出張DASH村
静岡市は静岡県の中部に位置する市で、北は山々に囲まれ、南は駿河湾に面する。
面積1,411.83㎦ ※静岡市HP
人口692,042人 ※2019年7月10日更新 静岡市HP
富士山の見える静岡県静岡市。三保の松原などの観光名所がある。
静岡市は清水区・駿河区・葵区の3つの区に分かれている。
静岡市は日照時間が比較的長く、農業に適している。
久能山東照宮
久能山東照宮は、徳川家康をご祭神としてまつる全国東照宮の創祀(そうし)である。
家康の死後、2代将軍徳川秀忠の命により久能山東照宮が創建された。
静岡市清水区のJAしみず折戸なす研究会は、徳川家康も食べたとされる「折戸ナス」を毎年奉納している。
折戸ナスの生産に関わる方々が参加し、豊作を祈願している。
川口隆司さん(72歳)
約40年間商業高校の教師を務め、柔道は4段の腕前で、生徒指導を任された。
定年後、復活した折戸ナスを絶やしたくないという気持ちから農家の道に進み、生徒のようにナスを可愛がっている。
お菓子づくりが得意で、川口さんの娘さんの結婚式でウェディングケーキを作るほど。
ナスの原産地はインド東部と言われており、中国・朝鮮半島・東南アジアなど、複数のルートを通って日本へナスが伝来した。
奈良時代、ナスを献上した記録が「正倉院方書」に残っている。
ナスの実は93%~94%が水であり、様々な料理とも合いやすく、味がしみこむ。
ナスの皮の紫色は、ナスニンというもの。アントシアニン類の一つで、抗酸化作用があり、動脈硬化、発ガンの抑制、老化防止、高血圧などに効果がある。
アントシアニン類の中でも特にその効果が高い。
視力の改善を促進するとも言われ、疲れ目やドライアイの予防の効果も期待されている。
ナスは豚肉と相性が良く、豚肉の脂をナスが吸収して風味が増す。
初夢に見ると縁起がよく、家康が好きだったものとされる 「一富士、二鷹、三茄子」のナスが「折戸ナス」と言われる。
家康に献上されたナスで、折戸の名主であった柴田家が家康の命により栽培した。
江戸時代、折戸ナスは5月に早出しされており、1個1両(10万円)だった。※「1両は江戸初期で約10万円前後」
通常のナスに比べて、折戸ナスは1/3程度しか実らないという。
明治以降、栽培が途絶えていたが、2005年に国の研究機関から種子を譲り受け、生産者とJA、関係者が一丸となって復活に取り組み、2007年から出荷をしている。
折戸ナスは作れる個数が限られている為、希少価値が高い。
甘く、リンゴのような風味がする。
促成栽培の歴史
三保半島の黒い砂
安倍川の上流にある黒い岩が削られながら流され、駿河湾に流れ出る時には黒い砂状になる。その砂が海流にのり、現在の三保半島の場所に流れ着き、堆積していった為、黒い砂地の地域になっている。
黒い砂のメリット
砂での栽培は、水分を含みにくい為、温度が上がりやすい。
そして黒い砂は太陽の光をたくさん吸収するため、更に砂が温まりやすくなる。
→地温が高いと根の成長を促進し、実もその分早く生る。
栽培技術
ビニールハウスがなかった時代、藁や障子紙で畑を囲い保温していた。
川口さんのナス栽培
水をたっぷりあげる。
→ナスは93~94%が水分の為、水をたっぷりあげることでツヤがあり美味しいナスになる。
肥料にこだわりがある。
→アミノ酸や糠、籾殻を発酵させ、動物の骨などの有機肥料をいれるなど、美味しいナスができる土作りをしている。
収穫・選別
収穫用ばさみを使いナスを枝から取り、1cm程残してヘタを切る。
ナスを選別する時に水で濡らしたタオルで拭く。
→白いTシャツが写るほど綺麗になる。
綺麗で傷がないものは秀、傷が少しついているものは優になる。
大きさは171g~200gの2Lサイズが一番ちょうど良い大きさ。
ナスのチーズオーブン焼き
ナスはヘタとお尻を切って中身をスプーンでくり抜き、皮に4箇所切り込みを入れて170度の油で1分程素揚げにする。
くり抜いた中身は1cm角に切る。
フライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りにしたニンニクを炒め、玉ねぎを加えてさらに炒め、ひき肉を加え、塩・こしょうで味付けをする。
(1)で角切りにしたナスをオリーブオイルで炒め、そこにホールトマトを加えてコンソメで味をつける。
(1)のナスの器に(2)を入れ、(3)のソースとチーズを乗せ、さらにオーブンで10分焼き完成。
ナスのはさみ揚げ
ナスはヘタとお尻を切り落として4等分に切る。
ナス全体に小麦粉をまぶす。
イカを5mm角に切り、酒・塩・片栗粉を加えて混ぜ、(2)ではさむ。
それを、小麦粉と牛乳を混ぜた液に浸し、パン粉をまぶす。
165度の油で4分揚げる。油を切ったら半分に切り、皿に盛り付け、抹茶塩を添えたら完成。
ナスたっぷりナポリタン
塩を加えた熱湯でパスタを茹でて水気を切る。
ベーコンは1cm幅に切り、なすは8mmの厚さの半月切り、玉ねぎは薄切りにする。
フライパンにオリーブオイル、(2)を入れ中火にかける。
ナスがしんなりしたら弱火にする。
ケチャップ、牛乳、砂糖、ウスターソース、コンソメを加えて1分煮詰める。
パスタとバターを加えて、塩・胡椒で味付けする。
皿に盛り、みじん切りにしたパセリと粉チーズをかける。
折戸ナスのパウンドケーキ
沸騰させた水に砂糖を混ぜ、くし切りに切ったナスを入れ10分弱煮込む。
ナスが少し黄色くなってきたら火を止め、1時間程置いておく。
卵と砂糖、はちみつを混ぜ、砂糖が溶けるまでさっと数十秒弱火にかける。
ハンドミキサーで(2)をホイップ状にする。
(3)がホイップ状になったら牛乳、バターを入れ、小麦粉・ベーキングパウダーをふるいにかけ、さっくりと混ぜる。
容器に生地を流し、その上にカスタードと(1)で煮たナスをのせる。
170℃のオーブンで40分焼くと完成。
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