2017年8月29日放送

ラムネ製造 大越恒男(おおこし つねお)さん

今では懐かしい、すべてがガラスでできたラムネの瓶。

「プラスチックの瓶と、オールガラス瓶で飲んだんじゃ全然違います。
口当たりがいいわけですよ。」

ラムネを作って50年。今も昔ながらの製法で作っています。

「最初はシロップが入って、それから炭酸ガス。
それだけだとビー玉が上に上がらないから、いったん逆さになる。
ガス圧でビー玉が閉まるわけ。」

明治時代から形が変わることなく愛されてきたラムネの瓶。
しかし現在、その生産は終了しています。

「もううちも500本くらいしかないんです。
洗浄する時にビー玉がガラス同士当たるから、
ビー玉が傷になっちゃうから栓ができない
今年で終わっちゃうかもしれない。」

年々減っていくラムネの瓶を大切に再利用しながら
夏の風物詩を守る大越さんが大切にしている言葉、それは…

「歳月不待(さいげつふたい)」

年月は人を待たずに過ぎるもの、怠けることなく努力せよという意味の四字熟語です。

「瓶がなくなっちゃうからさ、さびしくなっちゃうよね。
あるだけでやっていきたいと思います。」

あの懐かしい夏が、ここにあります。