2015年6月30日放送
時と色を重ねて咲く、手作りの花…
花職人 中村睦子さん。
「１００個バラを作れば、１００個全部表情が違っていい、というのが私の花づくりの信念。」
中村さんが作るのは「染の花」と呼ばれるアートフラワー。
ただ一輪のために幾枚もの布を裁ち、
花びらひとつひとつに色を重ねます。
「これ（花びら）をね、まっすぐにするのか、ちょっとカーブを入れてあげるのか…。
（花の表情は）ぜんぜん違ってくる…」
表情を与えられた美しい花たちは、花嫁も彩ります…
「お花が出来てそれを相手につけて、相手が美しく見えるっていうのは、すごく作り手としては一番の喜びですよ。」
花を咲かせ続けて５０年。
今も忘れられない一輪があります。
「うちの叔母が布で染めた花をつくって、こんなに綺麗なものができるんだって、すごくその時感動があったことを覚えている…。」
そんな中村さんの心に響く言葉、それは…
『才能は永い努力の賜物である』
フランスの小説家 フローベールの言葉です。
「お花は１００年も２００年もつという思いがありますので、お部屋を飾るにしても空気のような形で、私のお花を置いて下さればいいなと思ってます。」