出張DASH村

茨城県鉾田市

鉾田市は全国でも有数の農業王国。温和な気候のもとで作物の栽培が盛んで、様々な種類の農作物が栽培されている。中でも、メロン・みず菜・さつまいも(かんしょ)・ごぼうは全国一位の産出額を誇る。さらに、いちご・トマト・にんじん・大根・やまいも・パセリ・ほうれん草の産出額は県内第一位と、首都圏の食物供給を担っている。

お世話になった方

吉田喜一さん

60年続くサツマイモ農園の3代目。
汗まみれ泥まみれになる農作業が嫌いで、最初から農家にはなりたくなかった。しかし、たまたま見かけた焼き芋屋さんでお父さんのサツマイモが美味しいと評判だったのを見て、吉田さんの気持ちが変わった。これまでの行いを反省して、地元の農業大学を卒業して、農業を一から学び、親の跡を引き継いだ。

大賀聖良さん

サツマイモ農園の経理を担当している。
撮影日の5日前に、同じくサツマイモ農園の選果を担当している裕人さんと入籍した。

サツマイモ

  • 風邪の予防や疲労の回復、肌荒れなどに効果があるビタミンCを含んでいる。またサツマイモの含まれるでんぷんに守られて加熱しても、ビタミンCは壊れにくい。
  • 食物繊維も豊富で、美容や便秘解消に効果がある。
  • 生のサツマイモを切ると断面から白いミルク状の液体が滲み出てくる。
    この白い液体はヤラピンという成分で、腸の働きを良くする効果がある。
  • サツマイモは低GI食品で、血糖値の上昇が緩やかになり、ダイエット食としても人気。
  • サツマイモの皮には、全体の約8割のポリフェノールが含まれており、抗酸化作用が強く、動脈効果などの生活習慣病の予防に役立つ。

シルクスイート

  • 群馬県の種苗会社で開発されたサツマイモで、2018年1月に品種登録された新しい品種。
  • 甘みが強い「春こがね」と肉質が柔らかい「紅まさり」をかけあわせた品種。
  • 絹のようななめらかな舌触りが特徴。繊維が少ないので、舌触りが滑らかになり、舌に馴染みやすくなり、より甘みを感じやすい。
  • まだデビューして間がないにもかかわらず、焼き芋にしたときの滑らかな食感と甘さで話題になり、人気が高い品種。

化石サンゴ

  • 化石サンゴとは、枯れたサンゴが海底に堆積し、隆起した地層の中のサンゴが5万年以上かけて化石化したもの。
  • 吉田さんの畑は、沖縄の与那国島で採取できる化石サンゴを肥料として使っている。
  • 化石サンゴには、カルシウム、鉄、塩素、マグネシウム、リン、ナトリウム、 カリウムなど70種類以上のミネラルが含まれている。

【効果】

  1. サツマイモを元気にして、養分を多く溜め込み甘くなる。
  2. ミネラルは金属製なので、熱を反射して、ムラなく全体に火が通り、 美味しく焼き上げる。

収穫

  1. つる刈り機でつるを刈りとる。
  2. マルチ巻き取り機で、黒マルチシートを巻き取る。
  3. 芋掘り機で畝ごと掘り起こして、コンベアーで土を落として、サツマイモだけを収穫する。

貯蔵庫

収穫したサツマイモが100トン以上保管されている。

  1. 最初に32度の蒸気が出る部屋にサツマイモを90時間保管し、収穫したてのサツマイモに含まれる硬いデンプンと水分を結合させることによって、サツマイモが柔らかくなる。
  2. 次に、室温5度くらいの部屋に移す。サツマイモは寒さに当たると、ストレスを感じ、生き延びようと身を守ろうとするため、デンプンをエネルギー源である糖分に変え、さらに甘いサツマイモになる。

調理

壺焼き芋

  1. 壺のなかに、芋を吊るすようにして炭火の熱でじっくりおよそ2時間、 焼きあげる。
  2. 昭和初期は、焼き芋は壺で焼くのが主流だった。

 

コロッケ

  1. 皮をむいた焼き芋をマッシュする。
  2. フライパンにサラダ油を入れて、合挽き肉を入れて肉の色が変わったら、 みじん切りにした玉ねぎを加え、塩と胡椒を振り、玉ねぎが透き通るまで炒めて、粗熱を取る。
  3. 炒めたひき肉、玉ねぎ、さつまいもを混ぜ合わせて、4等分にして、小判形に成形する。薄力粉、卵、パン粉の順にまぶして、170度の油で、キツネ色になるまで揚げたら、完成。

ハッセルバックスイートポテト

  1. 電子レンジで10分加熱した、さつまいもの1/3くらいを切り落とし、蛇腹状に切り込みを入れる。(割り箸をサイドに置くと、切りやすいです)
  2. 切った隙間にベーコンとスライスチーズを挟み、ナチュラルチーズ、 細切りモッツァレラをまぶし、オリーブオイルを塗って、塩胡椒とみじん切りにしたパセリを振る。
  3. 180度のオーブンで10分ほど焼いたら、完成。

サツマイモ酢豚

  1. 豚バラ肉を細めの角切りに切って、醤油大さじ1、片栗粉大さじ2をまぶす。
  2. サツマイモを皮付きのまま乱切りにして、電子レンジで8分ほど温める。
  3. 170度の油で、サツマイモを揚げてさっと取り出す。
    豚肉は、キツネ色になるまで揚げ、玉ねぎ、ピーマン、赤パプリカはさっと揚げて取り出す。
  4. 中華鍋に油を熱して、水で溶かした鶏がらスープ、ケチャップ、砂糖、醤油、酢を入れ、サツマイモ、豚肉から炒める。次に玉ねぎ、ピーマン、赤パプリカを入れて、一煮立ちしたら、水溶き片栗粉を加えてとろみをつけたら、完成。

パンケーキ

  1. 牛乳と卵、パンケーキの生地を混ぜた生地に、焼き芋のペースト加え、よく混ぜ合わせ、電子レンジで温めたさつまいもの角切りも入れて、混ぜる。
  2. フライパンにバターを引いて、パンケーキの型の側面にバターを塗って、型の中に薄切りにして電子レンジで温めたサツマイモを並べる。
  3. 型に生地を流し込み、蓋をして、弱火でじっくり15 分~20分片面を焼く。ひっくりかえしてさらに5分~10分焼く。
    ホイップクリームやハチミツで和えた角切りのサツマイモ、芋けんぴをトッピングして、完成。