桜島
鹿児島市から4kmの海上に浮かぶ火山島。
約26,000年前の誕生以来17回の大噴火を繰り返し、現在も毎日のように小規模な噴火をしており、年間約1000回噴火している。
桜島大根とは
10Kg前後になる物も多く、大きいものは30Kg近くまで成長。(普通の大根が約1Kg。)
世界一大きな大根としてギネス世界記録TM に登録されている。
大きければ大きい程価値が上がるが、形や中が空洞になっていないかも重要視される。
桜島大根農家
大野 学さん (70歳)
- 親子代々桜島大根農家で、学生の頃から父親の仕事を手伝っていた。
2003年、毎年一月に開かれる、桜島大根の大きさを競うコンテストで31.1Kgの大根を出品。
ギネス世界記録TMを叩き出し、現在までその記録は守られている。
- 3兄弟の長男で、桜島大根栽培は兄弟で行っている。
- 年間に5000本ほどの桜島大根を栽培。
2005年12月放送の(ロケは11月)ソーラーカーでも城島と山口が訪れており、その時にまた生長途中の小振りな大根を見せてもらっている。
明雄さんメモ
- 大根とは思えないほど、大きくてたまげたぞ!
- 作物も、まんまがないと育たない!だがら、あれほど大きくするには、肥料も重要だな。うまい具合にあげられるかどうかで、大きさや形の良さに差が生まれるんだな。
DASH村の大根栽培
2000年11月、DASH村の畑で最初に収穫した作物の1つが大根。
重さ1.4kg(標準1.0~1.5kg)、長さ45.3cm(標準40~50cm)の大根が238本採れた!
桜島が桜島大根栽培に適している理由
桜島の土壌は、大根栽培に重要な水はけがとても良い。
これは火山の噴火で飛んで来た、穴の多い開いた噴石と呼ばれる石が多く混じっているから。
雨が降ると、この噴石が水を吸って水はけを助ける。
逆に、晴れの日が続くと、噴石が含んでいた水分が土に出て、水やりの働きをする。
ただし、あまり噴石が多いと大根の生長の邪魔をするので大きい物は畑から取り除く。
そして、噴火による火山灰が多く降って桜島大根の葉に積もってしまうと光合成を妨げてしまうので、噴火が酷い時には灰を払わなければならない。
収穫作業
9月に種をまいて、収穫から5~6ヶ月と長期の栽培が必要。(通常の青首大根で3ヶ月程)
桜島大根の収穫は、大根を抜く所から出荷する所まで全て手作業。
生産量の約7割は漬物加工用、3割が青果用・贈答用に使用される。
桜島大根の収穫の目安
- 12月になり、寒くなると大根が急激に大きくなり始め、1月末から2月が収穫最盛期。
- 大きい大根かどうかは葉の形から見極める事が出来るが、これは50年以上育ててきた大野さんだからできるプロの技。
- 中に空洞が出来ている場合があるので、木の棒で叩いて響く音で判別する。
明雄さんメモ
- 火山灰が堆積してで来た土壌は、土と言うより砂だった。水はけはいいけど、その代わり、肥料もすぐに流れちゃうから、その調整は難しいな。
- 俺も、福島の畑で桜島大根の種を蒔いてみたい!桜島よりも寒いし、土は石が多いからうまくできるか分からないけど、そんなものはやってみないと分からないから、挑戦したい!!
青果用・贈答用と漬け物の出荷方法の違い
青果用
比較的大きく、形が良いものを収獲し、葉と細かい根がついたままの状態で出荷。
収穫後はキレイに水で洗う。さらも贈答用は専用の箱に入れる。
漬物用
あまり大きすぎないものを中心に、加工しやすい様に畑で葉と細かい根を落とした状態で出荷。
桜島大根を切るときは刃渡り約30センチの長い、専用の包丁を使用。
漬物づくり
中園久太郎商店
明治45年創業の老舗漬け物店。
大正8年に桜島大根を使った漬け物『さつま漬』を開発し、今でもその味を守り続けている。
さつま漬の作り方
原料の準備~塩漬けの目安…3ヶ月半
- きれいに洗った桜島大根を専用の裁断機で輪切りにする。
- 輪切りにした大根をタテにしてタンクに並べ、最後に塩をかける。
最大12段重ねる。タンクに入る大根…7t位 / 塩…約560Kg
- その後、横にして並べなおし、約3ヶ月以上塩に漬ける。
- 塩漬け終わりを数種類の酒粕に漬け、味を仕上げる。
完成までに7ヶ月~1年かかる。
桜島大根料理のレシピ
ブリと桜島大根の煮付け
- 大根を4cm程の厚さに切る。
- 大根の皮をむいて、10等分位に分け、面取りをする。
- [カツオ出汁3L]に、大根を入れて少し火を通す。
- 下ゆでしておいた、[ブリのアラと身を2Kg]を入れる。
- [お酒:500cc・みりん:500cc・砂糖:400g・生姜1かけ・ネギ適量]を入れてしばらく煮る。
- [醤油500cc]を足し、煮込んだら終了。
※一応2~3時間で食べれるが、味がしみるのは翌日から。
大根ステーキ
- 大根を2~3cm厚さに切る。
- [かつお出汁500cc + 醤油50cc + みりん50cc] で大根を下ゆでする。
- 鉄板に移し、[ごま油]を適量かけ、片面が程よく焼き目がついたら返す。
- [醤油30cc・みりん30cc] を合わせた調味料をかける。
- 焼き目がついたらまた返し、[ごま油・調味料・かつおぶし] をマブして完成。
桜島大根のマリネサラダ
- 適当なサイズに切った [桜島大根・スナップエンドウ・パプリカ・セロリ・赤玉ねぎ・キュウリ・ニンジン] を塩で揉んで水分を少し抜く。
- 抜けた水分を捨て、そこに[リンゴ酢・砂糖・塩・オリーブオイル・レモン汁・胡椒]を入れてあえれば完成。
明雄さんメモ
肉質は柔らかいけれど、締まっているから、全く煮崩れしなかった。普通の丸い大根は煮込むととろけるのが多いから、凄いな。やっぱり、桜島大根は普通の大根じゃないな!?