2015年7月14日放送

描く筆は1本のローラー。
ペイントアーティスト さとうたけしさん。

「(塗料を)一回とぷっと浸けて、染み込ませれば一回で描けるんですよ。(ローラーは)誰も気付かなかった最強のツールじゃないかなと僕は思っていますね。」

ペイント用のローラーで描くローラーアート。
ライブパフォーマンスも作品の一部です。
一つの作品にかける時間は10分程度。
このスピードが作品にもう一つの意味をもたらします。

「(観客に)途中いろいろ想像してもらいながら、ラスト1分とかで一気に絵が浮かび上がるとか、そういう演出を心がけています。」

そのテクニックも見せ場の一つ。
塗料を漉すための網で鱗を表現し、力の加減でグラデーションも描きます。
以前は壁画アートの職人だった、さとうさん。
しかし、特別な教えを受けた訳ではありません。

「僕は、職人として絵を描いてきたっていうスキルが、ローラーアートにすごく生かされるんじゃないかなと思います。」

そんな、さとうさんが大切にしている言葉。

『もしあなたが、それを簡単に説明できないなら
 あなたはそれを十分に理解していないのだ』

物理学者、アインシュタインの言葉です。

「圧倒的なスピードというのに魅力を感じて、可能性を感じて、これは追究する価値があると思いましたね。」

ローラーで、アートの世界を塗り替えます。