2016年5月3日放送

男の子の健やかな成長を願って飾られる、五月人形…

甲冑作りの職人、加藤鞆美(ともみ)さん。

この道71年。
平安時代の技法そのままに、武将たちの鎧兜を再現します。

「この武将はこんな凄い鎧を着てたのかって言われるように、同じ作り方で、
その匂いとか時代の感じとか残していきたいです。」

その全ては手作り。工程はおよそ3万にものぼります。

「穴をあける(だけでも)のも千工程で、そこへ紐を通すとまた千工程になる。
(昔の職人は)大変な作業をしたもんですよ。」

5月5日の端午の節句まで、年間1500もの兜を作ります。

「この鉢に対してこれをしころって言うんですけど、このしころを取り付ける時にこれが一直線上になるのが一番形が良いんです。本物もそうですけど、それが大変です。(出来るようになるまで)15年くらい掛かりますよね。」

限りなく本物を目指す加藤さんがおもう言葉。それは…

「絆」

「糸と半分で絆になるんですけど、半分の糸じゃ何も出来ないけど、くっつければ絆という字になって、どこまで広がるかわからない程(になる)。これだけ売れるようになったから、こんなもんでいいだろうって手を抜いちゃったら、絆も切れちゃいますよね。」

これからも絆を育てる五月人形を作り続けます…。