一年を通じて豊富な日射量、温暖な気候、海岸に面した環境は、オシャレに暮らす街としてだけでなく、野菜の栽培にも非常に適している。
適度に暑く、適度に乾燥した気候により農閑期は短く、夏野菜はすくすくと、冬野菜は糖質がぐんぐん溜まり、美味しく育っていく。
80年以上の歴史を持つ「鎌倉野菜」の直売所。鎌倉市内で栽培された野菜が市民や市内の飲食店を中心に消費されている。消費者にとっては畑と販売所が近いことで、新鮮な野菜が購入でき、農家にとっては、どの野菜が消費者に好評なのか手に取るように分るため、今後の作付けの参考になる。
前回TOKIOが訪れた際は、真冬で大根や人参などの根菜類を中心に、色とりどりの野菜たちが並んでいた。
鎌倉野菜の特徴は「多種類多品目」で、80年以上も前から現在まで、獲れたて新鮮野菜や日本では珍しい野菜などが栽培され、手頃な価格で並んでいる。
農地は鎌倉市内の観光名所から離れた、北部と西部に集中し、生産履歴を記帳するなどルールを守った農家だけが会員として、レンバイなどの直売所で販売をすることができる。季節ごとに獲れたての旬野菜が揃うので、有名料理店のシェフなども多く訪れる。
ファッションブランド「シャネル」とフランス料理界の巨匠アラン・デュカスのコラボによる世界唯一のレストラン。2016年ミシュラン東京でニツ星獲得。
フランスにて修行をつみ、アラン・デュカスの信頼が厚い小島景シェフが総料理長を務めている。小島シェフは15年以上にも渡りレンバイに足を運び、自ら野菜を仕入れている。
一皿の中に、4種類の方法で調理されたナスが使用されている。
明治初期から続く農家の5代目。高校卒業後、地元ハムメーカーの営業マンだったが、24年前に父親の後を継いだ。レンバイでは1班に属し、種類豊富な鎌倉野菜を栽培している。TOKIOは3年前にも訪れており、その際は根菜をはじめとする、冬野菜の栽培や収穫について教えて頂いた。
ナスはインドが原産とされており、日本では紫色のナスが主流だが、海外では白色のナスや緑色のナスが一般的。
白ナスの皮の厚さは、日本人に最も親しまれている「千両二号」(紫ナス)の約3倍。
紫ナスには抗酸化作用が期待出来るナスニンというポリフェノールが含まれており、紫外線から身を守っているが、白ナスや緑ナスはナスニンを含まないため、紫外線から身を守ろうと、皮を厚くしているという。
その厚い皮が中の水分を逃がさないため、みずみずしく、しっとりしたナスになる。
海外のナスの食べ方は火を通し、カレーに代表されるような煮込み料理が多い。
そのため煮崩れしにくく、スープをよく吸う白ナスや緑ナスが調理に向いている。
日本ではナスは漬物など生で食べることが多い。ナスの浅漬けなど、パリッとした歯ごたえは皮の薄い紫ナス特有のため、日本では紫色のナスが好まれていったという。
鎌倉は富士山からの距離が近い上、火山灰の通り道。そのため深く降り積もった火山灰は1万年以上の年月をかけて1.5mほどの黒ボク土になった。
黒ボク土はフカフカで層が深い分、根を長く広く張れるため、植物は養分をたっぷり吸い溜め込んでいき、美味しい野菜ができるようになった。
横浜の種苗会社から売り出されている品種。クリーム色をしており、通常のピーマンよりも肉厚で水分量が多く、苦味が少なく食べやすい。20年以上前にヨーロッパからカラーピーマンを取り入れ、交配を重ねていく上で生まれた品種で、上向きに実が生る理由は解明されていない。
イタリアの農場で5年以上の歳月をかけて作られたミニトマト。イタリアのトスカーナ州はブドウの名産地であり、美味しいブドウのようなトマトを作りたいという思いから名がついた。ブドウのような見た目と味(甘酸っぱさ)を特徴としている。
楕円形の形と明るいオレンジ色がロウソクの炎のようなので、キャンドルライトと名前がついた。中のゼリー部分が少なめで、果肉がしっかりしており、食べごたえのある食感が特徴。フルーツの様な甘さを持ち、βカロテンの含有量が高い。