アスパラガスとは・・・
ユリ科アスパラガス属の多年草。日本では、マツバウドとも呼ばれる。
中央・南ヨーロッパ、北アフリカ、西・中央アジアに自生する植物で、乾燥地や砂地でもよく育ち、耐寒性、耐暑性に強い。食用とするのは若茎の部分。上手く栽培すれば10年以上、同じ株で収穫ができるのが魅力。旬は、若茎が萌芽し始める4〜6月。
アスパラとは、 ギリシャ古語で「たくさん分かれる」、「激しく裂ける」の意味の「asparagus」に由来する。
一般的にグリーンアスパラガス、ホワイトアスパラガス、ムラサキアスパラガスの3種類に大きく分類されるが、ホワイトアスパラガスとグリーンアスパラガスとは同じものであり、遮光して栽培するとホワイトアスパラガスになる。
元々は、ヨーロッパを中心に紀元前の頃から栽培され、日本に伝わったのは江戸時代。 大正の頃から開拓に伴い北海道で栽培は本格化してゆく。
当時盛んだったのは 欧米の食文化にならってマイルドな風味のホワイト。輸出用の缶詰が主だった。それが昭和40年代以降、食の多様化や健康志向の上昇に伴い、風味が強く、栄養豊富なグリーンへと主流は移行し現在に至る。

●2006年 3月 種蒔き(栽培1年目)
アスパラガスの種子は種皮が厚く硬いので、1〜2日ぬるま湯に浸し、しっかりと吸水させてから種を蒔く。直径2mmの小さな種をポットに撒いた。


●5月 定植
背丈15cmまで生長し、上畑の一角に、合計20株の苗を定植。


●7月 灰を追肥・支柱立て
定植から1ヶ月。根付かせるため、根の成長に欠かせない養分である「カリウム」を含んだ灰を与える。
灰は、釜戸の底に溜まる木灰を使用した。
さらに、アスパラの茎は成長すると2メートルにもなり、風に弱いので、茎折れを防ぐため竹の支柱で囲んだ。


●8月 花咲き
背丈は1m70cmに生長し、花が満開に。


●11月 茎を刈り取り、株焼き
株元にある茎枯病などの病原菌や害虫を殺すため、枯死した地上部を刈り取り、株元を焼く。


●2007年 4月 イノシシ対策(栽培2年目)
貯蔵根を狙ったのか、イノシシによって根っこが掘り返されていた。
畑に侵入防止のネットを張り、畑の入り口に鳴子を設置した。


●5月 若茎の萌芽
茎の長さ75cm、直径0.4cmの若茎が数本出始める。
放っておくと、密着しすぎて、うまく養分を蓄積できないので、細い茎を間引き、養分生産能力が高い太い茎を3〜4本残す。


●7月 納豆追肥
茎の成長に必要な養分であるチッ素を補うため、納豆を追肥。
納豆に米ぬか(※米ぬかもチッ素を多く含む)を混ぜたものを与えた。
納豆と米ぬかを混ぜる事によって、新たに発酵が促され良い肥料となる。


●2008年 5月 若茎の萌芽(栽培3年目)
アスパラガス栽培3年目。太い物で1.3センチ、長さ28cmのものが現れたが、一株あたりの太い若茎の数が少ない。
立茎させる茎が細すぎると根に送る養分量も少ないので、今この段階で太い茎を収穫してしまうと来年も太い茎の本数は期待出来ないので、この年は収穫を断念。


●2008年 8月 立茎作業・芯食い虫退治
今年も1株あたり5〜6本を残し、細いものは間引きをする。
間引き作業中に、芯喰い虫を2匹発見。見つけた2匹を駆除し、防除として木酢液を散布した。
3年目の夏の終わりには高さ2mを超え、太さも1.4cmとなった。


●2009年 6月 収穫(栽培4年目)
ようやく待望の収穫となり、若茎の太さ最大2センチとなり、合計11本のグリーンアスパラガスを収穫。 さらに若茎が地上に出始める頃、5株にさらさらの土を盛って遮光しておいた場所からは、ホワイトアスパラガスも作り、合計12本のホワイトアスパラガスも収穫となった。
収穫後数時間しか美味しく味わえないと言われる生アスパラを食べ、フルーツ並みの甘さに驚いた。また、茹で・焼きアスパラガスも、とても瑞々しくて味わったことのない食感だった。
グリーンアスパラガスは1分、ホワイトアスパラガスは5分茹でると、ちょうどいい硬さになった。