2005年5月1日(日)/30分枠
スコアボードの人生
〜 楽天に夢をつないだ男 〜
制作=宮城テレビ
半世紀ぶりに誕生した新球団・楽天イーグルス。その陰で静かに球場を去った男がいる。木村稔75歳。高校時代甲子園に出場、大学・社会人と華やかな道を歩んだが、交通事故で野球を断念。リハビリで始めた書道の腕を買われ、スコアボードの作成を任される。わずか5センチ、スコアボードの隙間から32年もの間試合を見続けてきた彼は解体されるスコアボードを前に言った。「体の一部が壊された…」4月1日、楽天のホーム開幕戦。新スタジアムに木村さんの姿があった。


 2005年5月8日(日)/55分枠
1億3千万分の300=0ですか?
〜 治療を求める稀少難病患者たち 〜
制作=日本テレビ
50万人に1人の確率。子供たちが苦しむごく稀な病気に、待ちに待った治療薬が米国で開発された。その薬が先進国中、日本にだけ入ってこない。薬事行政の壁が、日本の患者たちの生きる希望の前に立ちはだかる。薬の安全性を証明するため、中井耀君(6)は父親と米国に渡り、新薬の治験に参加した。慣れない外国暮らしと家事に懸命の父。寂しさに堪えて治験に臨む耀君。日本に残る母…。「稀少難病」をめぐる問題と懸命に未来を切り開こうとする家族の姿を追った。


 2005年5月15日(日)/30分枠
火山難民
〜 三宅島…遠い故郷 〜
制作=日本テレビ
4年半ぶりの帰島…三宅島には厳しい現実が待っていた。鍬一つで広大な畑を開墾し、島一番の野菜の出荷量を誇ってきた大年武直さん(80)。自宅も畑も高濃度地域に指定され、立ち入りさえ制限されている。「もう一度畑をよみがえらせる」ガスマスクを持参してアパートと畑を往復する80歳の闘いが始まった。一方、家族を東京に残し帰島を決意した郵便局員・筑波紀元さん(43)。火山ガスにより平穏な日々を阻まれた人達を追う。


 2005年5月22日(日)/30分枠
奪われた夢
〜 薬害肝炎…エリコの青春 〜
制作=長崎国際テレビ
2001年3月。厚労省はクリスマシンなど血液製剤を納入した病院名を公表、検査を呼びかけた。新聞に載った803の病院。その中に福田衣里子(24)さんが生まれた病院があった。「まさか」…検査の結果は陽性、?型肝炎に感染していた。福田さんは大学をやめ治療を開始。パン職人の夢も諦めた。一時は薬の副作用で立つこともできず髪の毛も抜けた。「私は安全なはずの薬で病人にさせられた」福田さんは実名を公表し法廷に立った。


 2005年5月29日(日)/55分枠
赤ちゃんと語ろ
〜 笑わない天使たちのSOS 〜
制作=読売テレビ
多発する虐待や育児放棄。「幼い命を救うカギは赤ちゃんとの対話」と語る神戸の助産師、敦賀陽子さん(59)。自称「出張子育て何でも屋」。家にこもりがちな産後間もない母子を訪問し、救ってきた。去年の春、敦賀さんは必死にSOSを発する二人の新生児に出会う。二人の共通点は笑わない、寝ない、泣き続ける…。敦賀さんはまず母親の話を聞き、心を解く。そして最も確実な育児法、わが子のメッセージの読み方を教え始めた。