DASH村 ~新男米~

2001年 ~TOKIOの米作り・スタート~

福島DASH村で、米作りを始める。

<男米>

2002年から育てている品種。「ひとめぼれ」と「タカネミノリ」の交雑種。いもち病に弱い。

<新男米>

毎年、いもち病に悩まされていた「男米」といもち病に強い「ふくみらい」を交配し、病気に強いTOKIOオリジナルの品種「新男米」が誕生した。

<ふくおとこ>

さらなる美味しさを目指して、2016年から品種改良に挑戦。
掛け合わせたのは、明雄さん自らが作っていた「チヨニシキ」。

2022年の米作り

DASH村がある浪江町の隣に位置する葛尾村で22度目の米作り。
城島、太一、松岡に加え、後輩の岸とシンタローの5人で。
2021年に震災後10年間荒れ放題だった元田んぼを、地元・福島の方々に協力して頂きながら、田んぼに甦らせた。
22度目はさらにうまい米にするため、肥料には福島県やDASH島、新宿の屋上で集めた材料で作ったオリジナル漢方を入れ、前年に悩まされたいもち病対策には、田んぼに新たな土手を作り風通しを良くした。
出来栄えは、前年と比べ病気にかかる稲もなく全体的に大きく粒がしっかりとした実りになった。
確かな手応えを掴み、男たちはさらなるチャレンジへ…

米づくりの記録

2022年10月2日「稲刈り」

福島県大玉村

  • 福島県安達郡大玉村は葛尾村から車で西に1時間。
    日本百名山の安達太良山を望む場所に位置する。
  • 米作りは大玉村の一大産業であるが、40年前に比べて田んぼの面積は半分に。
    現在東京ドーム21個分の面積が荒地になってしまっている。
  • 平地と山間部にも田んぼがあり、山間部では棚田が広がっている。

2023年の米作り

  • 元々の田んぼの広さは約1.5反(約1500㎡)。
  • 田んぼのすぐ近くが山のため、傾斜が多く管理が難しいため、30年以上作付けが行われていなかった。
  • 大玉村の山間部にある田んぼは段差が特徴の“棚田"。この田んぼは7段に分かれている。
  • 7段の内一番上と下の段を作業場にし、今年は4枚の田んぼに

棚田

機械が入りにくく管理が難しい。
しかし、斜面のおかげで風通しが良い・日光が当たりやすい・寒暖差が大きいというメリットがあり美味しいお米を作るにはもってこいの場所。
2011年に棚田の一部をお借りして米作りを行っていたことはあるが、段になっている棚田全体で米を作るのは初めての経験。

お世話になった方

米農家
武田 良一さん・武田 政志さん・菅野 武雄さん

田んぼ管理・対策を手伝ってくれた。

米農家 あだたらドリーム・アグリ
古川 沙織さん

米作りのアドバイスをいただいた。

國分菓子店
國分 修一さん

ししおどしの材料で捨てる予定だった水飴に使用した一斗缶をいただいた。

半勝陶器店
半谷 勝則さん

DASH村のあった浪江大堀地区で大堀相馬焼の窯元として生活していた。
震災後、帰還困難区域に浪江町が指定されたため、伝統を絶やさぬよう窯を持つ場所を探し続け8年前に大玉村に移住し、窯を再開した。
ししおどしの材料でひび割れなどで売り物にならない壺をいただいた。

アットホームおおたま
國分 純一さん・荒川 幸則さん

ししおどしの材料でサビなどで使わなくなった鍋をいただいた。

遠藤 史貴さん

大玉村にあるキャンプ場・フォレストパークのスタッフの方。
ししおどしの材料で使わなくなったテントの骨組みをいただいた。

菅野 寿希也さん・莉久也さん

地元大玉村で大工として働く傍ら、農業のサポートになればと農業用ドローンで薬剤の散布を行っている。
カメムシ対策用に作った焼き肉のタレを散布してくださった。

米作り

ししおどし

【稲の生長】
猛暑に見舞われた福島であったが、ほとんどの稲は出穂していた。

【イノシシ対策】
葛尾村でも被害に遭ったイノシシの痕跡が田んぼのすぐそばまで田んぼが被害に遭う前に、3年目の岸が去年のイノシシ対策からレベルアップした「エンタメイノシシ対策」を考案。

【過去のイノシシ対策】

2021年
田んぼの周りにロープを張り巡らせ、短冊状の竹を吊るしイノシシが触れると音が鳴り、聞き慣れない音に驚いたイノシシを追い払う。

2022年
ししおどしを田んぼの周りに設置。
普段は竹の下に石を置いて鳴らすが、今回は石の箇所にドラム缶や鍋などの金属を置くことにより、大きな音を出すプランでイノシシから稲を守る。

