2017年10月3日放送

熊野筆職人 實森康宏(さねもり やすひろ)さん

きめ細かな毛質で、化粧筆としても注目を集める「熊野筆」。
そのルーツは広島県熊野町で生まれた、書道筆でした。
3代目の實森さんは、その書道筆を作り続けて49年。

筆は飾りじゃないです
使ってもらわないと(良さが)分からない

穂先に使うのはヤギやウマなど動物の毛。

力強さ、先の効き具合を変えんように、同じように作らなきゃだめですね

熊野筆、人気の秘密は「穂先の作り方」、
逆毛などを丁寧に取り除いたら・・・毛先は揃えるだけ。

いっさい先は切りません。
命です毛先は

毛先をありのまま使うことで柔らかさを生み出します。
硬さの異なる数種の毛を混ぜ書きあじを調整。
付け根をまとめるのは糸と熱。
熱で毛のタンパク質を凝固させる伝統的な技法です。

自然に対峙し筆作りを続ける實森さんが心にとめている言葉 それは

「慎始敬終(しんしけいしゅう)」

最後まで気も、手も抜かずやり通すことを意味する四字熟語です

最後まで気を抜かず、いいものを作って
お客さんに喜んで頂けるのが、一番嬉しいですね