DASH村 ~新男米~

2001年 ~TOKIOの米作り・スタート~

福島DASH村で、米作りを始める。

<男米>

2002年から育てている品種。「ひとめぼれ」と「タカネミノリ」の交雑種。いもち病に弱い。

<新男米>

毎年、いもち病に悩まされていた「男米」といもち病に強い「ふくみらい」を交配し、病気に強いTOKIOオリジナルの品種「新男米」が誕生した。

<ふくおとこ>

さらなる美味しさを目指して、2016年から品種改良に挑戦。
掛け合わせたのは、明雄さん自らが作っていた「チヨニシキ」。

<メッシ>

2023年の塩水選で通常よりも濃い濃度で行い、より中身の詰まった良い種を選出した岸の特別米。

2024年の米作り

大玉村で2年目の米作り。
昨年、手をつけられず畑にしていた5枚目の畑を、今年は田んぼに復活させた。
3月下旬、5枚目の田んぼの真ん中に聳え立つ高さ5m・直径最大25cmの桑の木をもう一段下に移植させ田んぼ作りスタート。
葛尾村でお世話になった畜産農家『牛屋』の吉田さんに牛糞堆肥をいただき、撒いて耕運。
5月中旬、5年ぶりに福島で育てた苗で、DASH村の仲間とともに田植えを行った。
初夏には、今年田んぼにした5枚目の水抜け対策・雑草対策を行い、2024年の夏本番を迎えた。

虫対策・無農薬農薬作り

【稲の状況】

穂が垂れ始め、一見十分な生長具合に見える8月初旬の棚田。しかし、近づいてじっくり観察すると、葉先が食べられたあとや、穂の中が吸われて枯れてしまっている稲が多数ある。原因は、田んぼの中でたくさん飛び跳ね回っているイナゴ。さらに、米を黒く変色させてしまうカメムシも多く見受けられた。
昨年暖冬であった大玉村の田んぼには、成虫が越冬し、多くの虫が発生した。

【虫対策】

対策は24年前福島DASH村で明雄さんに教えてもらった“無農薬農薬"。今年はさらにスパイシーなものにしようと策略を立てた。古川さんにアドバイスを求めると、大玉村のヨコハマ会にヒントがあると伺い、材料集めに向かった。

~材料~

  • ニラ:特有の匂いの元であるアリシンが殺菌作用を持つ。(無農薬農薬定番の材料)
  • ニンニク:アリシンが殺菌作用を持つ。(無農薬農薬定番の材料)
  • ショウガ:(無農薬農薬定番の材料)
  • 酒:(無農薬農薬定番の材料)
  • 唐辛子:辛味成分であるカプサイシン、サポニンに殺菌作用がある。(無農薬農薬定番の材料)
  • 酢:リンゴ酸、クエン酸、酢酸に殺菌能力がある。(無農薬農薬定番の材料)
  • ドクダミ:その匂いに防虫作用があると言われる上、強い殺菌効果のある成分も。

~初めての材料~

  • センブリ:苦味成分セコイリドイド配糖体には防虫効果の期待ができる。
  • ミント:香り成分に防虫効果が期待できる。
  • 赤シソ:匂いに含まれる成分に防虫効果・殺菌作用がある。
  • スパイス:(シナモン、カルダモン、八角、グローブ)
    シナモンアルデヒドという成分はゴキブリ対策になる。

※今回使用している無農薬農薬は虫を駆除する目的ではなく、あくまで寄せ付けない為の予防対策として行っております。

【サウナ】

シンタローが作った苗小屋「育て太郎」のなかで、田んぼ作りの際に出てきた硬い石を炭火で熱してサウナにし、疲れを癒した。ロウリュウに使用したのは、いただいたミントで作ったミント水。サウナの後の水風呂は、城島と藤原が作ったプールに水を溜めて使用。

稲刈り

【稲の生長】

順調に稲が育ち、稲刈り当日を迎えた。さまざまな対策を施した稲は見事に生長し、頭を垂れている。高さのばらつきも少なく、実もパンパンに入っている。
福島でお世話になった仲間たちを迎え、24度目の稲刈りがスタート。

【乾燥】

乾燥させないと、水分が多く、美味しい米にならないばかりかカビも発生しやすい。
天日で干す事で旨味が凝縮する。
昨年同様棒かけを行った。
天日干し米は市場でもプレミアがつく。

~棒かけ~
縦に刺した棒に、井桁状に稲を乗せていく棒がけは風にも強い。

【脱穀】

脱穀に使うのは、福島DASH村でも使っていた足踏み脱穀機。今回は地元の農家さんにお借りした。足でペダルをこぎ、爪の付いた筒を回転させることで、米の粒だけを外す。
その後は“箕"を用いて軽い粒や藁くずを取り除く。

