2014年11月11日放送

暗闇に浮かぶ、つかの間の芸術。
光り絵の画家 和代人平(わしろ じんぺい)さん。

「企業秘密なんですが、塗料を塗って、筆の代わりにしてペンライトで絵を描いています。ペンライトにも秘密があって、市販されているものではないです。これで描いています。」

ライトで描き浮かび上がる「光り絵」は
後に残ることはなく、描いたそばから消えてゆきます。

「時間軸のある一枚の絵を仕上げているという感覚なんですね。消えてしまうからこそ美しい。その刹那的な美しさっていうのは、自分でも気に入っています。」

本来はパステル画の画家。
その修行は28歳から独学で始め、腕を磨きました。

「一つの仕事に3枚くらい描くのね。それで選んで持っていく。一枚で仕上げたってことはないですね。」

常に挑み続けた、和代さんが共感する言葉、それは・・・

『ツトメテヤマズ、君子ノヒトニマサルユヘンナリ
(努めて止まず、君子の 人に勝る所以なり)』

努力することが大事という、江戸時代の儒学者・貝原益軒(かいばら えきけん)の言葉です。

「人の2倍やって半人前っていう意識でね。これからずっとやっていけば、5年10年経った時にプロの人達に追い付くんじゃないかな。」