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渡辺いっけいが語る「崖っぷちホテル!」の醍醐味「意外なところに伏線を張っています」

2018.05.20 公開

毎週日曜夜10時30分〜放送の日本テレビ系ドラマ『崖っぷちホテル!』。
5月20日(日)には第6話が放送される。

今作の舞台となる「ホテル グランデ・インヴルサ」の古株スタッフ(元・副支配人、現・主任)の時貞。高圧的でありながら実は小心者、そしてホテルの過去に関して秘密を抱えているというキャラクターだが、第5話の最後には時貞を訴えるという手紙がホテルに届いた。第6話・第7話ではその告発状に関する疑惑の行方と、時貞の知られざる本音が明かされていく。時貞役を演じる渡辺いっけいにインタビューを行った。

時貞が隠しているダークな部分

--まず、現場の雰囲気はいかがですか?

実は人見知りなのですが、人見知りの人間から見ても打ち解けやすい人が集まっているなと思います。撮影二日目、お笑いから参加している3人(宮川大輔、くっきー、チャド・マレーン)が喋っていたところに鈴木浩介くんががっつり入って、楽しそうに話を聞きながらゲラゲラ笑い出したんです。これが(現場の雰囲気が決まる)キーポイントだったなと思いますね。鈴木浩介くん本人にそんな気はないと思うんですが、彼は(周りを)繋げるキーパーソンだと思います。
また、テレビ局の内幕ものを演じた作品などのいわゆる「グループもの」、チームでの芝居をやった時の雰囲気にも似ています。チームみんなで出ていくような作品は楽しいので好きですね。

--時貞というキャラクターについては、どのように捉えていますか?

最初に福井(雄太)プロデューサーから、観ている人が「バカだなこいつら」と思われる位の感じでキャラクター作りをしてほしいというお話があったので、コミカルにやろうと。ただ時貞はダークな部分・隠している部分があるので、それが重い面といいますか、自分の中でも(演じる上で)複雑になっているところです。みんなでわっと打ち解けるシーンでも、時貞は打ち解けられないのはそこ(隠している部分)がネックになっているんですね。

これから気になるのは佐那との関係性

--時貞の本性が明かされていく第6話の見どころについて教えてください。

清掃部が「こうじゃないか、ああじゃないか」と推察するシーンが多いので、そのパートが視聴者の人たちをリードし同調させるのではないかと思います。ただ、実は土田(英生)さんの脚本が巧妙にできているので、(その視聴者の同調を)うまく裏切れたらと思います。役者としても、その脚本を体現するにはワンカットずつしっかり考えてやらないといけないなと思わされます。

--高圧的な役として描かれている時貞ですが、彼のホテルでの存在感は今後変化していくのでしょうか?

一番気になっているのは今の支配人・佐那との関係性がどうなるかですね。主任・時貞はおそらく、佐那を小さい頃から知っているんです(編注:時貞は、先代の支配人である佐那の父がいた頃からこのホテルで働いている設定)。今は「佐那さん」や「支配人」などと呼んでいますが、作中で一回だけ「佐那ちゃん」と呼んでいるんですよ。りょうちゃん演じる枝川さんと「佐那ちゃんのお父さんのことだよな」という会話をするシーンがありました。
そんな時貞と佐那の距離感はなかなか難しいものだったのですが、やっときっちり関係性を表現できるのが第6話、第7話だなと思います。戸田恵梨香ちゃんとは何度か共演していますが、「今回は距離感が微妙ですね」などと事前に話し合わなくても、(距離感の難しさを)感じているだろうなとわかるんです。そこにこれからお互いがっつり向き合うことになるので、役者として面白いところですし、緊張するところでもあります。

--キャストとの掛け合いで意識している点はありますか?

(ドラマでは)それぞれのキャラクターごとに接する時の圧とオーラとリズムがありますが、時貞はそれが近い人・遠い人のメリハリがあって面白いなと思います。
特に鈴木浩介くん(丹沢)やりょうちゃん(枝川)との絡みが多いですが、りょうちゃんとやるときは、りょうちゃんのリズムの間を埋めていくような演じ方をしています。(時貞は枝川に)惚れているので、彼女のリズムを元にして(時貞からは)崩さないようにしようと。鈴木浩介くんとやるときはフリージャズに近いです。リズムを探りながらも、最終的にノリでやろう!というところが僕と似ているんです。(お互いに)それをわかっているのでほとんど打ち合わせなしで、リハーサルを何回かやるうちに「こういう感じかな」と。そして本番でもまた違ったりするのを、お互い楽しんでやっています。

--そういったキャストとの掛け合いは、事前にイメージされているものなのでしょうか?

台本をもらったあと「こういう感じかな」とニュアンスをシミュレーションしながらセリフを頭に入れて現場に行きますが、若い時は「考えてきたリズムでやるのが面白いはずだ」と、相手役のリズム関係なしに「このリズムでいく」とグイグイリードを取るところがありました。ただ最近はそうではなく、委ねる時は委ねて、現場でリズムを探って作っていく感じに変わってきましたね。

「崖っぷち」のピンチは、仕事を続けて乗り越える

--「崖っぷち」が今作のテーマということで、これまでのキャリアで「崖っぷち」なピンチと感じられた時期がもしあれば、それをどう乗り切ったか教えていただけますか?

具体的に「この時期にこうだった」ということはないですが、自分の芝居に自信がなくなった時、これはヤバイなという時がありました。でも結局どう乗り越えたかというと、仕事をやることでした。役者は(周囲と)コミュニケーションを取らないと成り立たない仕事です。しんどいなりに現場に行って、役者さんやスタッフさんとコミュニケーションを取ると、そこにヒントがあったりして。さらに、頂いた台本のセリフで立ち直ったりもしました。元気な役が憑依するかのように自分自身も元気になっていくんですよね。やめないで(仕事を)続けることはそのような良さがあります。
(演じる作品の)成功は自分だけで勝ち取れるのではなく、自分ではない様々な力が関係してこそだと思います。ならば、自分は続けていないとその成功に出会えないですし、目の前の仕事をきちっとやらないと次に呼んでもらえないわけです。そうなると、すごくシンプルなところに行き着くんです。ちゃんとその時の仕事で、ベストを尽くす。怠けそうな時やあぐらをかいちゃいそうな時もありますし、みっともないな、失敗したなと思うこともありますが、とにかく続けることは大事だなと思います。

--最後に、今作のこれからの見どころについても教えてください。

コメディと銘打っていて、土田さんもそういう脚本を書いているのですが、実は意外なところに伏線を張っています。演じているとハッと(その伏線に)気づいて「危ない危ない」と思うような時があります。ヒントのようにセリフが繋がっていて、「ちゃんと、ここでこういうことをこの人に言わせているんだ」という仕掛けが結構あるんですね。何気ない会話だと思っていたら、あとで意外な理由に気付いたりするという面白さが、このドラマにはあるなと思います。

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