2016年3月8日放送

日本で ただ一か所。下町の工場が(ゼロから)作る、日本の基準…

基準温度計職人 赤松功弓(あゆむ)さん

「基準器が50度を示したら、それが日本の50度になるんです。」

測れる温度は、マイナス56度から360度まで、
ここで作られる8種類の温度計が日本の温度計の基準となります。
1度の100分の1の誤差も許されません。

「ガラスって生き物みたいなものなので、機械だとやっぱり難しい。」

温度計に目盛りを刻むのは 手作業。
機械でも出来ない、経験と技術が求められます。

「見えてないと仕事にならないですね。ハンドルと、これを均等にリズムと 人の目でやっていくしかない。」

明治時代から100年以上。その技術を伝える職人は、わずかに7人。
中でも最年少の赤松さん、プレッシャーは…?

「…あります!でもやっぱり、うちの品物がないと、日本の温度をちゃんと計れない。この技術を残していきたいと思っています。」

そんな赤松さんが、工場の先輩から受け継ぐ言葉。

『全身全霊』

体力と精神力のすべてをかけ、仕事に望めと託されました。

「止まっちゃいけない。常に、前に 前に。希少な仕事だと思うので、ずっと続けていくことが仕事だと思っています。」