2016年7月19日放送

子どもたちの夢が詰まったランドセル…

土屋鞄製造所 土屋國男さん。

販売のピークを迎える8月に合わせ、今が最盛期のランドセル作り。
ここはその品質の高さが評判を呼ぶ人気工房です。

「(ランドセルを)作る工程は300くらい。(子どもが)背負って毎日通う物ですから、丈夫で品格のある作りに。子どもさんたちも満足して頂ける物をと思って。」

ランドセルを作って51年。こだわったのは、背中の当たる部分。
やわらかな牛革で作る凹凸(おうとつ)は、蒸れを防ぎ、包みこむようなフィット感を生みます。
さらにデザインは、ミシンがけが命。

「背カン(ベルトと本体をつなぐ部分)の所はきれいに2.5ミリの幅で(ミシンを)かけるとものすごく美しく見えるんです。そこの場所、その物に合った幅とかピッチ。ちょっとそれが粗くなったり、広くなったりすると価値が全然変わってくるので。」

全ては子どもたちのために…
ランドセルに技術と熱意を込める土屋さんが大切にしている言葉、それは…

『創意工夫』

考えをめぐらせて、新しい方法や手段を見つけ出すこと。

「理想を目指しているんですけど、まだまだ奥行きがありまして。(子どもたちが)はがきとか書いて送ってくださるんですけど、苦労の裏にそういう喜びがありますから、(ランドセルを)自由に使って想い出をいっぱい詰めてもらいたいと思ってます。」