2015年12月22日放送

古都の町並みの景観を守る…

洗い屋 神門(かんど)幹典さん

年末の京都。

ササラを手に、町家の木造建築を磨くのが「洗い屋」の仕事。

「町家の魅力を伝えて行くのが、僕たちの仕事。ただ単に(掃除して)木を白くするだけじゃなくて、周りの雰囲気とか建物の全体を見て、(木目の)色合わせをしなければいけないところが、1番難しいですね」

時とともに汚れてゆく木造建築…
その建物を蘇らせる(「洗い屋」の)粋な仕事に感動を覚え
10年前、神門さんは師匠の門を叩きました。

「古くなった木がこんなにきれいになるんだっていうのに凄く感動した」

今では、京都の名だたる木造建築も手がけます。

「この洗い屋っていう仕事を、認知してもらって、
僕たちを利用してもらったらありがたいですね」

そんな神門(かんど)さんが大切にしている言葉…それは、

「この世をば どりゃ お暇(いとま)に せん香の 煙とともに 灰(はい)左様(さよう)なら」

人生を謳歌し世を去った 十返舎一九、辞世の句です。

「自分のやりたいこと思いっきりやって亡くなられたんやな。
いろんな人を助けて、いろんな人に慕われて、自分もこんな風に生きたいな。
この仕事(洗い屋)だけは絶対に…まっとうしたい」