福島DASH村で、米作りを始める。
<男米>
2002年から育てている品種。「ひとめぼれ」と「タカネミノリ」の交雑種。いもち病に弱い。
<新男米>
毎年、いもち病に悩まされていた「男米」といもち病に強い「ふくみらい」を交配し、病気に強いTOKIOオリジナルの品種「新男米」が誕生した。
<ふくおとこ>
さらなる美味しさを目指して、2016年から品種改良に挑戦。
掛け合わせたのは、明雄さん自らが作っていた「チヨニシキ」。
DASH村がある浪江町の隣に位置する葛尾村で22度目の米作り。
城島、太一、松岡に加え、後輩の岸とシンタローの5人で。
2021年に震災後10年間荒れ放題だった元田んぼを、地元・福島の方々に協力して頂きながら、田んぼに甦らせた。
22度目はさらにうまい米にするため、肥料には福島県やDASH島、新宿の屋上で集めた材料で作ったオリジナル漢方を入れ、前年に悩まされたいもち病対策には、田んぼに新たな土手を作り風通しを良くした。
出来栄えは、前年と比べ病気にかかる稲もなく全体的に大きく粒がしっかりとした実りになった。
確かな手応えを掴み、男たちはさらなるチャレンジへ…
機械が入りにくく管理が難しい。
しかし、斜面のおかげで風通しが良い・日光が当たりやすい・寒暖差が大きいというメリットがあり美味しいお米を作るにはもってこいの場所。
2011年に棚田の一部をお借りして米作りを行っていたことはあるが、段になっている棚田全体で米を作るのは初めての経験。
城島担当の1枚目の田んぼの稲の葉先に茶色の枯れたような跡が。
下の段に行くにつれ葉先が枯れている被害は少なくなっている。
さらに、虫に食べられたような白い跡が稲の至る所に。
太一担当の4枚目の田んぼには、田植え後にしっかりと張った水が全て抜けてしまっていた。
稲を食べていたのは、鼻が象のように長い「ゾウムシ」。
対策は23年前に明雄さんに教えて頂いた“無農薬農薬"。
材料を擦り潰し、煮込むことでエキスを抽出。それを田んぼ全体に満遍なく振りかけることで、強い刺激臭で虫を寄せ付けなくする。
今年は大玉村産の材料を利用した“大玉ブレンド"で対策。
~材料~
※今回使用している無農薬農薬は虫を駆除する目的ではなく、あくまで寄せ付けない為の予防対策として行っております。
簾(すだれ)作り
開拓当初景観をよくしようと松岡が刈ってしまった場所から、風に乗って稲を食べる虫が襲来。
それを食い止めるため、田んぼに生い茂っていた篠竹を再利用し簾を作る。
23年前に明雄さんに教わった“こも"の作り方で、簾を作り隙間を埋めた。
ため池
開拓中の4月、3枚目の田んぼ作りの作業中に見つけた、水が抜けていない湿地の場所。
ここは田植えまでに、田んぼにする重機での作業が難しかった。
水があることを逆手に取り、水を温めるため池を作った。
水が抜けた原因
山の斜面に作る棚田は、段によって土質が変化する。
開拓した棚田は、1,2枚目は黒土で4枚目にかけて赤土に変化する。
粘度質の赤土は固まりやすい性質があり、開拓作業で取り除いた石や木の根っこなどが埋まっていた場所に隙間ができ、そこから水が抜けていってしまった。
そこでため池の一部を掘り、水路作りで余った竹を使って4枚目の田んぼに水をかけ入れた。
順調そうに生長している稲の中に、高さが低くさらに分けつ数も少ない場所が。
田んぼに水を入れる「水口」付近には、水路から流れる雪解け水が直接当たる。
冷たい水は稲の生長を遅らせるため、今までの田んぼでも生長は悪かった。
今年の棚田は4枚の田んぼのため、例年に比べ水口の数は4倍。
生長の悪い稲の数も増えてしまった。
溝切り
地元の米農家の古川さんからお借りした「田面ライダー」。
これは田んぼの中に溝を作ることによって水の通り道を作り、冷たい水が溝を通りながら、太陽の光などで温められて田んぼに全体に広がる。