2018年7月10日放送

手延べそうめん職人 綾田慎也さん。
熊本県南関町では、江戸時代に将軍の献上品だったそうめんが昔と変わらぬ製法で作られています。
「手でこねて手で延ばす。特徴はやっぱり手でこねるので、コシの強さとのど越しのよさです。」
その秘密は小麦粉に混ぜる塩水を極限まで少なくし、2時間かけて作る生地。
これが、ゆでても伸びないコシの強さを生むのです。
「手の感覚で湿気の多いときは塩水を少なくすれば、その分、コシの強いそうめんができます。」
こだわりは、作った生地を手でよりながら徐々に細くする掛け作業にもあります。
「やっぱり食感が一番大事だと思っているので、太いと思った時にちょっと強めによって細くします。
太い麺が混ざっていると芯まで熱が通らないんです。」
さらに、手作業で1本2.5メートルほどに延ばします。
湿気を飛ばすために夏でもストーブを焚きながら作業をする
綾田さんが共感する言葉。

「力や知性ではなく地道な努力こそが能力を解き放つ鍵である」

イギリスの元首相 ウィンストン・チャーチル(1874~1965)の言葉です。

コシの強い南関そうめんだからこその食べ方もあります。
「その日もおいしく食べられるんですけど、水切りして冷蔵庫に入れておくと翌日もおいしく食べられます。
他にはできないおいしいそうめんをこれからももっと考えて作っていきたいと思っています。」