江戸時代からの観光地。
現在も全国から年間およそ1,800万人以上もの観光客がおとずれる観光スポットとなっている。(2012年現在)
ベージュ アラン・デュカス東京
フランス料理界の巨匠 アラン・デュカス氏と高級ブランド シャネルが組んで、銀座に出店したレストラン。
ベージュ アラン・デュカス東京の総料理長 小島景氏は毎朝レンバイを訪れる。
鎌倉市農協連即売所(通称「レンバイ」)について
この即売所の歴史は古く、昭和3年の発足。
昭和の初めに外国人牧師から「ヨーロッパでは、農家が自分で生産した野菜等を決めた日に決めた場所で直接消費者に売っている。」という話を聞いたのがきっかけになったと言われています。
当時、農村は不況に見舞われ、「自立更正するためには、生産するだけでなく組織的な直売態勢をつくることが必要」ということで生まれ、当時では「全国でも最先端のやり方ではなかったか」といわれています。
古都と高級住宅地で知られる鎌倉に農業のイメージはあまり重なりませんが、自然や風土を大事にする消費者層が厚く、鮮度のよい季節野菜が好まれていることが、この即売を支えています。
- 出店方法は、組合員全体を四班に分け それぞれ四日毎に出店しています。
- ここでは鎌倉地域の農家が自ら生産した野菜・花等のみを直接販売しています。
- 私達は、安全で新鮮な農産物をお届けしています。
- 休みは、正月元日~四日迄で、それ以外は毎日営業しています。
- 営業時間は、午前八時頃から夕方(日没)頃まで。 (鎌倉市農協連即売所前の看板より)
- 市内で栽培され、市内で直売するので、消費者は収穫したての新鮮な野菜を購入できるというメリットがある。
また、生産者も消費者に直接売っているので、消費者が求めることや、好評な野菜などがよく分かるため、作付けの参考になるという。
明雄さんメモ
- 野菜を作るのが好きな人が、野菜を栽培して、それを売れる場所があるのはいいな!農家個人が直接野菜を売るのは難しい。俺の近所にも、そう言う場所があったらいいのかもな!
- レンバイは鎌倉市以外からも野菜を作りたい人が集まって来ているから、みんな家族のように、楽しそうだったぞ。やっぱり、自分が作った野菜が売れるのは、嬉しいと思う!
鎌倉野菜について
鎌倉で栽培され、「新鮮、安全、安心」な農産物の販売を心がけている「鎌倉ブランド」の野菜が鎌倉野菜
と呼ばれている。
山森 金雄さん (58歳) 【4班】
鎌倉市農協連即売所の組合長を務め、年間でなんと100種類以上もの野菜を栽培している。
山森 きよ子さん (81歳)
- 昭和25年に鎌倉へお嫁にきてから、今日までずっとレンバイを続けているレンバイ歴63年の大ベテラン。
- 今現在でも漬け物はきよ子さんの担当で、レンバイでは「きよこばあちゃんの漬物」として売られている。
また、この漬け物は手間をかけ、2度漬けされているので更に旨味が増していて、お客さんからも「おいしい!」と好評で、人気商品となっている。
たくさんの種類を栽培している理由
- 鎌倉には、フレンチやイタリアンなどのレストランが約80軒以上。
一般の方はもちろんのこと、レストランのシェフが食材を直接買い付けにくる。
- お客さんのニーズやリクエストなどに合わせて栽培をしており、「少量多品目」という栽培方法が根付いていった。
鎌倉の農地について
- 鎌倉市は、農地が約3%と非常に少なく、さらに農地の区画整理なども行っていないため、
昔から市内にある農地が今でも残っている。そのため、畑は市内(関谷・城廻・上町屋・笛田・手広)に点在しており、各農家さんの畑も、あちこちに散らばっている。
- 「少量多品目」を栽培しているため、その特徴や見た目から「七色畑」とも呼ばれる。
- 鎌倉は火山灰(関東ローム層)で比較的肥沃な土壌。
関東ローム層とは
- 関東地方のほぼ全域を覆っている地層。
- およそ50万年前~1万年前の間に、富士山・浅間山など(他は八ヶ岳・箱根山・榛名(はるな)山など)が、過去数回~数十回かに渡り噴火し、その際に積もった火山灰でできている。
- 関東ローム層において、約1万年前~の新しい地層とされ、黒色をしていることから、「黒ボク土」と呼ばれる。
