2016年1月12日放送

懐かしい はた織りの音が響く…

秩父太織(ちちぶふとり)の職人 和田寿子(としこ)さん

楽しく、次はどんなのが作れるのかなと思いながら毎日機織りしてます。

江戸時代から養蚕と製糸業が盛んな秩父地方。

秩父太織は、糸に独特の節がありながらも滑らかな手触りの絹織物で、
売り物にならない、大きさが不揃いの繭を使っています。

養蚕農家の副業として、自分の家で糸にして、自分たちの野良着にしたり帯にしたりっていうのが始まりなので、秩父太織の工程は1人で全部やることになってます。

一人で糸を紡ぎ、染め、織り上げる「秩父太織」。
和田さんの父親も、その職人の一人でした。
父親の作品に触れたとき

父の作っていたマフラーなんですけど、すごく使ってて気持ちいいので、
こんな布ができたらいいなって思って…

父親の残した技術を受け継ぎたい…
そんな和田さんが共感した言葉。それは…

「成功にトリックはない。私は与えられた仕事に全力をつくしただけだ。」

鉄鋼王と呼ばれた(アンドリュー・)カーネギーの言葉です。

「いいか いいか」ってなっちゃうと、ズルズルしちゃう。
だから納得のいくものを一つずつ作れたらいいなって思ってます。