2016年7月5日放送

昔から変わらぬ方法で、旬のしじみをとっています。

しじみ漁師 鈴木弘次(こうじ)さん

「羽田のしじみって多摩川の上流の山からの水が入ってて、プランクトンが豊富で身がパンパンで、本当に美味しい。この時期が一番美味しいです」

庶民の味として人気を博した江戸前のシジミ。
腰に巻いたカゴで、砂に潜っているシジミを掘り起こす腰巻き漁は、
江戸時代から続く漁法です。

「他だと船でカゴの大きいやつで引っ張ってとっているのが多い、こういう昔の腰巻き漁でやることによって、シジミ自体に傷がつきづらい。人間一人一人の力でとるので、機械みたいにとれない自然を保つには、いいんじゃないのかな。」

しかも、ただとるだけではありません。

「小さいしじみを自然に戻してる。小さいものも全部とりきっちゃうと、次の代の世代まで残せなくなっちゃう。息子なり、孫なりに継いで行けなくなる」

海とともに生きる鈴木さんが、後世に伝えたい言葉、それは

「自然は祖先から譲り受けたものではなく、子孫から借りているのだ。」

アメリカ先住民のことわざ

「羽田のしじみ美味しいね!と言われるとうれしい。美味しいしじみがどんどん育って、羽田が近く国際線もあるので世界中の人に食べてもらいたいです」