2019年1月15日放送

土佐表職人 野村和仁さん
高知県土佐市。ここで作られているのが“土佐表”と呼ばれる
100年以上の歴史を持つという高級畳表。
野村さんは原料となる“い草”から一貫して製造をしています。
「土佐表は非常に粘り強く、20年くらいは持つと言われている。
い草を引っ張るとわかりますけど、4本くらい持ったら、切れないくらい固いです。」
清らかな水と粘土質の土壌で育った、強く色むらの少ない“い草”。
半年かけて乾燥され、織り機で畳表へと加工されます。
「色が変わったり、折れたい草を1本1本取り除いて
素晴らしいい草だけを打ち込んでいく。」
い草を編み込む経糸(たていと)も、野村さん自ら作ります。
「一番大事なのは経糸の張り具合。畳職人の人が畳床に畳表を張るときに、
ピシッとまっすぐ張るようにするために隅の数本は張り具合をゆるく仕上げます。」
理想の畳表を追い求める野村さんが、心に想う言葉…

「自分で薪を割れ、二重に温まる」

積極的に行動することで、より大きな成果を得られるという
アメリカの自動車王、ヘンリー・フォード(1863-1947)の言葉です。

「精一杯、理想に近いような商品作りをしようということで、
丁寧に仕上げをさせて頂いております。」