11月24日


19日の真夜中から明け方にかけて、東の夜空を見上げて、じっと佇んでいました。
この夜は、しし座流星群の見られる夜。
吐く息すらも冷たく、足のつま先の感覚がなくなるくらいの冷え込みでしたが、まばたく間も惜しみ、目を凝らして待っていました。
ただ、流れ星はなかなか瞬きません。やはり、今年は難しいか、西の空に浮かぶ月の明かりが強すぎて見にくいか、と、半ばあきらめの気持ちもありました。
そのとき、役場から見て、ヤギ小屋の上あたりの空に、一瞬、星が瞬きました。そして、光の太い筆でさっとはらったように、斜め右上から鮮やかなしぶきをあげて瞬き、消えました。
これが、今年、一つ目のしし座流星群の流れ星。
それから、ずっと見ていると、10分から20分にひとつくらいでしょうか。瞬いた瞬間、さっと流れて消えるもの、ゆっくりと横に糸のように流れるもの、太くくっきりと流れるもの、いろいろな流れ星が現れては流れ、遠い夜空に消えていきました。
流れ星は本当に運。うつむいているときに流れたものや、他の方角を見ているときに流れたものもあったでしょう。それでも、オリオンが西の空の端に消えるころ、明け方4時半までの間に、全部で8個の流れ星を見ることができました。
今年は、夜空の至るところから、縦横無尽にびゅんびゅんと流れ星が飛び散るように流れた去年に比べると、数は少ないもので、写真に収めるのも、タイミングが合わなかったり、狙った位置と違ったところに来たりして、失敗しました。
ただ、あの、一つ目の、眩しく、線が太く、白銀に輝いて、しぶきを飛び散らせるように流れて消えた流れ星の残像は、しっかりと瞳に焼き付いています。








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