- 関東ローム層が形成された大半の時代は、気候が冷涼であったため、植物が分解されなかったが、約1万年前~現在は比較的温暖な時代が多かったため、植物が分解され、「黒ボク土」になった。
山森さんの畑 (ロケ時)
約300坪の畑で、白菜・コールラビ・ビーツ・キオッチャ・サニーレタス(レッド、グリーン)・ハンサムレタス(レッド、グリーン)・カナリーノ・レッドロロ・小松菜・ごぼう・ラディッシュ・ほうれん草・黄金カブ・白カブ・あやめ雪カブ・オータムポエム・白菜の計20種類を栽培。
コールラビ
ドイツ語で、「コール⇒キャベツ」「ラビ⇒カブ」という意味の、地中海原産の野菜。
ヨーロッパでは、日常的に食されるメジャーな野菜。生で食べると、柿のように甘く、非常においしかった。
尚、食用にしているのは茎の部分である。
ビーツ
世界三大スープのひとつ、「ボルシチ」に使われることで有名。「食べる輸血」と呼ばれる程、鉄分やナトリウムが豊富な野菜。日本では、その真っ赤な色から「火焔草」とも呼ばれている。生で食べると、クセと香りが強かったが、非常に甘かった。
キオッチャ
ビーツの一種で、外見はビーツのように見えるが、よく見ると茎元がビーツと比べて緑色である。
中身の渦巻き模様が特徴。その渦巻き模様を生かして、サラダや付け合わせとして人気の野菜。生で食べると、カブのような爽やかな甘みだった。
※レンバイで販売するため、種を播く時期を少しずつずらして、収穫する間が開かないように工夫している。
明雄さんメモ
- DASH村でも栽培した野菜もあったが、初めて見る野菜ばかりだった!食べた事も無くて、慣れてなかったけど、種類がたくさんあって、面白かった。
- 全く知らない野菜でも栽培しようと思えば、今での経験で作れると思うから、いつか栽培してみても面白いかもな!
盛田 勝美さん (50歳) 【1班】
- 明治初期から続く、農家5代目。
- 約3000坪という広大な敷地で農業を行っており、大根だけで、なんと15種類を栽培しているという、大の大根好き。
お手伝いしたこと
あやめ雪カブの収穫
- あやめ雪カブは、紫外線(日光)が当たるところだけ、「アントシアニン」と呼ばれるポリフェノールの一種の働きで、紫色になる。
- あやめ雪カブの名前の由来は、紫色の部分が「あやめの花」の色に似ているから。
- 収穫量は、翌日レンバイで売れる分だけ。天気や曜日で、お客さんの数や売れ行きを判断する。
穫り過ぎて、余ってしまうと次回レンバイに出店するのは4日後になってしまうので、痛んでしまう。
大根を洗う作業
新金時長蕪、紅しぐれ、からいね(赤・白)、紅いずみ、くろ丸君など計15種類の大根とカブを、各10~15本ずつ洗った。
※1つの種類を大量に洗うのであれば、機械を使うが、複数の種類を少量ずつ洗うので、どうしても手洗いになってしまうとのこと。
たくあん漬けのお手伝い
- 盛田さんが3週間前から、たくあん漬け用に干していた青首大根(千都)と干し理想大根を包丁で茎元を切って回収する。また、葉も後ほど使うので、一緒に回収しておく。
※干した大根を試食してみると、甘みが凝縮されていて、とても美味しかった。
- 盛田家に代々伝わる糠と塩の配合で、大根を漬け込む。
- 最後に、先程大根と一緒に回収した葉を上に敷き詰めて完了。
葉を入れる事により、重しと大根の隙間がなくなり、まんべんなく漬かる。さらに風味も良くなるとのこと。
カザフ大根のおろし
カザフ大根をおろすと、大根の中の辛味成分が空気に触れ、辛味成分がつくられるため、とても辛くなる。しかし、すりおろさずにそのまま食べると甘い。
明雄さんお手製 赤峰と紅しぐれ大根の浅漬け
赤峰と紅しぐれ大根を、それぞれ細く刻み、ビニール袋で塩と一緒に揉む。色鮮やかな浅漬けがとても簡単にできて、盛田さん親子にも好評だった。
鎌倉野菜の温野菜
フライパンにレンバイで売っている温野菜セット(250円)、オリーブオイル、少量の水を加え、中火で2~3分蒸し焼きに。お好みで塩やドレッシングなどでいただく。
青首大根の煮物
いろいろ大根の煮物
それぞれシンプルに出汁で煮て、素材の味を楽しめるようにした。