【籾摺り】

籾の殻を外して、玄米にしていく作業。
玄米は、食物繊維が豊富で、美容にも期待できる。

【精米】

玄米を磨き、糠(ぬか)や胚芽をとる事で白米になる。

<新男米>
粒の大きさが揃っていて、色艶が良い。割れ米も見受けられず、良い出来だった。

<メッシ>
塩水選時に塩分濃度をより濃くして選りすぐりの粒を種にしたメッシ。
新男米よりも粒が大きく、光沢がある。

食卓

【米とぎ】

  • 精米にしたてのお米は吸水性が高く、不純物を吸収しやすいため、とぎ汁はすぐに捨てる。
  • 粒が割れやすいため、優しくとぐ。
    ※昔は、現代ほど精米技術が高くなかったため、お米の表面の糠を落とすためにもゴシゴシと洗っていた。

【羽釜炊き】

羽釜はその形状から、米1粒1粒に熱がムラなく伝わり、ふっくらと美味しく炊き上がる。

【押山さん しいたけ】

新米が炊き上がるまで我慢できず、押山さんからいただいたしいたけを七輪で焼いて食べた。押山さんイチオシのバター醤油でいただく。
弾力が桁違い、ふわふわしているがしっかりとした押山さんのしいたけは、全員が唸る美味しさだった。

【料理】

~豚汁作り~
今年は材料を藤原が下処理し、松岡監修のもと調理。隠し味にオイスターソース、コチュジャンを入れ、DASH村特製豚汁に。
<材料>
エゴマ豚 豚バラ肉、押山さんしいたけ、ニンジン、ゴボウ、大根、白菜、里芋、こんにゃく、出汁、オイスターソース、コチュジャン

~麻婆なす&ピーマン~
昨年に引き続き、お米を美味しくいただくために畑で育った野菜を使った松岡考案のレシピ。
<材料>
エゴマ豚 細切れ肉、なす、ジャンボピーマン、生姜、ニンニク、唐辛子、豆板醤、甜麺醤、オイスターソース、紹興酒、水溶き片栗粉、隠し味で完成した豚汁の汁

~納豆餃子~
藤原がみんなに喜んでもらえるようにと考案した納豆レシピ。
朝から下ごしらえをし、大きなパエリア鍋を使用して焼いた。
<材料>
納豆、納豆のタレ、塩揉みキャベツ、塩揉みネギ、生姜、ニンニク、木綿豆腐、餃子の皮

~孝子さんのお新香~
孝子さん梅干し、きゅうり漬け、カブの漬物、ニンジンのお漬物

~ごぼうの佃煮~
食卓に参加できないシンタローが稲刈りロケ後に新米に合うおかずを調理。
畑で採れたごぼうと唐辛子を使い、甘辛く味付けした。
<材料>
畑で採れたごぼう、畑で採れた唐辛子、ザラメ、酒、みりん、醤油

~イナゴの佃煮~
イナゴ対策時に捕獲したイナゴをDASH村の仲間の君子さんに下処理してもらった。イナゴをカラカラに炒め、味付けした。
<材料>
イナゴ、みりん、砂糖、酒、醤油、塩

福島県大玉村

  • 福島県安達郡大玉村は東北新幹線郡山駅から北へ30分。
    日本百名山の安達太良山を望む場所に位置する。
  • 米作りは大玉村の一大産業であるが、40年前に比べて田んぼの面積は半分に。
    現在東京ドーム21個分の面積が荒地になってしまっている。
  • 平地と山間部にも田んぼがあり、山間部では棚田が広がっている。

お世話になった方

大玉カレー
臼井秋平さん

大玉村でお世話になっている米農家 古川さんの友人で、ヨコハマ会メンバーの一人。
旅館のひと区画で大玉村の食材をふんだんに使用したオリジナルカレーを考案し提供。
今回は、カレーの試作で使用したスパイスの余りと、旅館の庭に生えていたセンブリとドクダミをいただいた。

きよミルク
千葉清美さん

大玉村でお世話になっている米農家 古川さんの友人で、ヨコハマ会メンバーの一人。
夫の転勤を機に、自然豊かな大玉村に永住を決意。
現在は、地元 安達太良地域の生乳を使用したソフトクリームを販売。
今回は、駐車場付近に生えていた草刈り前のミントをいただいた。

<ヨコハマ会>
臼井さん、千葉さんをはじめとする、横浜から大玉村に移住してきた方々の集まり。
定期的に交流しているという。

しいたけ農家
押山征男さん

大玉村で菌床を用いてしいたけを栽培しているしいたけ農家。
7月には菌床堆肥を分けていただき、田んぼに撒いた。
7月に訪れた際にはまだ旬ではなく生えていなかったしいたけを今回は分けていただいた。

2023年の米作り

日本百名山 安達太良山の裾野に位置する大玉村で米作り。
30年以上作付けが行われていなかった、草木が生い茂る7段の元棚田を地元の皆さんの手助けを受け、4枚の田んぼに復活させた。
棚田ならではの問題や、虫の被害、猛暑による収穫時期の早まりなど様々な問題があったが、9月中旬に稲刈り、9月末に待望の収穫祭を行うことができた。

棚田

機械が入りにくく管理が難しい。
しかし、斜面のおかげで風通しが良い・日光が当たりやすい・寒暖差が大きいというメリットがあり美味しいお米を作るにはもってこいの場所。