2017年1月24日放送

大海原に浮かぶ、真っ白な「海の貴婦人」、うたせ船。
(うたせ船の)船頭、石村重孝さん。

この時期 熊本県・不知火海は、
うたせ船を使ったアシアカエビ漁の最盛期を迎えています。
「風に帆をうたせて、そして網を入れて風の力で網を引くので、うたせ船って言います。」
常に風を見て帆の上げ下げを行い、船の速度を一定に保ちます。
「人が歩く速さで引っ張っていかないと、速く流れても網が浮いてしまって、遅すぎたら土の中に食い込んで、錨のようになってですね、網を引っ張る力無くなる。」

地元の名産・吊るし焼きえびの原料としても知られるアシアカエビ。
「幻のエビっていうて、市場にはあまり出回らないエビで殆ど地元ではけてしまいます。特に頭のミソが美味しいですね。」

風を読み、波を見つめる石村さんが心におもう言葉。

「経験はあらゆる事柄の教師である。」

ジュリアス・シーザーの言葉です。

「自分の経験と勘で風を捕まえて、やっぱり自分の力で自然を相手に漁で
いっぱい獲れた時はやっぱりうれしいですね。そこが魅力ですかね。」
経験という帆を立て、今日も前に進みます。