2014年5月13日放送

華やかな役者たちの足元を彩る…。
足袋職人 福島茂雄さん
市川海老蔵さんをはじめ歌舞伎や能、狂言…。
数々の名優たちに足袋を作り続けて240年の「大野屋」。

「踊った時に足がすっきりと細く見えるように意識して、底を小さく上をふっくらとして、キュッと締まってスタイルよく見えるように工夫した型を作っています」

足袋作りには、足の大きさに合わせた「型」が不可欠。
お店には役者一人一人の「型」を取った紙がすべて残されています。

「歌舞伎役者さんの型紙ですね。これが海老蔵さんの型紙、これは染五郎さんの型紙」

名だたる役者たちの一足の足袋を作るのに
かかる期間は1ヵ月以上。

「何度か作り直すことはありますね。足の立体に対して、平面の生地で作るので、
しわが出ないようにするのはなかなか難しいです。いい商品を作るために、どうしたらいいのかをいつも考えて作っております」

そんな福島さんが共感した言葉、それは…

『事を成し遂げる者は愚直でなければならぬ』

その足で、日本を新しい時代に導いた、勝海舟の言葉です。

「1つ1つ丁寧に、いいものを作っていきたいと思っております。」