われる。
まずは、狙う直径2mの的を。
DASH島では、ツエや釣竿などに加工される、頑丈で強いしなりを持つ暖竹。
達也「ちょっと炙りたいけどね」
竹は熱すれば、折れることなく形を変えられるが、
森の中で火をたくわけにはいかない。
仕方なく、手で折り曲げながら作ることに。
的の形は、城島の長寿もついでに願い、縁起が良いと言われる
亀の甲羅のイメージし六角形に。
それを“厄を落とす"の意味を込め、投げ落とすように崖の下に。
DASH島では、倉庫跡の屋上から、距離15m、落差2m。
しかし、開けた場所が少ないDASH島、的を遮るように草木が。
城島「難しいからこそ願掛けや」
そして、かわらけの代わりに投げるものは森の民家跡で。
城島「こんなんええんちゃう?瓦の欠片」
実際のかわらけと、直径はほぼ同じ。
達也が見つけたのは、
達也「鍋蓋が投げやすいんじゃない?」
では、城島は瓦の破片、達也は鍋蓋で、かわらけ投げを。
城島「『野球狂の詩』の水原勇気でいこうかな」
40年以上前に連載を開始した大人気野球漫画。
主人公・水原勇気は女性初のプロ野球選手。
投げる前に、腕を振り上げ反動をつけるのが特徴。だが、
城島「あんまり腕が後ろに行かない」
そこで、投げ方を変更。
城島「中山律っちゃん」
70年代に活躍したプロボウラー・中山律子。
全てストライクのパーフェクトゲームを女子プロとして初めて達成。
さらに、日本人離れしたルックスでシャンプーのCMにも。
それにならって、律子さんの動きで一直線に的を狙う。
ボーリングはフォームとリズムが命。
1、2、3、4のリズムで練習を繰り返す。
しかし、どうもしっくりこない。
城島「カツ ラ サン シ(桂三枝)」
いざ投げてみると、
城島「1、2、3、4、ヨイショ!」
的外れの大暴投!しかも、
達也「練習は4で、なんで本番は5で投げた?」
師匠の名前を拝借して4で投げるはずが、
テンパったのか数字でリズムをとり、5で投げた。
続いて、一投必中の男、DASH島のハンター達也。
達也「山なりでいって、ちょっと下がれば入るはず」
そして、放たれた鍋蓋は狙い通り、山なりにカーブしたが、惜しくも的の20cm上。
しかし、願掛けは一発勝負。
これからの開拓の安全祈願は欠かせない。
達也「佐藤、やってみる?」
趣味は筋トレ、AD佐藤。
過酷な開拓の作業も、筋トレを兼ねてサラリとこなす28歳。
自慢の腕力を生かして豪速球で。
しかし、その投てきは、とんちんかんな方向に。
達也「ダメ!次、北村!」
もはやスタッフ総出、七夕相撲で城島のライバルの北村が。
力で駄目なら、北村の土俵際で磨いたテクニックで。
しかし、北村の鍋蓋も、惜しくも外れてしまい、
達也「じゃあ、盛!」
沖縄出身AD盛には、期待せずにはいられなかった。
というのも、人間は手を伸ばした長さと身長が、
ほぼ一致すると言われるが、AD盛は腕がかなり長い。
つまり、長い腕で振りかぶれば、その分回転もかかり、軌道が安定する。
だが、遠心力が利きすぎたのか、真横にいた達也の顔面スレスレをかすめる大暴投。
しかも、鍋蓋は木の上に引っかかってしまった。
盛「皆さんの願掛けが…すいません…」
達也「お前は入るまで投げろ」
しかし、今の時代これは軽いパワハラ。
こんなときは上司が責任を取るもの。
DASH島で一番偉い人、チーフディレクター・斎藤が。
働き方改革的にも、サッサと切り上げたい…と!
放たれた鍋蓋は見事な弧を描き、的を通過!
スタッフ「おおー!入った!」
斎藤「なんで入らないかな」
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