DASH村 ~新男米~

2001年 ~TOKIOの米作り・スタート~

福島DASH村で、米づくりを始める。

<男米>

2002年から育てている品種。「ひとめぼれ」と「タカネミノリ」の交雑種。いもち病に弱い。

<新男米>

毎年、いもち病に悩まされていた「男米」といもち病に強い「ふくみらい」を交配し、病気に強いTOKIOオリジナルの品種「新男米」が誕生した。

<ふくおとこ>

さらなる美味しさを目指して、2016年から品種改良に挑戦。
掛け合わせたのは、明雄さん自らが作っていた「チヨニシキ」。

2021年の米づくり

DASH村がある浪江町の隣に位置する葛尾村で21回目の米づくり。
城島、太一、松岡に加え、後輩の岸と慎太郎の5人で。
震災後10年間荒れ放題だった元田んぼを、地元・福島の方々に協力して頂きながら、田んぼに甦らせた。
夏にはいもち病、収穫前にはイノシシに田んぼを荒らされるなど、試練は絶えなかったが、安全で美味しい米を作ることが出来、福島の方々と実りと後輩の生長を喜んだ。

米づくりの記録

2021年12月5日「稲刈り」

福島県葛尾村

  • 福島県双葉郡葛尾村はDASH村がある浪江町の隣。
  • 2011年3月 東日本大震災の影響で当時1567人いた村民が全員避難。
  • 2016年に葛尾村のほとんどの地域で除染が終わり、震災前住んでいた人々が徐々に戻ってきている。(帰村者数は336人、加えて新規転入者は148人)2022年5月1日時点。
  • しかし、震災前田んぼや畑だった農地の中には、荒れ地になってしまっている場所がまだ多い。
  • 標高が450mと高く、夏も比較的涼しい。
  • 湧き水が豊富で広大な土地が多いことから、江戸時代から畜産業が盛えている。

TOKIOの葛尾村の田んぼ

  • 田んぼの広さは約1反(約1000㎡)
  • 初めて訪れた時は除染から5年間経っていたが、人の手が入らなかったため、草木が生い茂り土の栄養が吸い取られていた状態であった。

お世話になった方

吉田健さん
吉田愛梨朱さん

開拓の時からお世話になっている吉田親子が土手作りの手伝いに駆けつけてくれた。
城島の疲れを癒そうと娘・愛梨朱さんがハチミツレモンを差し入れ。
ハチミツレモン→ハチミツの糖分とレモンのクエン酸で疲労回復効果!

松崎隆さん
高井平夫さん

地元福島の建設会社の方々。

菅野好雄さん
遠藤英徳さん

葛尾村の農家さん。
開拓時にはトラクターを貸してくれたりなど、米作りに協力してくれている。

米づくり

苗作り

種まきから3週間後、天候不良が原因で育った苗は去年に比べて細く弱々しい苗に。
1週間後に控えた田植えに間に合わせるため、苗にストレスを与えて根張りを良くする対策を。
去年は手で行っていたこの対策だが、今年は岸が作成した「キシーン2号」を使って新しいストレスの与え方で刺激していく。

【キシーン2号】

効率よく苗にストレスを与えるために岸が竹と藁縄で作った特性マシーン。
これを使えば、竹の負荷が苗にかかり、一気に生長してくれるはず。
→結果は大成功。田植えまでの1週間で一気に4cmほど伸び、最適な長さに。

土手作り

去年、風通しが悪く、農家の大敵であるいもち病にかかってしまったことから、城島は病気対策として田んぼに新たな土手を作ることに。
土手を作ることで、風通しが良くなり、菌が付着しにくくなる。
5月上旬、地元の方達の手も借りながら、全長72mの土手が完成。

いもち病

いもち菌は空気感染するため、伝染のスピードが速く、1週間で田んぼが全滅することも。
米農家にとっては稲の命に関わる恐ろしい病気。
現在の田んぼは、霧が発生しやすく、湿気が多い場所を好むいもち菌にとって、格好の増殖場所だった。
→去年は、予想を上回りいもち病の被害が拡大。
出てきたばかりの穂にいもち菌が感染してしまうと、お米にならなくなってしまう。
そこで、DASH村で学んだ知識を生かし対策を行うことで、なんとか危機を乗り切った。

【苗の出来】

生育の遅れが原因で茎は細いものの、背の高さはむしろ田植えにピッタリの長さに。
細く短く育った苗は、ヒョロヒョロに伸びた苗よりも丈夫に育つ。
→根っこが土に定着するのに10日かかるため、苗の背が高すぎると風の影響を受け、根っこごと倒れてしまいやすい。

苗玉作り

米作りを始めた2001年に明雄さんから学んだ田植え前の準備の一つ。
10~20本ずつ束にしてカゴに入れ、腰にぶら下げて植えやすくする。
結び方は「苗打ち結び」と言われ、苗や収穫した野菜などを束ねる時に使われる。
結んだ紐を引っ張るだけで片手で簡単に解けるので、田植えがスムーズに行える。

ガチ棒引き

ガチ棒を使って、苗を植える間隔の目印を付ける。
→ガチ棒の幅も、師匠である明雄さんから教わったこだわりの30cm間隔。
隣の稲との感覚を広げることで、1株により多くの栄養が行き渡る。

田植え

5月半ば、福島DASH村の仲間達も合流して、22度目の田植え。
平均14センチまで伸びた苗を、城島が改良した田んぼに植えていく。

【田んぼの出来】

開拓したばっかりだった去年に比べて、土は滑らかでトロトロ。
これはいい土の証拠でもあり、苗が植えやすい。

豊作祈願

田植えの後に豊作祈願や、田植えの慰労会として、人々が集まり、料理を食べたり、お酒を飲んだり、踊ったりするのは、「早苗饗(さなぶり)」と言われ、1000年以上も前から全国各地で行われている。

孝子さんの漬物

福島DASH村時代から20年以上慣れ親しんだ味。

焼きおにぎり

砂糖・酒を加えた孝子さん特製の甘辛味噌を塗り、地元葛尾村の名産である塩漬けしたエゴマの葉を巻いて炭火焼きにしたおにぎり。

愛梨朱さんのスープカレー

土手作りに引き続き、田植えの手伝いにも来てくれた吉田親子。
娘の愛梨朱さんがこの日のために、素揚げしたトッピング付きのスープカレーを作ってくれた。
オシャレな見た目と味で大好評。