【材料集め】
聞き慣れない音に敏感なイノシシの習性を利用し、金属製の音のなるものを集める。

【ししおどし作り】
地元大玉村の皆さんの協力で、水路作りにも使用した竹を利用し4つのししおどしを作った。
エンタメ感を出すために、田んぼの周りをロープで囲い、そこに頂いてきた音の出る材料をぶら下げる。ししおどしの先端にくくりつけた紐をロープに繋ぎ、反動を使って揺らすことによって、材料同士がぶつかり音が鳴る。

【岸レディオ】
岸が約7分間ラジオを収録。田んぼの入り口に置くことにより、イノシシが人の気配を感じて避けることを期待。

カメムシ

【対策】 焼き肉のタレ
イネ大事典によると焼き肉のタレに含まれる、香辛料・植物油・酵素がカメムシに効果が期待できる。

【カメムシ対策用オリジナル焼き肉のタレ材料】

  • 唐辛子:5段目の畑で収穫。
  • トマト:5段目の畑で収穫。
  • エゴマ油:2022年葛尾村の畑で収穫。
  • 玉ねぎ:地元の武雄さんからいただいた。
  • にんにく:地元の武雄さんからいただいた。

【焼き肉のタレレシピ】

「カメムシ用」

  1. トマト、玉ねぎをすりおろす。
  2. 唐辛子を細かく切る。
  3. (1)と(2)を混ぜ合わせ、エゴマ油を入れる。
  4. 濾した液体を7500倍に薄めて完成。

「人間用」
酒、醤油、みりんを入れた鍋にカメムシ用に作ったタレを入れ煮込む。

【ナスカルビレシピ】
畑でとれたナスを2cm幅に切り、両面に軽く焦げ目が着くまで焼く。

稲刈り

【稲の生長】
8月下旬、海でロケをしていた城島の元に古川さんからの電話が。
今年の猛暑で稲の生長が予定よりも早く、一刻も早く稲刈りをしなければならない状況に。
(9月27日予定→9月15日に)
そこで、城島、松岡、岸に加え福島の仲間たち、葛尾村、大玉村の皆さんと23度目の稲刈りを。

【乾燥】
乾燥させないと、水分が多く、美味しい米にならないばかりかカビも発生しやすい。
天日で干す事で旨味が凝縮する。
葛尾村では「はせがけ」で乾燥させていたが、今年の田んぼは「棒かけ」で乾燥させる事に。

  • はせがけ
    風の通りが悪い場所では、ひと束ずつ掛け、それぞれへの風当たりを良くし、日光を当てて乾かす。
  • 棒がけ
    縦に刺した棒に、井桁状に稲を乗せていく棒がけは風にも強い。
    お借りしていた難波さんの田んぼは風が強いため、「棒がけ」で乾燥させる。

【脱穀】
脱穀に使うのは、福島DASH村でも使っていた足踏み脱穀機。
今回は地元の農家さんにお借りした。
足でペダルをこぎ、爪の付いた筒を回転させることで、米の粒だけを外す。

【籾摺り】
籾の殻を外して、玄米にしていく作業。
今年は青米が多く、これが多すぎると味にも影響が。
また、心なしか粒が小さく感じた。

【精米】
玄米を磨き。糠(ぬか)をとる事で白米になる。

【メッシ】
苗作りの準備していた時に選抜した岸特別米。
塩水選を通常よりも濃い濃度で行うことで、より中身の詰まった良い種を選出。

【食卓準備】

新米の米研ぎ

  • 精米したては吸水性が高く、不純物を吸収しやすいため研ぎ汁はすぐ捨てるのがコツ。
  • 粒が割れやすいため、優しく研ぐ。

釜焚き
羽釜はその形状から、米1粒1粒に熱がムラなく伝わり、ふっくらと美味しく炊き上がる。

豚汁

具材を細長く切ることで皆さんの健康・長寿を願う。
隠し味としてバターを入れることでコクが出てまろやかになる。
「食材リスト」

  • にんじん、大根、ごぼう、里芋、ネギ、こんにゃく、油揚げ、豚肉、レタス、豆腐
  • バター、味噌

麻婆茄子トマト

さらにお米を美味しくいただくために畑で育った野菜を使った松岡考案のレシピ。
「食材リスト」

  • ナス、唐辛子、豚肉、にんにく、ネギ、しょうが、トマト、白髪ネギ
  • 塩、豆板醤、甜麺醤、オイスターソース、鶏ガラスープの素、水溶き片栗粉

新宿マンゴー

福島DASH村でも挑戦していたマンゴー栽培。順調に実をつけていたが、今年の記録的な猛暑で生長途中の実が次々と落下。残った2つに望みをかけた。
新米をいただく1週間前、東京新宿区の東京富士大学にて、2つの実は木から養分を十分に吸い取って、落下防止用のネットでキャッチされていた。
しかし、この時点では 実の中にデンプンが溜まった状態。
これを甘く・柔らかくするために追熟を行なった。
追熟:常温で保存することでデンプンが糖に変わり・甘くなる。
12年越しに福島で仲間と共にマンゴーをいただいた。
糖度は平均越えの19度。