元々は建設業に従事しており、会社で購入した土地から防空壕を発見した。
子ども達に戦争や防空壕のことを伝えていくために、埋め戻さず補強をして残すことにし、何か有効活用できないかと試行錯誤した結果、キクラゲ栽培に辿り着いた。
それまで農業経験は全く無かったが、福島DASH村の企画で同じく農業未経験だったTOKIOの頑張っている姿に後押しされ、キクラゲ栽培を始めることに。
名前に『クラゲ』と付くが、木に生えるきのこの一種で、『クラゲ』と食感が似ていることから、『キクラゲ』と名付けられたとされている。
また、漢字で『木耳』と書くのは見た目が耳に似ていることが由来とされ、中国からその書き方が伝わったとされている。
女子児童のために掘られた防空壕
キクラゲが栽培されている防空壕は、小山さんが会社で購入した土地から発見された。
何故こんな場所にあったのか?と気になり、調べたところ、太平洋戦争時、近くの常念寺というお寺に学童疎開に来ていた女子児童39名のために、空襲があった際の避難場所として日本軍が掘ったものだった。
キクラゲにとって最高の環境
防空壕の中は、周りが土に覆われ太陽の熱が遮断されているため、35℃を超えるような猛暑日でも23~25℃、湿度も90%ほどを保っている。
これはキクラゲが成長するのに適した環境のため、急激に成長することなく、水分を蓄えながらゆっくりと育つことで、大きく肉厚に育つ!
初心者向けのキクラゲ
キクラゲ栽培は場所と環境さえ整っていれば、比較的簡単で初心者向けの作物。
収穫までにかかる作業は菌床に切れ目を入れることのみ。
同じ菌床からは3か月キクラゲを収穫することができ、その回数は椎茸の約2倍。
(※小山さんの場合)
防空壕の環境を再現した『ボックスカルバート』
防空壕の中と同じように、キクラゲに適した環境を再現した特殊なハウス。
小山さんたちが建設業のノウハウを生かし、考案。
道路の立体交差部分などに使われる、大きなコの字型のコンクリート『ボックスカルバート』を使用し、温度や水やりの回数など1度設定したら全自動で行われるシステムになっている。
コンクリート製なので雨風に強く、50年はもつ耐久性がある。
システム一式、税抜き1980万円で販売中。