2018年5月27日 放送内容 出張DASH村 ~東京都日野市 トマト~

今回、やって来たのは、東京・汐留から車で40分の所にある東京都日野市。
城島「住宅街で新しい家ばっかだね」
太一「こんなところに畑があるの?」
今では市のおよそ8割が住宅地だが、かつてはあたり一面が畑だらけだった。
多摩川とその支流浅川に挟まれ、綺麗な水が豊富なため、
都内一の米の産地として知られ、「多摩の米蔵」とも呼ばれていた。
住宅街の中には、多摩川からの農業用水が流れる用水路も。
その先にあるハウスで農家を営んでいるのが、今回お世話になる遠藤喜夫さん。
遠藤さんは、三菱銀行の元副支店長。
様々な業種の会社と取引きする内に
「これからの経済を潤すのは農業だ」と目をつけて脱サラした経歴の持ち主。
そんな遠藤さんが作っているのは、真っ赤なトマト。
太一「立派だね!」
が、よく見てみると、
城島「なんか丸っこいのに、茎が繋がってるよ」
普通のトマトは、地面から生えているが、
遠藤さんのトマトは、謎の丸い容器の中へと茎が繋がっている。
遠藤さん「この容器が、畑代わりになんです」
太一「根っこは、この容器の中に収まってるんですか」
遠藤さん「そうです。この形から樽と称してるんです」
城島「ずっとこの容器が並んでる。これはすごいな」
遠藤さん「この容器がビール樽の形に似ているんで、樽トマトと呼んでいます」
その中にも、驚きが。
土の代わりに容器に入ってたのは謎の繊維。
触ってみて、すぐにピンときた。
太一「ヤシとかの繊維だ」
それは5年前にDASH島で見つけていた。
ヤシは、ハワイなどの南の島に自生するココヤシの実で、中の果実はココナッツ。
果汁は甘~いトロピカルジュースにもなるが、外側の部分は繊維の集まり。
その繊維を砕いたものが、容器の中に詰め込まれていた。
遠藤さん「土は全く使ってません」
城島「全部繊維なんですか。これで育つんだ」
これは、ここ数年、「第二の土」と注目されている、
ヤシの繊維だけを使った樽栽培。
通気性、保水性、耐久性に優れているだけでなく、
遠藤さん「地面がアスファルトでもコンクリートでもできる」
つまり、この樽一つ一つが畑代わりで、土がない住宅街でもトマト栽培ができる。
さらに、土の1/4の重さなので持ち運びが楽。
太一「新宿に向いてるよ。新宿DASHでやりたいな、これ」
さらに、太一が気づいた。
太一「同じ土だと病気が感染するけど、病気が移らないんだ」
一般的な畑は、根が重なり合っているため、病気が畑全体に感染しやすいが、
樽栽培は病気になった樽だけを取り除けば、感染を止められる。しかも、
遠藤さん「1個800円なんですよ」
太一「800円で何個もトマトができるんだ!さすが商売上手!」
肝心の味はというと…
太一「肉厚!水分量が違う、ジューシーだよね」
城島「甘い!」
遠藤さん「トマトの味が濃いですよね」
トマトが甘くなる栽培方法の秘密は、
太一「村ではこんなにたくさん水分をあげてなかったよね」
遠藤さん「水はたっぷり、欲しいだけ与える」
普通、トマトは水を与え過ぎると、味が薄くなりやすいが、
遠藤さん「ヤシガラに酸素が入って、根が活性するんですよ」
土の中に比べヤシガラは、隙間だらけ。空気中の酸素が多く入り込むため、
根が活発に呼吸。すると同時に甘さにつながる養分もたっぷり吸いこみ、
甘くてみずみずしいトマトに育つ。
しかも、使っているのは井戸水。
ここ日野は、多摩川からの豊かな水だけでなく、高尾山など周囲の山々に降った
雨水が15年以上かけ、ミネラルをたっぷり含んで湧き出る。
城島「トマトもミネラル豊富なんやね」
収穫は、
遠藤さん「真っ赤で完熟して、リコピンが満タンなトマトを収穫します」
通常は完熟前を収穫するが、都内で時間差なく販売できるため、
完熟で新鮮なトマトを販売することができるのも、都会ならでは。
城島「きれいな色やね いい匂い」
こうして収穫した遠藤さんのトマトは、
都内のスーパーや直売所で1パック400円で並べられる。
栄養いっぱい蓄えた樽トマトを産地ならではの食べ方で。
料理を教えてくれるのは、土方京子さん。
日野市出身の新選組の土方歳三の末裔ではないが、
ご先祖が土方歳三と一緒に道場で剣術をやっていたらしい。
まず、一品目は、トマトを豚肉に巻いて焼いた、『トマトの肉巻き』!
味付けは塩とコショウだけというシンプルなものだが、
太一「美味しい!豚の脂もさっぱり食べられる」
城島「合う!」
二品目は、焼き目をつけた鶏肉、玉ねぎ、シメジを、粗みじんにしたトマトと
一緒に煮詰めて甘みを凝縮させた『若鶏のトマト煮』!
太一「う~め~!鶏のジューシーさと合う!」
城島「煮込んだから甘くなってるし」
三品目は、トマト料理の王道『マルゲリータ』!
たっぷりのトマトにモッツァレラチーズをふんだんに使った贅沢なピザ。
太一「すげえジューシー!こんなピザ初めて!」
どの料理も素晴らしく美味しかったが、
城島「最初にハウスで食べたトマトの衝撃で、トマトの味が“とまっと"る」
農業歴18年のTOKIOも、まだまだ知らないことがたくさん。
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