2012年7月10日放送

氷の塊を思い通りに形作る人がいます。氷彫刻職人 平田浩一さん
チェンソーやノミで四角い氷が見る見るうちに姿を変えていきます。
その技は、まさに氷のアーティスト。
まばゆく仕上がった作品は人々を魅了します。

「氷の作品が僕の顔。作品を通してお客さんと接する部分があって。」

二十歳から父の下で修業してきた平田さん。

「3年やっても5年やっても、マネする事が難しくて、
形にするのが精一杯で、うまくいかないモノがあれば、
壊して最初から作りなおすことも・・。」

彼を夢中にさせたのは氷の魅力。
それは、時間(とき)が経てば消えてしまう儚さ。

「一瞬一瞬の作品の輝きみたいなのが溶けてなくなるから氷彫刻はいい。」

そんな彼が心惹かれる言葉、・・・それは…

「時よ止まれ お前は美しい」

輝き方が刻一刻と変化していく氷彫刻。最高と思える瞬間思わず叫びたい
ゲーテの言葉。

「一瞬の芸術って言われてますけどね、同じ作品はもう二度と作った本人も
見れないですからね。他の作品にはないかなって感じですかね。」

平田さんは、氷の輝きを人々の心に刻み続けます。