2013年12月3日放送

ヨーロッパの香りを、その一皿に盛り込んで…
日本人で唯一、オリエント急行のシェフを務めた曽村譲司(そむらじょうじ)さん
主にヨーロッパ大陸を走る豪華列車「オリエント急行」は、
世界中のセレブが利用する旅人たちの憧れ。

「多くの国境をまたいで走っているということで、車窓の景色にマッチしたお料理が一番の魅力だと思っています」

しかしその厨房は決して優雅なものではありませんでした。

「(最初は)慣れませんでしたね。限られた厨房スペース、限られた収納スペースの中でお客様に満足して頂くような料理を提供する、ということで苦労した点が多々ありましたね」

当時の経験を生かし、オリエント急行の料理が味わえるお店を都内にオープン。
列車そのものも再現しました。

「オリエント急行は時間とお金に余裕がないと、なかなか体験できない。
少しでもオリエント急行に乗った感覚を味わって頂ければ幸せです」

そんな曽村さんが共感した言葉、それは…

『魂の最も高度な完成は、人を楽しませることができるということにある』

フランスのモラリスト、リュック・ド・クラピエ・ド・ヴォーヴナルグの言葉です。

「お客様が喜んで頂ければ、やっている甲斐があるかなと思います」

旅情をかきたてる味が、ここにあります。