2018年7月8日 放送内容DASH島 無人島を開拓できるか!?

開拓も6年目。そろそろ、腹のふくれる食料が欲しかった。
城島と長瀬が港跡で探していたのは、コオニユリ。
その根元にあるのが、おせちや茶碗蒸しには欠かせない、高級食材のユリ根。
DASH島でもシンプルな塩茹でにして食べたり、デンプンを搾り出して
作ったユリ根の片栗粉で、アジフライを作ったりと、
無人島では貴重な食材の一つとなっている。
収穫したユリ根、今年はどうするか?
城島「ワンランク上で、ユリ根の片栗粉で春雨とかできると思うんやけどね」
長瀬「マジで!?片栗粉で春雨できるの?」
城島「ジャガイモとかのデンプンからできてるから、できると思う」
およそ1500年前の中国で生まれた保存食・春雨。
当時から麺状の食べ物は、細く長く・長寿を祝う縁起物として扱われていた。
そこで、古くからの緑豆の生産地・山東省あたりでは緑豆のデンプンを原料に。
国産春雨は、奈良県でおよそ6割を製造。主に芋類のデンプンを使うため、
コシの強い中国産に対し、モチモチした食感が特徴。
水を吸わせて食べるため、量のわりに満腹感が得られる。
春雨が出来れば…
城島「DASH島初の麺で、すする系ができたらな、と」
早速、春雨づくりに取り掛かる、城島と長瀬。まずは、
長瀬「ユリ根を潰していく」
ユリ根全体に含まれているデンプンを、無駄なく取り出せるように、
叩いて潰して、水に搾り出す。
澱粉(デンプン)は、その名の通り「沈殿する粉」。
水の中で舞っていたものが、徐々に沈んでいき、30分もすれば…
城島「分離してるね」
上澄み液だけ捨てると、残ったのがデンプン。
城島「で、(大変なのは)ここからよ」
というのも、春雨の材料は、乾燥させたデンプンと水だけ。
デンプンは水には溶けないが、70℃以上のお湯に入れ、混ぜ続けることで、
初めて溶ける。こうしてできるのが、春雨の命“つなぎ"。
このつなぎを、再び、デンプンの粉と混ぜ、練り込むことで、生地に粘りが。
それを、製麺機で細く長い麺状にし、天日干しさせることで、
コシのある春雨が出来上がる。
この工程で大切なのは、
長瀬「70℃だからね。火加減が難しいね」
温度調節はもちろん、混ぜるスピードも重要。
温めながら、混ぜていくと…
長瀬「変わってきた!」
全体にトロミが出た上に、つやっぽく透明感も出てきた。
そのまま温めながら混ぜていき、“つなぎ"が完成。
長瀬「ノリだね」
しかし、このまま茹でても、やわらかく、箸であげると切れてしまう。
そこで、さらにデンプンを練り込んで生地に。
しかし、その量の加減が難しい。
細く長く糸を引く硬さが理想だが、なかなかその硬さにならず、
長瀬「春雨でこんなに苦戦するとは思わなかったな…」
その後、粉と井戸水を交互に加えていき、なんとかイメージ通りの硬さに。
果たして、麺状になるのか?
急きょ作った、竹筒の底に穴を空けた特製の製麺機で
思惑通り、生地が出てきたが…
長瀬「ちょっと太さにムラがあるけど…。これ、春雨なの?」
城島「春雨!春雨!」
と言い切るのは、あまりにも厳しく、春雨というよりカエルの卵のよう。
そこで、長瀬のヴォーカルの肺活量で、細く長く吹き出すが、その効果はイマイチ。
とはいえ、なんとか…
長瀬「ちょっと太めの春雨だね」
城島「でも、料理にする時、いびつな方が調味料がからむよね」
長瀬「ポジティブすぎない?」
これを冷たい井戸水でしめる。こうすることで、春雨同士がくっつくのを防ぐ。
試しに1本食べてみると…
長瀬「なんかコシがあるんだよな。春雨っぽいような、っぽくないような…」
本来、茹でたての春雨は、コシがなく、モチモチした食感だけ。
そのままでは煮崩れ、味も染み込みにくい。
春雨本来の食感を出すには、天日干しが必要。
乾燥することで、春雨独特の食感が生まれる。
無人島でも、生産地にならって天日干し。
使うのは、浜に流れ着いて2年、使い込んだ干物台。
広げて、空気に触れやすく並べる。その見た目は、麺と言うより…
長瀬「クラゲみたいだね」
一般的な麺状なら、3日ほどで乾くが、念には念を入れ、5日間乾燥させる事に。
そして、5日後。
城島「スゴイ!」
長瀬「カッピカピ!春雨っぽいところと、全然っぽくないところの差が激しいね」
早速、回収するが、網にこびりついてしまい、網から取るのにも一苦労。
城島「“春"の“雨"が降った時に、戻して取ろうか」
笑いも春雨もとれなかったが、ようやく、春雨が完成。
長瀬「何にする?寒かったらスープもいいけど…」
しかし、今年は猛暑の予感。できれば、熱々の汁物以外で頂きたい。
長瀬「チャプチェ的な?」
韓国では、李氏朝鮮王朝時代からの定番。
元々は、細切りの食材を炒め、小麦粉などでトロミをつけた料理。
春雨は、20世紀に入ってから使われ始めたとされる。
あとは、調味料と具があれば。
そこで長瀬は、潮の引いた港跡に。捕まえたのは、
長瀬「元気いいね。ビーエー(エビ)」
それは、殻ごと食べられる島のカルシウム源・スジエビモドキ。
しかも、エビは炒めると、食感が増すばかりでなく、具にすれば、彩りも鮮やか。
一方、浜では、城島が…
城島「ツルナだ」
海沿いに生え、生でも食べられる上に、別名・ハマホウレンソウと
呼ばれるほど鉄分が豊富。
具にすれば、夏場の作業中に怖い貧血の予防も。
春雨とケンカしない軟らかい葉を選んで収穫。
こうして、具も集まったところで、チャプチェづくり。
ごま油の代わりに島で搾ったアケビ油で、エビとツルナを炒める。
軽く火を通したら、具として一旦、火からあげておく。
そして、肝心の春雨をお湯で戻す。
10分もすれば、お湯をたっぷり含み、色も透明に。
城島「大小バラバラやけど、細いのもある」
太い部分に合わせていたら、細い部分が溶けかねない。
まだ、芯が残っている可能性もあるが
具と一緒に炒めれば、油をまとい、喉越し滑らかになるはず。
エビ・ツルナと一緒に春雨を炒め、続けては味付け。
本来は醤油と砂糖を使うが、今回は、DASH島産の味噌をお湯でのばして
醤油代わりに。
長瀬「美味しそうな匂いがしてきた。チャプチェっぽくなってきた」
こうして完成した、ユリ根デンプンの春雨で作ったチャプチェ。その味は…
長瀬「ちょっと柔らかいコンニャクみたいな感じ。こんな弾力のある春雨、初めて」
城島「すっごい歯応え!カッチカチ!」
アゴの弱ったアラフィフには、少し硬すぎたようだ。
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